テスト(脚本)
〇おしゃれな教室
河上先生「4時間目は学力テストだ、悪い点数とらないように今最後の悪あがきをしておけ」
奈々は元々仲が良かった一乃、悠、昭二そしてミルクと一緒に集まっていた
蒔田 悠「教科は国語、数学、英語だって」
三井奈々「悠が苦手なのは国語?」
蒔田 悠「そうだね、全体的に訳が分からないから・・・・・・読めるからいいじゃんって思わないか?」
青柳 昭二「ほんとに読めてたら苦手じゃないはずだけどな・・・・・・俺は数学だな、だいたいざっくり考えて『これだ!』が出来ないじゃん」
小石川一乃「昭二君は理系では無いからそう言う考えになるのよ、私は英語が難しいわ」
ミルク・シャルテット「一乃ちゃん!英語なら私教えられますよ!代わりにテスト用の日本語教えてくれさい」
三井奈々「ミルクちゃん・・・・・・一乃の英語苦手っぷりを舐めない方がいいわ、私も英語得意だけど教えるの諦めたもの」
蒔田 悠「ミスターパーフェクトとか言われてた昴すら一乃に英語を理解させるのを諦めたものな」
テストが始まった
〇おしゃれな教室
1科目 国語 50分
問題文
小林多喜二 『蟹工船』より
1問目
この文章から蟹工船はどのような存在だったか、理由を含めて答えよ。
三井奈々(1問目から問題の難易度といい、読んだ後味といい重い問題ですわね)
ミルク・シャルテット「Oh sit これがシャチク・・・・・・そろしーです」
ミルクが独り言を呟いているが、ミルク以外は無言でペンを走らせている、ペンの音からして昭二がクラスでも断トツで進んでいる
2科目 数学50分
1問目 以下の数列を一般項にせよ
1.3.4.7.11.18.29・・・・・・
三井奈々(これはフィボナッチ数列ね、フィボナッチ数列の一般項は覚えているわ)
=1/√5[{(1+√5)/2}ª-(1-√5)/2}ª]
三井奈々(第2項が合わないわね)
奈々はきっかり3秒考えて答えを出した
三井奈々(あ、これリュカ数列だ、ってことは)
={(1+√5)/2}ª+(1-√5)/2}ª
三井奈々「たしかリュカ数列って、国立大学入試レベルだったような・・・・・・」
3科目目 英語50分
1問目Read the following sentences
and write your opinion in about 200 characters.
文章はアメリカと中国の台湾をめぐる対立についてのものだった
三井奈々(世界情勢に関わる問題、自分の意見を英語で書きなさいって所がやっかいね)
First of all, I believe that the island of Taiwan
should be treated as an independent nation.
If we talk about Taiwan's independence,
I think the representative of Taiwan should also sit here.
奈々はこのように答えて一息ついた
三井奈々「内容としては小学生が書けるような文章だけど、これは飽くまでも英語のテストだし国際感覚までは問われないわよね」
横目でチラリを一乃を見ると、スースーとかわいらしい寝息を立てて寝ている
その潔い白い心より真っ白な回答用紙は枕の代わりに一乃の顔の下に敷かれていた
最後のテストの最中にテスト会場内に呼び出し音が鳴り響く
河上先生「すまない 俺の携帯だ きにせずテストを進めてくれ」
それから10分後
テストが終わった
〇おしゃれな教室
テストが終わると先生がテストを回収して回った
河上先生「テスト回収終了、お疲れ様でした」
川上先生の号令によって、みんな席から立ち上がり一礼した。一乃もすました顔で姿勢を正している
テストの後は昭二の机の周りに集まって、結果を報告しあった
青柳 昭二「いやー、高校になった途端テスト内容が格段に難しくなっちまった」
蒔田 悠「あれはほぼ解かせる気無いな、全く出来なくても気にする事はないって」
悠は昭二を慰めながらフォローするが、悠がこんな余裕を見せている時はたいてい裕本人はうまくいっているときだ
ミルク・シャルテット「ホントですか〜」
ミルクはさっそく騙されてほっとしている
蒔田 悠「今年は昴いないし、成績一番は奈々だろうな」
小石川一乃「そうですわね、奈々ちゃんは国語の名前書き忘れしなければお茶の水付属受かっていたでしょうし」
三井奈々「一乃、それはいわないでよ!」
奈々は一乃に痛いところを突かれてしまい、奈々は抗議した
次に続く