異世界エイナール・ストーリー 少年コウルと少女エイリーンの旅記

七霧孝平

第14話 糸を引く者(脚本)

異世界エイナール・ストーリー 少年コウルと少女エイリーンの旅記

七霧孝平

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〇秘密基地の中枢
コウル「僕は──」
コウル「・・・この世界に残ります」
エイリーン「コウル!」
リヴェル「そうか」
リヴェル「来い。 歪みを閉じるぞ」
コウル「は、はい!」

〇地球
リヴェル「魔力を集中し、 あの歪みにかざすんだ」
「・・・」
リヴェル「そのまま閉じるイメージを」
コウル「はい! ・・・リヴェルさんは やってくれないんですか?」
リヴェル「俺は干渉してはいけないんだ」
コウル「・・・?」
エイリーン「コウル!」
コウル「うん!」

〇秘密基地の中枢
コウル「お、終わった・・・?」
エイリーン「まだです、コウル!」
リヴェル「伏せろ!」
コウル「っ・・・!」
  コウルたちの頭上を
  魔力のエネルギーが通過し、
  空に消えていく。
コウル「今度こそ・・・?」
エイリーン「はい、終わりました」
エイリーン「いえ、まだ終わってないかもしれません」
コウル「え・・・?」
エイリーン「カーズ。 あなたはそれをどこで?」
カーズ「教えると・・・思うか?」
エイリーン「・・・」
コウル「だ、大丈夫、エイリーン? そんなに簡単に拾って・・・」
エイリーン「大丈夫です。 もうこの宝玉に先程までの 力は感じません」
カーズ「・・・すでに心当たりが あるようじゃないか」
カーズ「気に入らんな・・・」
コウル「エイリーン。 その宝玉に心当たりがあるの?」
エイリーン「ええ。 あまり考えたくはありませんが・・・」
コウル「・・・?」
リヴェル「気をつけろ」
コウル「あ、リヴェルさん・・・」
エイリーン「ありがとうございました。 リヴェル様」

〇荒野
ワルキューレ「お疲れ様でした。 コウル様、エイリーン様」
ワルキューレ「エイナール様がお待ちです」
エイリーン「ありがとうございます。ワルキューレ」

〇幻想空間
エイナール「よく戻りました。 コウル、エイリーン」
エイナール「エイリーン。 よく女神見習いとして、 カーズを討伐してきましたね」
エイナール「そして、コウルも。 契約者として、よくエイリーンを 助けてくれました」
コウル「いえ・・・」
エイリーン「エイナール様は 全てご存知なのですか?」
エイナール「というと?」
エイリーン「今回のカーズの計画。 そして──」
エイリーン「この宝玉のことも」
エイナール「・・・」
コウル「え、え?」
エイナール「気づいてしまったのですね」
エイリーン「はい。あの子は・・・。 エルドリーンは?」
エイナール「もう既にここにはいません。 行方は流石に私にも・・・」
エイリーン「わかりました。 ありがとうございます、エイナール様」

〇幻想空間
コウル「エイリーン、どういうことなの?」
エイリーン「今回のカーズの1件」
エイリーン「わたしの姉妹、エルドリーンが 糸を引いている可能性があります」
コウル「え!?」

〇黒背景

〇幻想空間
コウル「なんでそう思うの?」
エイリーン「この宝玉です」
エイリーン「この宝玉を使った カーズが見せた闇の魔力」
エイリーン「その魔力は邪神の魔力。 そして・・・エルドリーンの魔力でした」
コウル「邪神・・・エルドリーンさんの魔力・・・」
エイリーン「エルドリーンの魔力は わたしと同じくらい」
エイリーン「それにわたしたちは姉妹です。 間違いありません」
エイリーン「コウル。カーズ討伐は終わりました。 その・・・」
エイリーン「次はエルドリーンを止めるため、 わたしに力を貸してくれませんか?」
コウル「・・・」
コウル「うん。いいよ」
コウル「僕はエイリーンの契約者で・・・」
コウル「こ、恋人だからね。 もちろん、力を貸すよ」
エイリーン「ありがとうございます!」
ワルキューレ「コウル様、エイリーン様。 お部屋の用意ができております」
ワルキューレ「今日はそちらでお休みください」
コウル「・・・は、はい」

〇豪華なベッドルーム
コウル「でもどうするの? エイナール様もわからないって 言ってたけど」
エイリーン「エイナール様もわからないなら、 邪神界に向かおうと思います」
コウル「邪神界?」
エイリーン「わたしたちがいる世界。 コウルやジン様の言い方を借りるなら、 『異世界エイナール』」
エイリーン「正式には 『女神界エイナール』といいます」
エイリーン「そして女神界エイナールと対になる世界、 『邪神界エンデナール』」
エイリーン「エルドリーンはそこにいるかと・・・」
コウル「邪神界エンデナール・・・。 そこにはどうやって?」
エイリーン「この塔から直接、跳ぶことができます。 エイナール様の許可がいりますが」

〇宇宙空間
エンデナール「エルドリーン。来るようだぞ」
エルドリーン「はい、わかっています。 エンデナール様」
エンデナール「我は構わぬが、 お主が姉妹と対するのは何故か 聞いておこう」
エルドリーン「姉妹だからです。 私はエイリーンと対せねばならないのです」
エンデナール「・・・そうか。 好きにするがいい」
エルドリーン「はい」
エルドリーン「来なさい、エイリーン。 私があなたを・・・」
エルドリーン「そして、コウル。 あの男を・・・」
エルドリーン「フフッ・・・」

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