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ゆきんこ

第3話 ライバル登場!色んな意味で(脚本)

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ゆきんこ

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〇白
彗星(すいせい)「流星」
彗星(すいせい)「一緒に居られなくてゴメンなさい」
彗星(すいせい)「母を」
彗星(すいせい)「許して」
流星(小学生)「待って」
流星(小学生)「置いて行かないで」
流星(小学生)「俺、イイ子にするよ?」
流星(小学生)「苦手な勉強を頑張るし、破天荒流の跡目も継ぐ」
流星(小学生)「親父に言われた通りに」
流星(小学生)「強い漢になるから・・・!」
流星(小学生)「だから、だから、お願いだから」
  行かないで、母さん

〇白
「父を」
隕石(いんせき)「恨め────ッ!!!!」
流星(りゅうせい)「ウワアアアアアアアッ!!!!」
流星(りゅうせい)「夢じゃない・・・」
流星(りゅうせい)「完全な漢になってる・・・!!」
流星(りゅうせい)「oh my ゾウ──ッ!!!!」

〇屋敷の門
「しんどい・・・」

〇祈祷場
葉月(はづき)「パパ!」
葉月(はづき)「ママまで! 何よコレ!?」
豪快(ごうかい)「オマエと流星クンの祝言の準備だ!」
葉月(はづき)「流星は、ほんの1時間前まで女のコだった人だよッ!?」
葉月(はづき)「みんな頭オカシイよ!?」
葉月(はづき)「少しは流星のキモチを考えてあげて!」
豪快(ごうかい)「ならばオマエは」
豪快(ごうかい)「そんな流星クンの親である、隕石クンの気持ちを考えたコトはあるのか」
葉月(はづき)「自分勝手なエゴイストなだけじゃない!」
豪快(ごうかい)「いや、ワシには分かる」
豪快(ごうかい)「我が子を漢として育て、肉体を交換してでも」
豪快(ごうかい)「世界の滅亡から人類を守るために心を鬼にする、」
豪快(ごうかい)「そんな親の気持ちが・・・」

〇ハート
隕石(いんせき)「ギャルピ♥」
隕石(いんせき)「ワクワクッ!」
隕石(いんせき)「ヤタッ☆盛れてるゥ♪」
隕石(いんせき)「映え映え〜!」

〇祈祷場
豪快(ごうかい)「な、何をしているのかね、隕石クン」
隕石(いんせき)「おお、豪快チャン。エンスタに上げるために、自撮りしてたのよ」
隕石(いんせき)「先程な、1枚投稿してみたら」
隕石(いんせき)「5人しか居なかったフォロワーが、いきなり1万に増えたのじゃ──ッ!」
隕石(いんせき)「良かったら、おヌシも撮影に参加してくれ!!」
豪快(ごうかい)「ワシが?」
隕石(いんせき)「ワザとカップルを装おって匂わせ、フォロワーを動揺させる作戦じゃ!」
隕石(いんせき)「コレも立派な駆け引きよ!」
豪快(ごうかい)「ウウム。エンスタとは、奥が深いのう」
葉月(はづき)「ヤメ────イ!!!!」
葉月(はづき)「タダの不倫カップルにしか見えないからッ!」
隕石(いんせき)「葉月ちゃん、地面を爆発させんでもエエやないか!」
葉月(はづき)「これのドコが、人類滅亡を憂い鬼になった親のキモチなのよ!」
葉月(はづき)「みんな、サイテー!!!!」
豪快(ごうかい)「押し切るには手荒いやり方であったな」
隕石(いんせき)「──時が来れば解る」
隕石(いんせき)「自分たちの婚姻が、人類にとってどれ程重要な礎となるかを──」
隕石(いんせき)「厶」
隕石(いんせき)「フフ・・・やはり、見ておったか」

〇屋根の上
流星(りゅうせい)「人生オワタ・・・」
葉月(はづき)「流星、探したよ!」
流星(りゅうせい)「葉月、危ないぞ!?」
葉月(はづき)「それは、こっちのセリフよォ!」
葉月(はづき)「まさか、ココから飛び降りるつもりじゃないでしょうね!」
流星(りゅうせい)(風に当たりたかっただけなんだけど・・・)
流星(りゅうせい)「もう、俺のことは放っておいてくれ!」
流星(りゅうせい)「物心ついてから、古武術しかやらせてもらえなくて」
流星(りゅうせい)「16年間漢として育てられたけど」
流星(りゅうせい)「いつか親父を超えたら、女として認めてもらうつもりだった」
流星(りゅうせい)「それなのに」
流星(りゅうせい)「トドメを刺されちまったよ──」
流星(りゅうせい)「あーあ」
流星(りゅうせい)「全部がしんどいよ」
流星(りゅうせい)「こんな俺なら、居なくなった方がマシかもな・・・」
葉月(はづき)「流星のバカ!」
流星(りゅうせい)「──テッ!」
葉月(はづき)「諦めたらそこで試合終了だよ?」
葉月(はづき)「しんどくても、しんどいからこそ」
葉月(はづき)「乗り越えて、一緒に笑おうよ!!」
流星(りゅうせい)「葉月──」
葉月(はづき)「決めた!!」
葉月(はづき)「アタシが流星を女に戻すわ!」
流星(りゅうせい)「ムリだよ」
流星(りゅうせい)「あの頑固なクソ親父の耳には、誰の声も届かない」
葉月(はづき)「アタシが『とりかへばや物語』をマスターして流星に使えば」
葉月(はづき)「流星は女に戻れるよ!」
流星(りゅうせい)「それじゃ、葉月が漢になるからダメだろ」
葉月(はづき)「・・・漢になってもいいもん!」
葉月(はづき)(流星のためなら・・・いいもん!)
流星(りゅうせい)「ガキみたいなこと言うなよ」
葉月(はづき)「待って! まだ話は・・・」

〇空
葉月(はづき)「キャアアアアアッ!!!!」

〇屋根の上
流星(りゅうせい)「葉月!!」
流星(りゅうせい)「だから危ないって言ったろ!」
葉月(はづき)(この胸のトキメキは)
葉月(はづき)(フクザツだなああ〜!)

〇屋根の上
流星(りゅうせい)「アハハハ!」
葉月(はづき)「何で笑っているのよ!」
流星(りゅうせい)「屋根の上にバナナの皮が落ちているのも奇跡なのに」
流星(りゅうせい)「ソレを踏んで葉月が落ちそうになるんだぜ?」
流星(りゅうせい)「腹がよじれそう!」
流星(りゅうせい)「しかも、葉月が漢になった顔も想像したら」
流星(りゅうせい)「尚更、笑える」
葉月(はづき)「めちゃくちゃ失礼だよ!」
葉月(はづき)「私の漢バージョンは」
葉月(はづき)「ゼッタイ、イケメンだから! 芸能事務所からスカウトくるから!」
流星(りゅうせい)「ククク・・・」
流星(りゅうせい)「あーあ。 なんだよ、緊張感無くなったよ」
葉月(はづき)「ヘヘ。カッコ付かなかったね!」
流星(りゅうせい)「葉月は、昔から変わらないな」
流星(りゅうせい)「なんか、葉月と話していると、ネガティブなのが馬鹿らしくなった!」
流星(りゅうせい)「俺も諦めないことにする」
流星(りゅうせい)「俺も最終奥義をマスターして、クソ親父をぶっ倒して」
流星(りゅうせい)「必ず女に戻ってやるぜ!」
葉月(はづき)「ホント?良かった!!」
葉月(はづき)(少しは私も、流星の役に立てたかな?)
執念(しゅうねん)「話は聞いたわよ!」
葉月(はづき)「アナタ、図書館で襲ってきた・・・」
葉月(はづき)「執念深いストーカー!?」
執念(しゅうねん)「執念は苗字よ!」
葉月(はづき)「そのバナナは・・・!」
執念(しゅうねん)「アンタにはあげないわよ!」
執念(しゅうねん)「本当は隙を見て、流星を倒したかったけど」
執念(しゅうねん)「今の話に感動しちゃったわ!」
執念(しゅうねん)「オロロ────ン!!!!」
流星(りゅうせい)「怒るなよ!」
執念(しゅうねん)「泣いているのよ!!」
執念(しゅうねん)「アタシは女子無差別格闘技大会のテッペンになりたいのに」
執念(しゅうねん)「流星が男のコだと困るのよッ!」
執念(しゅうねん)「私も、流星が女に戻る手伝いをするわッ」
葉月(はづき)「アナタ、女だったの!?」
執念(しゅうねん)「どこからどう見てもアンタたちより乙女じゃない?」
執念(しゅうねん)「私の方が胸デカイし」
葉月(はづき)「胸囲とカップ数は比例しないわよ?」
執念(しゅうねん)「小娘、やっぱりアンタとは決着(けり)をつける必要がありそうね」
葉月(はづき)「臨むトコロよ!」
流星(りゅうせい)「オイオイ、屋根の上で決闘なんかしたら・・・」
執念(しゅうねん)「先手必勝!」
執念(しゅうねん)「大胆不敵流・雪崩落とし!!」
葉月(はづき)「猫脚回避!!」
執念(しゅうねん)「クッ、ドブネズミは逃げ足が速い!」
葉月(はづき)「シマエナガちゃんだって〜の!」
執念(しゅうねん)「今のネコじゃないの!?」
葉月(はづき)「お返しよ!」
葉月(はづき)「天変地異流・天誅!!」
葉月(はづき)「肘砕き!!」
執念(しゅうねん)「フン、猪口才な。 そんなひ弱な攻撃は、効かないわ!」
執念(しゅうねん)「跳ね返してやる!」
執念(しゅうねん)「フギャア!!」
執念(しゅうねん)「肘の急所、 『麻穴』を的確に狙った!?」
執念(しゅうねん)「この娘、実戦慣れしているだと・・・!?」
執念(しゅうねん)「悪かったわね・・・見くびって」
執念(しゅうねん)「今度は、本気出すわ」
執念(しゅうねん)「ウォオオオ──ッ!!!!」

〇古風な和室(小物無し)
豪快(ごうかい)「ふふふーん♪」
豪快(ごうかい)「ん?」

〇古風な和室(小物無し)
豪快(ごうかい)「ドゥワアアアア──!!!!」
豪快(ごうかい)「ナニゴトじゃい──!?」
豪快(ごうかい)「や、屋根が・・・」

〇空
「屋根に穴が開いてる──!?」

〇屋根の上
流星(りゅうせい)「執念、いい加減にしてくれ!」
執念(しゅうねん)「決闘中に口を出さないで!」
執念(しゅうねん)「アッ!」
流星(りゅうせい)「危ない!」
流星(りゅうせい)「クウッ、 落とすかよッ!!」
執念(しゅうねん)「あっ、ありがとう」
流星(りゅうせい)「ハハハ!」
流星(りゅうせい)「また有り得ないコトが起きた!」
流星(りゅうせい)「何でバナナなんだよ~!」
執念(しゅうねん)(なんて良い顔で笑うのよ・・・!?)
執念(しゅうねん)(な、何よこのアツいキモチは・・・)
執念(しゅうねん)「まさか、私ったら・・・エエエ!?」
葉月(はづき)「このシチュエーション、見たことある!!」
葉月(はづき)「まさか、アナタも・・・!?」
(流星に恋しちゃってる──ッ!?)

次のエピソード:第4話 勉強しろ!!⚫大に行け!

コメント

  • 執念氏、オンナノコ…!!
    かっこよくて仲間思いで乙女で可愛いじゃん👧

  • ライバル登場で可愛いキャラ来るかと思ったら、まさか執念、お前だったのかーい!
    シチュエーション被り面白かったです😆

  • 技名のネーミングがすきです!バトルってかんじで!
    執念、喋り方が...と思ってたら女性でしたか

    シマエナガちゃん、可愛いですよね💕

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