嫌われ者(脚本)
〇学校の部室
高橋 結衣「・・・ん?」
高橋 結衣(あれ・・・私、寝てたよね?)
高橋 結衣(なんで私学校に・・・てか制服着てる!?)
高橋 結衣(それに時間、昼の4時になっちゃってるし!)
高橋 結衣(・・・もしかして、これは夢?)
高橋 結衣(そっか私、今夢を見てるんだ)
高橋 結衣(ここは夢の中の学校なのね。 ・・・それにしても、ここってなんの部屋?)
貝島 仁哉「こんにちは〜」
高橋 結衣(あれは同じクラスの貝島くん・・・? 貝島くんがなんでこんなところに?)
貝島 仁哉「って、まだ僕しか来てないのか」
高橋 結衣(・・・”僕しか来てない”ってことは、貝島くんには私が見えていない?)
高橋 結衣(・・・夢だから何でもアリなのね)
高橋 結衣(・・・もしかして、部活かな? ここは何部なんだろう?)
数河 環奈「あ、仁哉くん来てたんだ!」
高橋 結衣(・・・確か去年の文化祭のミスコンで優勝した数河環奈さんだ!)
高橋 結衣(・・・貝島くんと数河さんて同じ部活だったんだ)
貝島 仁哉「あ、数河さん!」
数河 環奈「さーて、『漫画研究部』の活動先に始めちゃいますか!」
貝島 仁哉「うん、今度のコミケに向けてそろそろ準備を始めないと」
数河 環奈「ふふっ、仁哉くんの漫画絵上手いしストーリーも面白いから楽しみ♪」
高橋 結衣(『漫画研究部』・・・確か漫画書いたりする部活だよね)
高橋 結衣(人数はたしかそこまで多くなかったけど、文化祭の時に漫画を展示してたよね)
高橋 結衣(それにしてもあの二人、いい雰囲気だなぁ)
〇教室
高橋 結衣(・・・それにしても、今朝はどうしてあんな夢を見たのかな?)
高橋 結衣(私、貝島くんのこと好きじゃないし・・・なんなら貝島くんのことよく知らないし)
高橋 結衣(タイムスリップといい、不思議なことが起こるなぁ)
高橋 結衣(・・・あ、貝島くんが来た)
貝島 仁哉「あわわ・・・」
佐々木 猛志「貝島、なんか落としたよ・・・って何これ?」
貝島 仁哉「あ・・・それは」
佐々木 猛志「これ漫画の原稿?絵上手いしオモロ!」
佐々木 猛志「これなんなの?」
貝島 仁哉「えっと・・・今度のコミケに出す僕が書いた漫画・・・」
佐々木 猛志「ええっ!?これ貝島が書いたの!?スッゲーじゃん!」
貝島 仁哉「さ、佐々木くん声大きすぎ・・・」
高橋 結衣(そういや夢の中で数河さんが言ってたな)
高橋 結衣(『貝島くんの漫画は絵が上手くてストーリーが面白い』って)
高橋 結衣(佐々木くんまでもがあんな反応するってことは、相当面白い漫画だろうな)
谷野 連「なんや猛志、朝から大声出してどないしたん?」
仁科 理人「なになに?なんか楽しいこと?」
佐々木 猛志「お前ら見てみろよ!貝島の漫画!傑作だぜ!もちろんいい意味で!」
谷野 連「どれどれ・・・ってなんやこれ! バリおもろいやん!」
仁科 理人「カイジすっげー! この漫画面白いし、何より絵上手っ!」
石田 大河「貝島!お前すげーよ! 将来漫画家になれんじゃね?」
斎藤 拓斗「それなー!マジかっけー!」
貝島 仁哉「あ、ありがとう・・・」
副島 心夏「わーお!貝島くん超人気者じゃん!」
森野 七海「貝島くんの漫画、面白いって人気みたい。 女子たちも楽しそうに読んでるし」
副島 心夏「へーっ!ね、ウチらも貝島くんの漫画読みに行こーよ!」
高橋 結衣「うん!私もちょっと読んでみたいし! 七海も行こうよ!」
森野 七海「そうね。私も気になっていたし」
副島 心夏「貝島くーん!ウチにも漫画見せてよ!」
貝島 仁哉「あ、待って今理原さんが読んでるから」
副島 心夏「理原さん〜!見せて〜!」
理原 萌那「あー、今いい所だから待って〜! 貝島マジ天才だわ!」
貝島 仁哉「天才は言い過ぎだよ・・・」
神村 悠太「・・・チッ」
貝島 仁哉「神村くん・・・?」
神村 悠太「・・・何だこれ、これのどこがおもしれーんだよ!?」
「・・・え?」
神村 悠太「朝から何騒いでんのかと思えばこんなクソみたいな絵ではしゃいでんのかよ」
神村 悠太「くっだらね〜!お前らの人生寂しすぎ〜」
貝島 仁哉「・・・」
高橋 結衣(・・・神村悠太。 時々に悪態ついてくるんだよね。 だから・・・)
寺坂 莉夢「ちょっと神村!アンタマジ最低! なんてこと言うのよ! 貝島くんに謝って!」
神村 悠太「あ!?なんだよ寺坂! 委員長だからって優等生ヅラすんな!」
今村 透「神村くんさぁ・・・もしかして嫉妬してんの?」
今村 透「貝島くんの漫画がみんなに認められてチヤホヤされてるからって」
神村 悠太「は!?なわけねーだろ!」
神村 悠太「誰がこんな陰キャに嫉妬なんかするかっての!」
寺坂 莉夢「ちょっ・・・! アンタまた酷いこと言って・・・!」
梶崎美嘉「ちょっと、どうしたの? もうチャイム鳴ったわよ?」
神村 悠太「・・・チッ」
石田 大河「・・・貝島、神村の言うことなんか気にすんな」
貝島 仁哉「う、うん、ありがとう石田くん・・・」
高橋 結衣(せっかく楽しい雰囲気だったのに神村のせいで台無しだよ)
高橋 結衣(あいつ、なんであんなことするんだろ?)
〇体育館の中
浜田 夏美「はーいじゃあ2人1組になって、ボールのパス練習して!」
理原 萌那「ねぇ結衣たち3人のうち誰かさ、今日茉莉華休みだからペアになってくんない?」
高橋 結衣「あ、じゃあ私と組もうか」
理原 萌那「サンキュ!」
副島 心夏「今朝の神村マジウザかったんですけど!」
森野 七海「確かに、今朝のは酷かったね」
副島 心夏「あいつのせいで貝島くんの漫画読めなかったんだけど!あームカつく!」
高橋 結衣「私も、読んでないや・・・」
森野 七海「・・・貝島くん、酷いこと言われて元気なさそうだったから、見せてもらうのは難しいかもね」
副島 心夏「なんでアイツあんなことするわけ!?」
理原 萌那「今村が言ってた通り、貝島に嫉妬してんじゃない?」
高橋 結衣「え?」
理原 萌那「アタシさぁ、1年生の時も神村と同じクラスだったんだ」
副島 心夏「マジ?2年連続同じとかカワイソー」
理原 萌那「神村のヤツ、誰かがみんなにチヤホヤされる度に、チヤホヤされてる人に暴言とか吐いたりするの」
理原 萌那「まぁ、普段から一言余計だけど・・・」
理原 萌那「・・・あれ、自分が相手にされてないからって嫉妬してやってるんだと思う」
高橋 結衣「・・・つまり、みんなにかまって欲しくてやってるってこと?」
理原 萌那「そういうこと」
副島 心夏「うわぁ、超ダルいね〜」
理原 萌那「神村は相手にするだけ無駄ってこと。 何か言われてもシカトするのが一番」
高橋 結衣「構って欲しい・・・か」
副島 心夏「あーっ!神村マジ学校来んな!」
高橋 結衣「心夏、それは言い過ぎじゃない?」
藤本 薙「副島さんの気持ちわかるよ。 あたしも神村大っ嫌い!」
副島 心夏「藤本さんも?」
藤本 薙「あたしも去年神村と同じ6組だったけど、あいつ嫌味ばっかり言っててさぁ」
藤本 薙「そんなんだから、みんなにすごい嫌われてるってわかんないのかな?」
寺坂 莉夢「薙の言う通りだよ。 みんなに好かれたいならあの性格直すべきだと思う」
藤本 薙「ホントそれ! 誰にも相手にされない理由は日頃の行いのせいだから!」
藤本 薙「辻井くんみたいに、みんなに優しくすればいいのに!」
寺坂 莉夢「しかもみんなの気を引くために貝島くんいじめるとか救いようがないよね!」
藤本 薙「それな!貝島君の気持ちも考えてあげなっての!」
高橋 結衣「・・・すごい言われようだね」
副島 心夏「そりゃ、あの性格だもん! 悪口言われて当然だよ!」
高橋 結衣「・・・まあ確かに、今朝のは神村くんが悪いよね」
〇教室
夢の世界
高橋 結衣(・・・教室?私、寝てたはずじゃ)
高橋 結衣(・・・あぁ、また夢の中か)
高橋 結衣(ここは・・・教室だ てことはクラスの夢かな?)
高橋 結衣「ここは1年6組の教室・・・1年6組!?」
高橋 結衣「なんで1年6組なの!?」
高橋 結衣(・・・あれ?)
高橋 結衣(よく見たら、教室にかけてあるカレンダーの日付、去年の物だ)
高橋 結衣(・・・つまり、去年の1年6組の夢?)
高橋 結衣(それにしても1年6組か・・・なんか聞き覚えがあるような)
藤本 薙「かーんなっ!何書いてんの〜?」
数河 環奈「あ、薙。 漫研用の漫画書く練習してるの!」
藤本 薙「そーいや環奈、漫研入ってたね!」
高橋 結衣(数河さんと藤本さんて、仲良かったのか・・・)
数河 環奈「・・・漫画を書くのって難しいなぁ。 仁哉くんはよくあんな上手にかけるよね」
藤本 薙「仁哉くんって?」
数河 環奈「5組の貝島仁哉くん! 私と同じ漫研に入ってるの!」
数河 環奈「仁哉くんの書く漫画ってね、絵が上手で話が面白いの!」
数河 環奈「それで仁哉くんは・・・優しいし、普段前髪長いけど、漫画書く時は前髪上げてるんだけど」
数河 環奈「・・・かっこいいの。 漫画書いてる時の真剣な表情が特に」
藤本 薙「・・・もしかして環奈、貝島くんのこと」
数河 環奈「うん・・・大好き」
高橋 結衣「えっ!?」
藤本 薙「環奈みたいな美人に好かれるなんて、貝島君やるね〜!」
神村 悠太「・・・何だこれ」
高橋 結衣(・・・あ、神村)
高橋 結衣(そうだ・・・神村も元1年6組なんだった)
神村 悠太「・・・ぷっ! お前絵下手かよ!」
数河 環奈「・・・は?」
神村 悠太「汚ねぇ絵だなぁ! 俺でももう少し上手くかけるぞ」
高橋 結衣(・・・数河さんにまで酷いこと言ってる)
数河 環奈「返しなさいよ!」
神村 悠太「仁哉くんとやらがどんなやつかは知らねーが・・・お前みたいな絵下手なやつとそいつが付き合えるとは思えないね」
数河 環奈「なっ・・・!!」
藤本 薙「ちょっと神村!待ちなさいよっ!」
藤本 薙「何なのあいつ!!マジありえないんだけど!」
数河 環奈「・・・私、仁哉くんと釣り合ってないのかな?」
藤本 薙「大丈夫だって! あたし、環奈と貝島君のこと応援するから!」
藤本 薙「貝島なんか無視無視!」
高橋 結衣(・・・数河さん、貝島くんのこと好きなんだ)
高橋 結衣(・・・それにしても、神村ってどうして嫌なことばっかり言うんだろ?)
高橋 結衣(みんなと仲良くなりたいなら、逆にみんなに優しくすればいいのに)
高橋 結衣「・・・このままじゃ、ずっとひとりぼっちになっちゃうよ」
〇学校の廊下
数河 環奈「ねぇ・・・あなたって2年5組の人だよね?」
高橋 結衣「あ、うん、そうだけど・・・」
数河 環奈「いきなり話しかけてごめんね、私は2年3組の数河環奈」
数河 環奈「あなたの名前を聞いても?」
高橋 結衣「えと・・・高橋結衣」
数河 環奈「結衣さんね。少し聞きたいことがあるの」
高橋 結衣(数河さんが、私になんの用だろ?)
数河 環奈「・・・今日仁哉くん、学校来てる?」
高橋 結衣「あ、今日は休みみたい・・・」
数河 環奈「そうなの?」
数河 環奈「もしかして、体調不良なのかな?」
数河 環奈「昨日、部活に来なかったし・・・」
高橋 結衣「そうなんじゃないかな?」
高橋 結衣「貝島くん、ズル休みする人には見えないし」
数河 環奈「だよね・・・」
中島 彩香「アタシはそうは思わないけどね〜」
「・・・え?」
数河 環奈「・・・どうして、そう思うの?」
中島 彩香「結衣ならわかるんじゃないの〜?」
高橋 結衣「え?」
中島 彩香「昨日の朝のこと、覚えてるよね?」
高橋 結衣「・・・あ、もしかして神村が原因?」
中島 彩香「そういうこと〜」
中島 彩香「まぁ、アタシの推測に過ぎないけどね〜」
数河 環奈「ねぇ、どういうこと!? 神村、仁哉くんに何やったの!?」
高橋 結衣「えと、昨日クラスのみんなが貝島くんの漫画を褒めてたんだ」
中島 彩香「そしたらなんか急に神村がキレだして、貝島くんの漫画をディスったんだ〜」
数河 環奈「なっ・・・あいつ!」
〇教室
数河 環奈「神村!アンタどういうつもりなの!?」
神村 悠太「んぁ?」
数河 環奈「仁哉くんをいじめるなんて、最低にも程があるよ!」
神村 悠太「は?いじめなんかしてねぇよ」
数河 環奈「とぼけないで!」
数河 環奈「アンタが仁哉くんの漫画をバカにしたって、5組の子から聞いたんだから!」
神村 悠太「は!?それのどこがいじめだよ!」
数河 環奈「あなたにとってはそうかもしれないけど、仁哉くんにとってはいじめかもしれないじゃない!」
佐々木 猛志「・・・そーいや、今日貝島学校来てねーな」
佐々木 猛志「もしかして、お前のせいなんじゃねーの?」
神村 悠太「あ!?ふざけんなよ佐々木!」
神村 悠太「いい加減なこと言いやがって!」
神村 悠太「大体お前だって・・・」
辻井 光太「確かに、昨日の貝島くん元気がなさそうだったね」
新見 彰人「・・・まぁ、みんなの前であんなこと言われたら落ち込むのも無理は無いね」
橋本 海斗「貝島くんの漫画、気に入ってたんだけどなぁ・・・」
谷野 連「なぁ神村!お前貝島に謝りや!」
斎藤 拓斗「そうだ!貝島が可哀想だ!」
神村 悠太「・・・クソがァ!!」
〇体育館裏
神村 悠太「・・・なんで俺がこんな目に遭わなきゃなんないんだよ」
神村 悠太「・・・なんで俺ばっかりいじめられなくちゃいけないんだ」
神村 悠太「母ちゃんも数河もクラスの奴らも」
神村 悠太「なんで誰も俺を見てくれない?」
神村 悠太「なんで誰も俺を必要としてくれない?」
神村 悠太「・・・なんで、俺はいつもひとりなんだ?」
神村 悠太「・・・ぅぅっ」
高橋 結衣(神村が・・・泣いてる)
神村 悠太「・・・って高橋!?」
神村 悠太「お前、いつからそこにいた!?」
神村 悠太「・・・まさか、今の全部聞いてたのか?」
高橋 結衣「うん、全部聞こえたよ」
高橋 結衣「ねぇ、数河さんやクラスのみんなの事は大体わかるんだけど・・・」
高橋 結衣「・・・お母さんとも何かあったの?」
神村 悠太「・・・全部聞かれたのなら、話すしかねぇか」
神村 悠太「・・・俺の両親は、昔から2人とも不倫してたんだよ」
神村 悠太「それで、俺が小6の時にお互いの不倫がバレて大喧嘩して離婚した」
神村 悠太「俺の親権は母ちゃんのものになったんだけど、母ちゃんは不倫相手とのデートばっかりで俺の事はほったらかし」
神村 悠太「ま、父ちゃんが親権を持っていたとしてもそうなってたと思うがな」
神村 悠太「それで・・・母ちゃんの不倫は他の同級生とその親にも知れ渡って」
神村 悠太「俺はいじめにあった」
神村 悠太「男子からは肉体的に、女子からは精神的に追い詰められて」
神村 悠太「中学でも、友達なんかできなかった」
神村 悠太「・・・その日から思うようになったんだ」
神村 悠太「友達同士で和気あいあいとしているのが羨ましい」
神村 悠太「みんなからチヤホヤされてる奴が妬ましい・・・って」
高橋 結衣「・・・そうだったんだ、でも」
高橋 結衣「だからって、みんなを傷つけていい理由にはならないよ」
神村 悠太「それは・・・わかってる・・・けど」
神村 悠太「・・・もう、俺に友達なんか出来るわけない」
神村 悠太「俺は一生、誰からも必要とされないまま生きていくんだ」
高橋 結衣「・・・今からならまだ間に合うんじゃない?」
神村 悠太「・・・え?」
高橋 結衣「今から他人を妬んで嫌味を言う性格を少しづつ直していけば・・・」
高橋 結衣「人気者・・・とまではいかなくても1人は友達できるんじゃない?」
神村 悠太「・・・お前の言う通りだ」
神村 悠太「・・・俺、友達ができないのをずっと他人のせいにしてきたけど」
神村 悠太「よく考えたら俺、自分から友達作ろうとしてなかったわ」
神村 悠太「・・・こんなこと今になって気づくなんて、俺ってマジで馬鹿だな」
神村 悠太「ありがとな、高橋」
神村 悠太「まずは、昨日のことを貝島に・・・いや」
神村 悠太「今までの事をクラスのみんなに謝ることから始めなきゃな」
高橋 結衣「うん、頑張ってね」
〇教室
翌日
宮野 琉之介「あ、ショーヤおはよ〜」
宮野 琉之介「今教室ですげーこと起きてるよ」
松尾 翔也「すげーこと?」
宮野 琉之介「まぁ見てみなよ!」
神村 悠太「本っ当に今までごめん!」
神村 悠太「特に貝島・・・昨日はお前に嫉妬してあんなこと言ったけど・・・」
神村 悠太「本当はお前の漫画、いいなって思ってたんだよ」
神村 悠太「だけど俺は馬鹿だから酷いこと言って・・・本当にごめん」
神村 悠太「超ダサい人間で本当にごめん!」
貝島 仁哉「神村くん・・・」
貝島 仁哉「・・・今の神村くん、かっこいいと思う」
神村 悠太「・・・へ?」
貝島 仁哉「ちゃんと自分の非を認めて反省して、こうやって謝罪できるのは、かっこいいよ」
神村 悠太「貝島・・・」
辻井 光太「確かに、何があったのかは知らないけど、今の神村くんはダサくないよ」
谷野 連「せや!今の神村は立派や!」
神村 悠太「みんな・・・」
藤本 薙「アンタもやれば出来んじゃん!」
副島 心夏「やるじゃん神村!」
朝比奈 灯莉「見直したよ!」
神村 悠太「ありがとう・・・本当にありがとう!」
松尾 翔也「あいつをあそこまで改心させるなんて、あいつなかなかやるな」
宮野 琉之介「あいつって・・・?」
松尾 翔也「・・・神村自身だよ」
松尾 翔也(・・・昨日の体育館裏のことは、言わないでおくか)