ヒーローは反逆者

ウラカタ ショウヘイ

第1話 勇者対魔王(脚本)

ヒーローは反逆者

ウラカタ ショウヘイ

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〇魔界
「ぐ・・・」
魔王デモンアーク「フハハハハハハハハハ!! どうした!!そんなものか? 碧眼の銀狼よ!!」
ジオ・ウールヴル「まだだ!!俺は・・・俺は・・・ 負けるわけにはいかないんだ!! 人々のために・・・ この世界のために・・・」
魔王デモンアーク「ふん・・・ くだらんな・・・ 所詮貴様は人の子よ・・・ 英雄だ、勇者だともてはやされても 我が前では無力なのだ!!」
  魔王が剣を振り下ろす
ジオ・ウールヴル「ぐ・・・!!」
  ギリギリで魔王の剣をかわしているが
  勇者はすでに限界を越えている・・・
魔王デモンアーク「無様だな!勇者よ!! 防戦一方ではないか!! もっと我を楽しませてみよ!!」
  魔王の剣が禍々しい黒い炎を纏っていく
魔王デモンアーク「喰らえ勇者よ!! 「地獄の炎」」
ジオ・ウールヴル「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
魔王デモンアーク「ふん・・・ 直撃か・・・ もう少し楽しめると思ったが・・・ 所詮我の敵ではなかったということ・・・」
魔王デモンアーク「安らかに眠るがよい 勇者ジオ・ウールヴル・・・ 人の子で唯一、我に牙を向いた 白銀の狼よ・・・」
  魔王が立ち去ろうとした、その時・・・!!
ジオ・ウールヴル「どこに行く・・・ 決着はまだついていないぞ!!」
魔王デモンアーク「な、なんだと・・・!! 確かに直撃したはず・・・!!」
  立ち上がり剣を向ける勇者に
  魔王は驚きを隠せない・・・
魔王デモンアーク(すでに地獄の炎で身体の ほとんどを焼かれている・・・ それに、あの出血の量・・・)
  魔王の感情は驚きから
  興奮へと変わっていった!!
魔王デモンアーク「見事だ!!勇者よ!! その目!!まだ我を倒さんとする意志!! 最高だ!!ここまで我を楽しませてくれたのは貴様が初めてだ!」
  勇者は剣を構えた・・・
ジオ・ウールヴル「答えてくれ!!聖剣よ!! 俺に・・・力を・・・ 力を貸してくれ──!!」
  聖剣に光ぎ集まっていく・・・!!
ジオ・ウールヴル(これが俺の・・・最後の・・・ 一撃だ・・・)
ジオ・ウールヴル(この一撃で決めなければ・・・)
魔王デモンアーク「満身創痍だな・・・」
魔王デモンアーク「この一撃で冥府へと送ってやるわ!!」
  再び魔王の剣が黒い炎を纏っていく・・・
魔王デモンアーク「さらばだ!!勇者よ!!喰らえ!! 「地獄の炎」!!」
ジオ・ウールヴル(今だ!!付与魔法!! 「速度上昇」!!)
  魔王の渾身の一撃をギリギリでかわす!!
魔王デモンアーク「なに!? まだそんな力が!!」
ジオ・ウールヴル「喰らえ!!魔王よ!! 貴様との因縁もここまでだ!!」
ジオ・ウールヴル「唸れ聖剣!! 「聖魔斬」!!」
  魔王を切り裂く閃光の刃!!
魔王デモンアーク「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!! そ・・・そんな・・・ バカな・・・」
魔王デモンアーク「見事だ・・・ 勇・・・者・・・よ・・・・・・」
魔王デモンアーク「貴様の・・・勝ち・・・だ・・・ 誇るが・・・良い・・・ 我を打ち倒した・・・英雄・・・よ・・・」
  魔王は光の粒子となって消えていった・・・
ジオ・ウールヴル「はぁ・・・はぁ・・・ やった・・・・・・ やったぞ・・・ついに・・・」
ジオ・ウールヴル「ごふっ!!」
  喜びもつかの間・・・
  勇者はその場に倒れこんだ・・・
ジオ・ウールヴル(無茶・・・しすぎちゃったな・・・ もう動けない・・・)
ジオ・ウールヴル(でも・・・ これで・・・これで良かったんだ・・・ きっと・・・)
  徐々に自分の身体が冷たくなっていく
ジオ・ウールヴル(あぁ・・・ 俺もここまでのようだな・・・)
ジオ・ウールヴル(もう、何も感じない・・・ 声も出せない・・・)
  薄れゆく意識の中で昔の事を思い出していく
ジオ・ウールヴル(あぁ・・・これが走馬灯ってやつか・・・ 村の皆、元気・・・かな・・・)
ジオ・ウールヴル(魔王もいなくなった・・・ これで、この世界は大丈夫だ・・・)
ジオ・ウールヴル「ゴホッゴホッ!! ガフッ!!」
ジオ・ウールヴル「もう・・・限界・・・か・・・」
  勇者ジオ・ウールヴル 享年29歳
  碧眼の銀狼と呼ばれた青年の戦いは
  英雄伝として語り継がれていった・・・
  単身で魔王と戦い世界に平和をもたらした
  英雄の人生は若くして幕を閉じた・・・
  はずだった・・・!!

〇黒
ジオ・ウールヴル(ここは・・・どこだ・・・?)
ジオ・ウールヴル(あぁ・・・そうか・・・ 俺・・・魔王との戦いで・・・)
ジオ・ウールヴル(ということは・・・ ここは・・・あの世ってことか・・・)
???「・・・きて お・・・くだ・・・ お・・・き・・・さい」
ジオ・ウールヴル(ん?声が・・・聞こえる?)
???「起きてください!! ジオ・ウールヴル!!」
ジオ・ウールヴル「・・・・・・・・・・・・・・・」
ジオ・ウールヴル「え?気のせいじゃない??」

〇神殿の門
女神ベル「おはようございます ジオ・ウールヴル様」
ジオ・ウールヴル「え・・・?? 君は・・・??」
ジオ・ウールヴル「ここはどこだ??」
  優しく微笑む美しい女性
  そして神々しい神殿・・・
  ジオは状況が把握できずにいた・・・
  to be continued

次のエピソード:第2話 女神ベル

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