はじまりのとき 佐伯(サイキ)くんの事情(脚本)
〇通学路
それはある日、学校帰りのこと。
キラキラ輝く石を見つけたんだ。
佐伯(サイキ)くん「キレー・・・」
あまりにも綺麗に輝いていたせいか、何だか放しがたくて、つい持って帰ることにしたんだ。
そしたら──
今から思えば、それがすべての始まりだったのかもしれない。
〇男の子の一人部屋
佐伯(サイキ)くん「ん? 今、何か、横切ったような・・・気のせいか・・・」
佐伯(サイキ)くん「気のせい、なんかじゃ・・・」
佐伯(サイキ)くん「ヒィ・・・か──母さん・・・!!」
〇明るいリビング
サイキ母「あら、どうしたの? そんなに慌て・・・って、まだ着替えてなかったの? 早く着替えてらっしゃい。もうすぐご飯よ」
佐伯(サイキ)くん「あ、うん・・・」
佐伯(サイキ)くん(・・・消えた? なんだったんだ・・・あれ。 幽霊? いや、幽霊というよりは・・・)
サイキ母「どうしたの? 着替えてらっしゃいって」
佐伯(サイキ)くん「・・・うん、そうする・・・」
サイキ母「変な子ねぇ・・・」
〇教室
放課後──
佐伯(サイキ)くん「何なんだ・・・昨日から・・・」
佐伯(サイキ)くん(襲っては来ないみたいだけど・・・でも・・・!?)
佐伯(サイキ)くん「なっ・・・実体化した!?」
佐伯(サイキ)くん「に、逃げなきゃ・・・!?」
〇教室
ガラ──・・・
佐伯(サエキ)さん「あれ、サイキくん?」
佐伯(サイキ)くん「サエキさん・・・どうして・・・?」
佐伯(サエキ)さん「鞄を取りに来たの。委員会だったのよ」
佐伯(サエキ)さん「サイキくんは何してたの? 帰らないの?」
佐伯(サイキ)くん「か、帰るよ、帰る・・・あ、そっちは!?」
佐伯(サエキ)さん「・・・何?」
佐伯(サイキ)くん「えっ・・・」
佐伯(サイキ)くん(見えてない?)
佐伯(サエキ)さん「? 変なの?」
佐伯(サエキ)さん「大丈夫──サイキくんなら大丈夫だよ」
佐伯(サイキ)くん「えっ・・・」
佐伯(サイキ)くん(それはどういう──・・・?)
佐伯(サエキ)さん「じゃあ、私、帰るね!──また明日!」
佐伯(サイキ)くん「あ、待って!? サエキさん! 今のどういう意味──!?」
ラストで主人公も読者も「えっ」となる展開、少年マンガ的第一話とのこと、なるほどですね〜。サイキくんとサエキさんの同字異音コンビがどうなっていくのか気になります。