完結編パート1(脚本)
〇大学病院
──────────────昨日。
〇放送室
青野健次郎「・・・飲み込めないだろうが、事実である この街はもうすぐ消える」
青野健次郎「その前に我々はこの街を脱出する。期限は二日後!」
青野健次郎「その為に、地下駐車場に車を用意した。諸君には誘導に従い、生き残るための最善の行動をしてほしい」
青野健次郎「以上、説明を終わる」
青野健次郎「・・・ふう」
池谷ミツコ「・・・いよいよですね、青野先生」
青野健次郎「ああ、これから忙しくなるぞ」
青野健次郎「なんだ!?」
アダド・アダムス「青野先生・・・大人しくしてもらいましょうか」
〇病院の待合室
アダド・アダムス「これから何が起こるかは青野先生の話した通り、ですが恐れる事はありません」
アダド・アダムス「我々は核の炎に焼かれる事で、己が地球にしてきた罪を償い、魂を次のステージへと進める事ができるのです!」
アダド・アダムス「・・・もし我々に従わないのであれば」
アダド・アダムス「・・・”その時”が予定より早くなるだけです、ご安心ください」
〇地下倉庫
柳生花凛「ダメ・・・開かない」
葛城乙葉「脱出に使えそうなルートも無し、武器も取り上げられて、どうしたら・・・」
青野健次郎「脱出できたとして、下手に出ていった所で相手を刺激するだけだ・・・」
青野健次郎「そうなれば人質にされている避難民や患者さん達も・・・ぐっ」
池谷ミツコ「青野先生・・・!」
青野健次郎「銃弾を撃ち込まれた・・・摘出しようにも拘束されていては・・・!!」
柳生花凛「ああ・・・もうっ!! こんな状況でオニーサンとママが戻ってきたら・・・!!」
〇屋上の入口
─────────────そして今日
アンナベル羽佐間「・・・おそらく人道同盟は、ここでの孤立の果てに先鋭化に先鋭化を重ね、今回の行動に至ったんだろうさね」
アンナベル羽佐間「他のエース級探索者も拘束され、武器も奴等に奪われちまったよ。なんとかアタシは隠れてるけど・・・」
アンナベル羽佐間「お嬢ちゃんのインフェルノがこっちで調整中でよかったよ・・・こいつまで奪われたら勝ち目がない」
アンナベル羽佐間「それと・・・」
〇大学病院
〇屋上の入口
アンナベル羽佐間「・・・理由はわからんが、ゾンビ共が城南病院に集まって来ている。このままじゃ脱出計画も厳しそうだよ」
〇荒廃した街
柳生摩耶「それで娘は・・・・・花凛は無事なんですよね!?」
アンナベル羽佐間「監視カメラをハッキングして、青野先生と一緒に資料ルームに閉じ込められてるのを見つけたよ」
アンナベル羽佐間「とくに目立った怪我もなく、元気そのものさね・・・部屋から出られないという点を除けばだけど」
橘宏美「ふざけやがって!!いつかやらかすと思ってたんだよ、あのカルト集団!!」
橘宏美(それにゾンビが集まって来ているって・・・まさか、芽愛の仕業か?)
アンナベル羽佐間「ともかく、アタシから言える事は以上さね。進展があればまた連絡する」
ミス・レディ「ともかく、自体は急を要するわ・・・ 悪いニュースがもう一つあるもの」
柳生摩耶「悪いニュース?」
ミス・レディ「この街がもうすぐ中性子爆弾で消えるっていうのは知ってる?」
柳生摩耶「ええ、渡されたUSBメモリの中に・・・」
橘宏美「俺も羽佐間さんから・・・」
橘宏美「・・・まさか!?」
ミス・レディ「空爆の予定が早まったのよ・・・今日の夕方には、消滅作戦は決行されるわ」
柳生摩耶「そんな!?」
橘宏美「ああもうっ!?次から次へと・・・!!」
橘宏美「どうしようにも策はないし、これで終わりなのかよ・・・!?」
ミス・レディ「・・・策ならあるわ」
柳生摩耶「えっ・・・」
橘宏美「そんな・・・こんな状況でどんな策があるんです」
ミス・レディ「あるわよ?短期間で花凛ちゃん達を救出し、せめてあなた達だけは助かる手段がね」
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