ダークイン

ラム25

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〇教室
暦「よっ!みんなおはよう!」
クラスメイト「あ、あぁ、おはよう」
暦「相変わらず暗いなあ、矢坂。 そんなんじゃ彼女出来ないぞ?」
クラスメイト(うざ)
暦「サツキちゃん、気の毒だから矢坂に一日デートしてやってくれよ!」
サツキ「え、あの・・・」
暦「なんてね。冗談冗談。 あ、俺生徒会の用事あるんだった。 それじゃ!」
クラスメイト「・・・」
サツキ「・・・」
クラスメイト「ったく、なんなんだよ、あいつは」
サツキ「気づいてないのかしらね、浮いてることに」
クラスメイト「ぶっちゃけ『うざい』よな」

〇学校の廊下
暦「・・・」
  暦はそれを廊下で聞いていた。
暦「俺、そんなうざいかな・・・ただクラスを盛り上げたいだけなのに・・・」
マリ「あ、暦くん」
暦「どうしたんだ?マリ? 今日は遂にお泊まり会でもするか? 俺、将棋なら負けないぜ!」
マリ「ううん、私と別れて欲しくて」
暦「・・・え?」
マリ「最初は明るいし面白い人だと思ったけどなんか違うかなって。 それじゃ!」
暦「あっ!マリ! ・・・はは、みんな俺のテンションについてこれないみたいだな・・・」

〇開けた交差点
暦「俺、間違ってるのかなあ・・・ただみんなをもっと楽しませたいだけなのに・・・」
「君、危ないぞ!!」
暦「え?」
「うわぁ・・・グロ・・・」
「写真撮っとこ」
暦(俺は・・・こんなところで死ぬのか・・・)

〇西洋風の部屋
暦「ん、あれ、ここは・・・?」
暦(俺は死んだんじゃなかったのか・・・?)
  今いるのは死後の世界だというのだろうか。
  ふと、金髪の美しい女性が視界に入る。
シルフィ「・・・!」
コヨミ「君は・・・もしかして天使ってやつかな? 思ったよりかわいいね! あ、ナンパじゃないからね」
シルフィ「あ、あぅあぅ・・・」
コヨミ「どうしたんだ? 俺は暦! それにしても君変わった格好してるじゃないか。コスプレ?」
シルフィ「えぇと、その・・・あの・・・」
コヨミ「あっごめん、一斉に喋って。 とりあえず君の名前を聞かせてもらっていいかな?」
シルフィ「シ、シ・・・シル・・・・・・フィ・・・」
コヨミ「なるほど、素敵な名前だね!」
コヨミ「ところでここって天国・・・でいいのかな?」
シルフィ「テンゴク・・・?」
  どうやら違うらしい。
コヨミ「じゃあここはどこなんだ? 地獄・・・なのか?」
シルフィ「うっ、うぅ・・・」
コヨミ「なっ、どうした!?」
シルフィ「お、おぇ、げぇえ・・・」
コヨミ「マジかよ・・・大丈夫か?」
  ひとしきり泣き、吐き終わるとようやく落ち着き、少しずつ語ってくれた。
シルフィ「こ、ここ、は、ダークイン、です」
  小刻みに震えながらそう声を振り絞る。
コヨミ「へぇー、じゃあ異世界って事か! ああ、君からすれば俺が居た世界の方が異世界だよね。 俺が居た世界はね──」
シルフィ「ひぃっ!」
  シルフィは頭を抱える。
コヨミ「な、なんなんだ・・・」
  シルフィが何やら連れてくる。
ポゴタ「うーん・・・これは・・・」
シルフィ「ど、どう思う・・・?」
ポゴタ「殺すべきだと思うよ」
コヨミ「え?え?」
  早くも俺の命は危機に晒された。

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