たくあん先輩

ガムシロップ

たくあん先輩~第7話「辿り着き戻る場所-mercy?-」(脚本)

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〇ゆるやかな坂道
「くだらぬ・・」
謎の男「時代もそうだが 進化する物・・変化して行くこと自体、 私は嫌いだ。実にくだらない」
謎の男「お前もそう思わないか?」

〇高級一戸建て
「どうして この場所に居座ってるのか・・ ・」
「見える、見えるぞ!」
古泉レトロ(レトロさん)「・・・残念無念」

〇黒
古泉レトロ(レトロさん)「前世の記憶を持ったまま、猫に生まれ変わりこの地に辿りついたのも 運命かもしれんな・・・ 相当、心残りなのであろう」
「少年・・」
古泉レトロ(レトロさん)「悔しくはないか?」

〇高級一戸建て
古泉レトロ(レトロさん)「私は悔しいぞ!」
「新しい環境、新しい物を無感覚で手に入れ ノウノウと生きてる人間にも嫌気がさす!」
古泉レトロ(レトロさん)「ここは、お前にとって大切な場所なんだろ?」

〇平屋の一戸建て

〇古い本
  ─僕が悪かったんだ。
  何も出来なかったからお母さんは叱ってくれた、叩かれたりもしたけれど それは当たり前だと思ってた。
  お手伝いで、掃除や皿洗いもしたよ。
  でも ホコリが残ってたり
  お皿に汚れがまだ付いてたりで
  ちゃんと洗えてなくてね・・
  余計にやることを増やして また怒らせた。
  1度くらいは、きちんとしたところを見せて
  
  お母さんに 「よく出来たね。」って
   褒められたかったな~
  お父さんは、ほとんどお家に居なかった・・
  
  どこで寝てるんだろーって不思議で
  たまに酔っ払って帰ってきては、
  「金だせ!金が足りない!」と
  お母さんを怒鳴り散らし 暴力を奮って 怖かった。
  でもそんな お母さんやお父さんも
  嫌いではなかった。恨んでもいない。
  ただ少しだけ・・「愛されたかったんだ、」

〇黒背景
  僕が ずっと優しい気持ちで入れたのは、
  大好きなお兄ちゃんがいつも一緒に居てくれたから。

〇狭い畳部屋
フクた「ごちそうさま、カレー美味しかったよ! お母さん、、」
フクた「わっ!!」
「何やってるの!」
母「もう皿も運ばなくていい、何もしないで!」
「ねぇっ!あんたはなんでそんなにできない子なの? 私が悪いの?私の育て方が間違ってるの? ねぇっ!!」
「お、かぁ、、さ、ん、、く、くるしぃよ、 や、めて、、ぅうっ」
  母親が、ノイローゼになってるのか
  子供の首を絞めている様子。
「お願いだからちゃんとして!これ以上私にストレスかけないで!」
「..... おかぁさ..ん ..」
父「!! 何してるんだ!」
父「おい!お前っ、フクたを離せ!!」
  フクたの首を絞めていた母親に、父親が割って入る。
フクた「ごめんなさい、僕がちゃんとしないからなんだ、ごめんなさい~」
父「いい加減にしろ!!」
母「!」
父「もうだめだ、俺も限界だ、金も尽きた。今まで頑張ってきたけど・・・無理だ」
ユキ「ッ・・ ・」

〇黒背景
フクた「お兄ちゃん・・」
ユキ「大丈夫だよ。美味しいお菓子買ってきたから 2人で 分けて食べよう」
  お兄ちゃんがいたから、
  何でも分け合えたり
  1つが2つになって 楽しくて
  幸せな気持ちも2倍になれた。
  イヤッ!何するの!!
  うるさい!ユキもフクたもこっちへ来い!
  みんなで終わりにするんだっ
  父親が、母親とフクたの兄(ユキ)を力づくに
  縄で縛り始めた。
フクた(どうしよう、、お母さんが、お兄ちゃんも。・・お父さんやめてよ)

〇狭い畳部屋
  父親が部屋に 灯油を撒き始めた。
「あなたッ! やめて!」
「父さん!」
父「これで終われる・・・ 無駄な時間を過ごさせてしまったな。すまんな、」
ユキ「フクた!!?」

〇黒背景
フクた「誰かっ!だれかっ!助けてください~!!」
  慌てふためくフクたの視界に、
  家が燃え上がっていく光景が映る
「家がっ、、燃えてる?! どうしよう!!」
フクた「誰か・・」
  一心不乱に、助けを求めながら
  道路に出ていく フクた..
「ボクっ!!! 危ない!!!」
  僕が悪いんだ。
  ─会いたいよ。
  
  
  
  ・・お兄ちゃん

〇高級一戸建て
「悲惨であったな」
古泉レトロ(レトロさん)「その 憂い嘆き悲しみに寄り添おうじゃないか」
古泉レトロ(レトロさん)「私は、ある意味少年に呼びかけられたのかも 知れんしな」
  「すべて真の生とは出合いである。」
古泉レトロ(レトロさん)「少し知性は無くなるかも知れんが、 それも良かろう(笑) ,、'`,、」
「では、いくぞっ!」

〇歯車
古泉レトロ(レトロさん)「─汝、我の生き写しとし その箱から出でよ!」
古泉レトロ(レトロさん)「はぁあああッッ!!」

〇白
フクた(擬態)「うんこ!」

〇高級一戸建て
古泉レトロ(レトロさん)「上手く 私の生き写しが出来ているな、美しい顔をしておる」
「どうだ?」
フクた(擬態)「ブス」
古泉レトロ(レトロさん)「なんとっ!!」
フクた(擬態)「なんか、イライラしてきた」
古泉レトロ(レトロさん)「いい事だ!もっとイライラしても良いぞ!」

〇モヤモヤ
古泉レトロ(レトロさん)「これを授けよう!」
「なにこれ?」
古泉レトロ(レトロさん)「ここに、お前の憂き目を入れ込んで 混ぜるのだ!」
フクた(擬態)「へぇ~ すっごくつまらなそうだけど、、やってみよ~」

〇高級一戸建て
「手が汚れちゃうな~ めんどくさ~」
「心痛も込めて もみもみ! 混ぜ!混ぜだ!」
「わ~ぁ!色が変わってきた~ꉂ 楽しい~」
古泉レトロ(レトロさん)「青紫・・パープル・インディゴ、、 自分の内面や本質(潜在的能力)を見る色」
  「精神的な深い世界~直観・直感・霊感・閃き」、「探求」「真実の追求」
  反面、内向きに過度なエネルギーが向くと「孤独・物質世界や人間関係への拒否拒絶」といったネガティブな質が強まる そんな色。
古泉レトロ(レトロさん)「私が好きな色だ」

〇白
フクた(擬態)「出来た!!」

〇ゆるやかな坂道
フクた(擬態)「で、、この液状をどうしたらいいの?」
フクた(擬態)「ん?」
フクた「キレイな花、」
フクた(擬態)「要らない!」

〇モヤモヤ
フクた「えっ!」
フクた(擬態)「うるさい!」
古泉レトロ(レトロさん)「いいぞ少年、その意気だ!」
古泉レトロ(レトロさん)(フッ、少しは 周りに住む人間の不安を煽る事が出来るか・.)

〇駐車車両
古泉レトロ(レトロさん)「見てみろ。新車があるが、新しすぎて 逆に汚くは見えないか?」
フクた(擬態)「おじさんも、何かに執着してるの? それとも 怖がってるの?」
フクた(擬態)「ま、何でもいいけど」
「真新しすぎて ムカつくね、」

〇モヤモヤ
フクた(擬態)「もっと、ムカつくのは・・」

〇高級一戸建て
フクた(擬態)「この場所に立った家!!」

〇平屋の一戸建て
  帰る場所が、、
  ──無くなった

〇高級一戸建て
「えいっ!」
古泉レトロ(レトロさん)「フッ・・・・」
フクた(擬態)「悔しい!」

〇狭い畳部屋

〇高級一戸建て
フクた(擬態)「大切な場所なのにっ!!」
フクた「こんな事 したくないのに・・」

〇ゴシック
「・・・ボク?」

〇高級一戸建て
  ─雨が降り出した
ガラガラおばちゃん「あんたら、何してんの!!」
フクた(擬態)「わっ!」
古泉レトロ(レトロさん)「おっと、仕事の時間だ」
フクた(擬態)「あっ!おじさん」
「逃げるんじゃないよヽ(`Д´)ノ」
ガラガラおばちゃん「────」
「ジッと見てんじゃねーよ」
ガラガラおばちゃん「まさか・・ ほんとに・・?」

〇黒背景

〇平屋の一戸建て

〇平屋の一戸建て
フクた「おばちゃん」
  闇の彼方から─
  
  照らし出す 少し遠い記憶..
ガラガラおばちゃん「戻ってこれたんだね・・」
  おかえり、ボク、、。

〇黒

次のエピソード:たくあん先輩~第8話「たぶん、あれがあれであれなのよ~」

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