囚われの邪神と生贄の少女

歯車

エピソード7 誕生日プレゼント⚠️(脚本)

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〇綺麗な部屋
  フィアーノの部屋──
フィアーノ「はーい?」
ジャミラス「フィアーノ、入ってもいいですか?」
フィアーノ「ジャミラス様? いいですよ」
ジャミラス「体調も良いようで安心しましたよフィアーノ・・・」
ジャミラス「誕生日おめでとう!」
フィアーノ「ありがとうございます・・・これは、なんでしょう?」
ジャミラス「香水です。フィアーノが使うと邪神様もお喜びになるでしょう」
フィアーノ「本当に? ありがとうございます!」
ジャミラス「ところでフィアーノは邪神様が怖くないのですか?」
フィアーノ「はい、怖くありません」
フィアーノ「邪神様は・・・ レイベル様は優しいですから・・・」
ジャミラス(優しい、か・・・ いつまで保つかな)
ジャミラス「フィアーノ、あなたは生贄なのですよ 分かっていますね?」
フィアーノ「はい・・・」
フィアーノ(私は生贄だからレイベル様と仲良くなっちゃいけない・・・)
フィアーノ(この香水をつけたらレイベル様は私を食べてくれるかな・・・)

〇魔法陣のある研究室
フィアーノ「レイベル様!」
レイベル「フィアーノ・・・」
  フィアーノはジャミラスから貰った香水をつけてレイベルの居るガラスケースの中へ入ってきた。
レイベル「あれ? フィアーノ・・・」
レイベル「今日は、いつもよりも・・・」
レイベル「美味しそう だね・・・」
レイベル「・・・・・・」
  レイベルはフィアーノを壁に追い詰めると、バンッと両手をつきフィアーノを見下ろした。
レイベル「ねえ、フィアーノ・・・」
レイベル「・・・食べてもいい?」
フィアーノ「はい!」
フィアーノ(あの香水、すごい効果・・・)

〇魔法陣のある研究室
レイベル「・・・・・・」
邪神イヴル・レーヴァ(レイベル、我は いつでもいけるぞ?)
邪神イヴル・レーヴァ(早く、喰わせろ・・・)
フィアーノ「レイベル様・・・どうしました?」
レイベル「フィアーノが可愛くて 見惚れてた」
フィアーノ「もう レイベル様ったら・・・」
フィアーノ「いつも、ありがとう!」
フィアーノ「好き、です・・・」
レイベル「俺も フィアーノが好きだよ・・・」
  レイベルは6メートル程もある蛇の身体でフィアーノを包み込むように抱きしめると
  先が二つに別れた蛇の舌でフィアーノの柔らかい頬をペロッと舐めた。
レイベル「フィアーノは美味しいよ・・・本当に」
レイベル「好き・・・もっと、欲しい・・・」
フィアーノ「レイベル さ ま・・・」
フィアーノ「ペロペロタイム長すぎます!」
レイベル「んふふ・・・ フィアーノったら、せっかちだね〜」
レイベル「怒った顔も可愛いけど・・・」
レイベル「もっと、かわいい顔を見せてよ・・・」
フィアーノ「そ、そんな・・・こと、言われても・・・」
フィアーノ「どんな顔をしたらレイベル様が喜ぶのか、さっぱり分からないです・・・」
フィアーノ「なんでずっと見てるの?」
フィアーノ「恥ずかしい、です・・・」
レイベル「今の、すごく・・・かわいかったよ・・・」
フィアーノ「レイベル様・・・よだれが・・・」
レイベル「もう限界なんだ・・・ 本当に、食べちゃうよ?」
フィアーノ「はい、どうぞ 召し上がれ」
レイベル「レーヴァ、いいよ」
邪神イヴル・レーヴァ「では、遠慮なく・・・いただきます!」
フィアーノ「待ってます・・・」
  レイベルの髪から実体化した邪神──大蛇は大きく口を開けると、フィアーノを丸呑みにしてしまった。
レイベル(ごちそうさま・・・)

〇魔法陣のある研究室
レイベル「んふふ・・・フィアーノ・・・」
レイベル「これで、ずっと一緒に居られるね・・・」
フィアーノの声「レイベル様・・・ありがとう」
レイベル「えへへ・・・どういたしまひて・・・」
レイベル「フィアーノ・・・愛しいなあ・・・」
  レイベルは膨らんだ蛇腹を満足げに撫でていたが、ふと正気に戻った。
レイベル(ちょっと、まって・・・)
レイベル(フィアーノこのままだと溶けちゃうよ)
レイベル(フィアーノが死ぬ? そんなの嫌だよ)
レイベル「レーヴァ 早く、吐き出して!」
邪神イヴル・レーヴァ「何を言っている・・・ フィアーノも喰われることを望んでいただろう? これでよいのだ」
レイベル「ダメだよ・・・ こんなの・・・ 俺は、嫌だよ・・・・・・」

〇魔法陣のある研究室
レイベル(仕方ない・・・もう、これしかない・・・)
レイベル「誰か・・・! 来てくれ!」

〇魔法陣のある研究室
アーザル「何事だ!?」
レイベル「お前か・・・ ちょうど良い・・・」
レイベル「俺を撃て!」
レイベル「早くしろ! フィアーノが・・・」
アーザル「お前・・・その蛇の腹・・・ まさか!」
レイベル「そうだよ! 食べちゃったんだよ!」
レイベル「もう、殺すつもりで撃ってくれ!」
レイベル「頼む・・・」
アーザル「しかたねえなあ! 前より痛いぞ?」
レイベル「手を止めるな、続けろ!」
アーザル「わかったよ・・・」
  アーザルは持っていたボウガンの矢を全て撃ち尽くすとレイベルの様子を確認した。

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