エピソード46(脚本)
〇空
〇飛行機内
〇個人の仕事部屋
紅音は床に並べた品々を片付け始める。
大富春樹「いまの君には何も挑みたいと思えるものがないと、空っぽだと」
真田紅音「はい、これから沢山詰めていきます」
紅音は全ての品を片付け終えると、あらためて大富に向き合った。
真田紅音「最後に一つだけ、お伝えしたいことがあります」
大富春樹「なんだ」
真田紅音「僕はエリートピアの内定を得られるような人間ではないです」
真田紅音「内定者はどうぞ、他の四人の中からお選びください」
大富春樹「・・・・・・」
〇豪華な社長室
受験生「なんだこいつ、本気か!?」
受験生「嘘でしょ、わざとそう言って殊勝ぶってるのよ」
受験生らざわついている中、瑚白は一人笑みをこぼした。
〇おしゃれなリビングダイニング
真田雅美「ちょっと、なに言ってんのよ! 頭おかしいんじゃないの!?」
真田博史「雅美、ちょっと、おちつけ」
真田雅美「電話、今すぐ電話して」
真田博史「バカ、今電話しても出れるわけないだろ」
真田雅美「バカはこの子でしょ!」
〇個人の仕事部屋
真田紅音「では、失礼します」
大富春樹「もし──」
紅音は動きを止める。
大富春樹「君に内定を出したら、君はどうする」
真田紅音「・・・たぶん」
大富春樹「・・・・・・」
真田紅音「喜んで入社します」
大富春樹「ふ・・・ははははは」
大富春樹「本当に、君は平凡だな。 帰るときは気を付けたまえ」
大富春樹「こんな面談をした後だ、表で待ち構えている報道陣に質問責めにされるぞ」
真田紅音「はい、ありがとうございます」
真田紅音「では、失礼します」
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