妹(脚本)
〇水中
ミウガ「自分の価値は自分で決める」
ミウガ「密猟者に売り飛ばされるなんざ言語道断」
ミウガ「誰かが決めた価値なんて全部ウソだ 信じない」
ミウガ「気配がする 密猟者か? 出てこい!」
ミウガ「なんだ骨か」
骨「その棺・・・よこせ・・・」
ミウガ「あ? 喋る骨だったのか」
ミウガ「図々しい骨だな この棺は妹から譲り受けたものだ」
骨「よこせ・・・」
ミウガ「何が入っているのか、知っているのか?」
ミウガ「私はこの棺を開けたことはない どうしてもという時まで絶対に開けてはならないと言われている」
骨「ヒッヒッ・・・」
ミウガ「・・・うるさい骨だったな」
ミウガ「・・・開けてみるか・・・?」
ミウガ「海の辺境をさすらい続けてはや5年・・・ もう諦めたくないものもなくなった」
ミウガ「どうしてもという時なんて来ないのかもしれない」
ミウガ「そんな時なんてない方がいいのか・・・」
ミウガ「もう疲れた 開けてしまおう」
私は棺に手をかけた
〇アクアリウム
ミウガ「ここは・・・?」
ミウガ「小さい時の私・・・?!」
ミウガ「ママ〜 見て 骸骨拾った」
ママ「コラ! そんなばっちいもの 捨ててきなさい」
ミウガ「はーい」
ミウガ「面白いと思ったのになあ」
ミウガ「別の骨だったらよかったのかな」
ミウガ「いいんじゃない 自分が面白いと思うなら」
ミウガ「それもそうなんだけど・・・」
ミウガ「モヤモヤする」
ミウガ「一番いい骨がほしい」
ミウガ「探さなくても 自分で持っているでしょ」
ミウガ「・・・! そうか」
ミウガ「ありがとう お姉さん」
ミウガ「・・・・・・」
ミウガ「妹よ・・・」