とおりゃんせ

おけの

不穏な遊び(脚本)

とおりゃんせ

おけの

今すぐ読む

とおりゃんせ
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇農村
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「わぁ、ここが隠村か」
亜沙夏(あさか)「思ってた以上にきれいね」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「神隠しに遭ってるなんて 思えませんね」
亜沙夏(あさか)「しっ!!」
亜沙夏(あさか)「誰が聞いているかわからないんだから 言葉には気を付けて」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「そうは言っても誰もいませんよ」
亜沙夏(あさか)「そうかもしれないけど、慎みは大事よ」
亜沙夏(あさか)「村の人達に不信感を与えないように するためにね」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「確かに、村の人が聞いたら 聞きたいことも聞き出せないかも しれませんからね」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「以後、気を付けます」
亜沙夏(あさか)「わかればよろしい」
亜沙夏(あさか)「さ、行くわよ」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「それにしても、村と言う割には あか抜けた店もあるんですね」
亜沙夏(あさか)「そういう言い方は失礼よ」
亜沙夏(あさか)「なんて言いたいところだけど わからなくはないわ」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「ですよねぇ~」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「ちょっと買い物してきていいですか?」
亜沙夏(あさか)「仕事中ってわかってるのかしら?」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「う、わかってますってば」
亜沙夏(あさか)「それにしても、本当に誰もいないわね」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「あ」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「隣にもお店ありますよ。 行って見ましょう」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「商店もありますね」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「服屋と商店があれば、ほとんどは 町に出なくても揃ってしまいますね」
亜沙夏(あさか)「それに、山奥に行けば 猪や鹿もいそうだから肉も 捕れるかもしれないわね」
亜沙夏(あさか)「もう少し奥に行くわよ。 人を見つけないと──」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「あそこ、人がいるみたいですよ」
亜沙夏(あさか)「公民館みたいなところかしら? 人が集まってる」
藤坂 萩(ふじさか しゅう)「行きましょう!!」

〇平屋の一戸建て
  女の子たちが、笑いながら遊んでいる
「とおりゃんせ とおりゃんせー」
「ここは どこの ほそみちじゃー」
  この曲、とおりゃんせって曲だ。
  
  ・・・どんな遊びなんだろう
「きしぼさまの ほそみちじゃ」
「ちっと とおして くだしゃんせ」
「ごようのないもの とおしゃせぬ」
  黒い狐面を被っている女の子2人で
  
  手をアーチのようにしている。
  そこを他の子が通っているみたいだ。
「この子の七つのおいわいに」
「おふだをおさめに参ります」
「いきは よいよい かえりは こわい」
「こわいながも とおりゃんせ とおりゃんせー」
  確か、歌詞の内容は
  
  間引きの話しだとネットに
  
  書かれていたように思う。
  そんな内容を知っているからだろうか。
  子どもたち全員がお面を
  
  被っているのが不気味だ──
  目が合った────
  鳥肌が止まらない。
  もしかして僕は
  
  本当にとんでもないところを
  
  取材しようとしているのだろうか

次のエピソード:隠村の謎

コメント

  • 歌を聞いて身震いしました。ここがボイス付きで来るのか!怖い!
    でも次の瞬間、すぐに「通りゃんせ JASRAC」と検索していた自分に気づいてはっとしました。気にするところ間違ってる…。

    子供の歌を聞いてやっと後悔し始めたようですが目の前に美人と10万がぶら下がってますからこのくらいではまだ帰らないでしょう。彼は帰って黙る人になるのか、それとも…。
    引き続き楽しみです。

  • ついに隠村編ですね!
    この展開、ゾクゾクしてしまいますね!
    「きしぼさまの ほそみちじゃ」……この箇所にすごく引っかかりを覚えてしまいました

  • 歌声の不気味な音声も狐のお面を付けた女の子も素晴らしい!
    ザワザワ感が止まりません!続きが楽しみ〜!

ページTOPへ