クラスメイトが不治の病だった!? 佐伯(サエキ)さんのひらめき(脚本)
〇学校の廊下
「── ─── ──!」
佐伯(サエキ)さん(話声が聞こえる・・・まだ誰かいるのかな?)
ガラ──
〇教室
佐伯(サエキ)さん「あれ、サイキくん?」
佐伯(サエキ)さん(てっきり誰かと話をしていたと思ったのに・・・独り言かなぁ?)
佐伯(サイキ)くん「サエキさん・・・どうして・・・?」
佐伯(サエキ)さん「鞄を取りに来たの。委員会だったのよ。サイキくんは何してたの? 帰らないの?」
佐伯(サイキ)くん「えっ、帰るよ、帰る・・・あ、そっちは!?」
佐伯(サエキ)さん「・・・何?」
佐伯(サイキ)くん「えっ・・・」
佐伯(サイキ)くん(見えてない・・・?)
佐伯(サエキ)さん「? 変なの?」
佐伯(サエキ)さん(はっ、もしかしてサイキくん、叔父さんと一緒? 不治の病にかかっていたりするのかも?)
〇おしゃれなリビング
叔父さんはいわゆるエリートと呼ばれる人で、仕事も凄く出来る人だったんだけど、
ヒーローごっこにもお姫様ごっこにも付き合ってくれた。
だけど──
叔父「うっ・・・」
サエキさん(小さい頃)「おじさん、どうしたの? どこかいたい?」
叔父「目が・・・お、俺の目には悪魔が封印──」
スパーン!!
叔母「まったく、あんたは!! 子ども相手に何云ってんの!?」
叔父「だって姉ちゃん・・・」
叔母「だってもヘチマもないでしょ!!」
叔母「さぁ、何でもないのよ。あっちでオヤツでも食べようね──」
サエキさん(小さい頃)「わーい、オヤツ~」
〇教室
佐伯(サエキ)さん(そう、今ならわかる。叔父さんは不治の病だったんだ。中二病という名の。 そしてきっとサイキくんも──)
佐伯(サエキ)さん「大丈夫──サイキくんなら大丈夫だよ」
佐伯(サイキ)くん「えっ?」
佐伯(サエキ)さん(叔父さんは私たちとか遊んでくれる友達がいたから、きっとサイキくんにもいい仲間が出来るよ!)
佐伯(サエキ)さん「じゃあ、私、帰るね!──また明日!」
佐伯(サイキ)くん「あ、待って!? サエキさん! 今のどういう意味──!?」