第2話 女神ベル(脚本)
〇神殿の門
ジオ・ウールヴル「あなたはいったい?? それにここは?? 俺はあの時・・・」
ジオはいきなりのことに混乱していた
そう・・・自分は死んだはずなのである
あの時・・・魔王と相討ちになって・・・
女神ベル「混乱されるのも無理ありません 初めまして。ジオ・ウールヴル様」
女神ベル「私の名はベル 平和を司る女神です」
ジオ・ウールヴル「女神様??えっと・・・ 俺はあの時死んでるから・・・」
ジオ・ウールヴル「ここは・・・その・・・ 天国ってことでしょうか??」
恐る恐る女神と名乗る女性に質問をするジオ
ジオ・ウールヴル(まさか地獄ってことはないよな・・・ でも善人と悪人の判断基準ってわからないし)
ジオ・ウールヴル(世界のためとはいえ・・・ 多くの魔族を倒してきたし・・・)
殺生をしたことがないわけではない・・・
胸を張って自分のことを善人ですと
言えるほどの自信はジオには無かった・・・
女神ベル「残念ながら・・・ ここは天国ではございません」
ジオ・ウールヴル「えっ!!ということは地獄・・・??」
女神ベル「フフフ ここは地獄でもありません」
女神ベル「ここは神々が住む神界です 訳あって貴方様を私がお呼びしました」
ジオ・ウールヴル「し、神界・・・??」
頭が追い付かないジオ
なんのこっちゃ、さっぱりわからない
ジオ・ウールヴル(神々?神界?? どういうことだ?なぜ俺が??)
神々しい神殿・・・
明らかに元いた世界ではない雰囲気・・・
だが・・・
ジオ・ウールヴル(本当に女神様なのか?? 確かに美しく神々しいが・・・)
ジオにとって初めての経験
警戒心も高まり疑いの目を向けてしまう
女神ベル「フフフ 私のことを本当に女神なのか? と思っていらっしゃいますね」
ジオ・ウールヴル「いや・・・その・・・」
女神ベル「疑われるのも無理ありません いきなりのことで、さぞ驚かれていることでしょう・・・」
女神ベル「ですが私は女神ベル あなたをずっと見守っていました」
ジオ・ウールヴル「俺をずっと・・・??」
女神ベル「はい!! ジオ・ウールヴル 年齢29歳、両親は先の戦争で5歳の時に死別し14歳の時に聖剣に選ばれ勇者となる」
女神ベル「聖剣に選ばれてから15年・・・魔王軍と戦い勝利し世界に平和をもたらした英雄 その青い瞳と銀色の髪から碧眼の銀狼と呼ばれ」
女神ベル「得意の付与魔法と聖剣を使い戦う魔法剣士」
ジオ・ウールヴル(すごい!!全てその通りだ!!)
ジオ・ウールヴル(ただ少し恥ずかしいな・・・)
女神ベル「そして・・・」
ジオ・ウールヴル「え??」
女神ベル「好きな食べ物は肉料理全般!初恋は6歳の時!同じ村の幼馴染みのリルカちゃん その恋は実らず年齢=彼女いない歴」
女神ベル「けっこう人見知りで、女性にめっぽう弱く 頼まれると断りきれないイエスマン!! 正義感は強いが、どちらかと言うと草食系男子」
女神ベル「その性格のせいで29歳になっても童て・・・」
ジオ・ウールヴル「わー!!もう結構です!! やめてください!!」
女神ベル「もういいのですか? まだまだエピソードはありますよ?」
ジオ・ウールヴル「勘弁してください・・・ 恥ずかしくて死にそうです・・・」
女神ベル「あら、もう死んでるのに ジオ様は面白いことを言われますね」
ジオ・ウールヴル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
女神ベル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
女神ベル「デスジョークってやつですよ 気にしないでください」
ジオ・ウールヴル(この人・・・ 本当はヤバい人なんじゃ・・・)
女神ベル「さて・・・ 私のこと少しは信じていただけましたか?」
とりあえず女神がどうかは置いておいて
ただ者ではないということはわかった
ジオ・ウールヴル「えっと・・・まぁ・・・ まだ全てを飲み込めてはないですけど・・・」
ジオ・ウールヴル「あの・・・女神様・・・」
女神ベル「ベルで構いませんよ」
ジオ・ウールヴル「ではベル様・・・ その・・・今の状況を教えていただきたいと言いますか・・・」
ジオ・ウールヴル「なぜ死んだはずの私を神界に??」
女神ベル「それは・・・」
急に女神ベルの雰囲気が変わる
女神ベル「単刀直入に言います・・・ 勇者ジオ・ウールヴル様・・・」
女神ベル「貴方には”世界を滅ぼす反逆者”になっていただきたいのです・・・」
ジオ・ウールヴル「え・・・??」
ジオの思考はフリーズした・・・
to be continued