〇教会の中
　　〜教会都市・神殿〜
アルマ「ミーナ、新しいナイト様を連れてきてくれたのね」
ミーナ「はい、教皇様。こちらの方です」
プレイヤー「・・・」
　　流石に教皇様の前ではナイト様も大人しくしてるみたいね・・・
　　・・・フラグ回収早過ぎない？
アルマ「貴方が新しいナイト様ね。 私はアルマ・エスティア、この教会都市の教皇を務めているわ」
アルマ「現在この都市は魔物による攻撃に悩まされているの・・・」
アルマ「そこで貴方には、魔物が突然現れ始めた洞窟の調査をお願いしたいの」
　　大事なイベント中なのに・・・
　　どうしてアイテムを拾ってるのよ・・・
兵士「うわっ」
　　自由すぎでしょ!?
　　ストーリーをちゃんと見てよ・・・
アルマ「この世界にいらっしゃったばかりで申し訳無いのだけれど・・・」
アルマ「引き受けて下さるかしら？」
　　・・・
　　こっちに来てよもうっ！
　　イベントが進まないじゃない！

〇教会の中
　　〜５分後〜
　　や、やっと来てくれた・・・
　　引き受けて下さるかしら？
　　
　　はい ▶いいえ
　　ちょっと!?
　　それじゃストーリーが進まないでしょ!?
アルマ「そ、そうですか・・・ でも、私たちにはナイト様しか頼りが無いのです」
アルマ「無理を承知でお願いします。 洞窟の調査を引き受けてくれませんか？」
　　はい ▶いいえ
　　く、食い気味・・・
　　アンタは何のためにこのゲームをやってるのよ！
ミーナ「ナイト様・・・私からもお願い。 この世界のことをあまり知らないから不安なのは分かるわ」
ミーナ「私もしっかりサポートするから・・・ 引き受けてくれない？」
　　はい ▶いいえ
　　もうっ！いい加減にしてっ！
アルマ「そ、そうですか・・・ でも、私たちにはナイト様しか頼りが無いのです」
　　あーもうっ
　　教皇様がループ入っちゃったじゃない・・・

〇教会の中
　　〜 ５分後 〜
アルマ「ありがとうございます！ お引き受けして頂けると思っていました」
　　・・・まさか３ループもやらされるとは
　　普通一回でもループしたら折れるでしょ
アルマ「洞窟は教会都市の東にあります。 道中魔物が増えておりますのでお気をつけください」
ミーナ「はい、教皇様！ ではナイト様、早速向かいましょう！」
　　そ、そっちは教皇様のお部屋なんですけど・・・

〇綺麗な部屋
ミーナ「ナイト様、こっちは出口じゃないわ。 外に向かいましょう」
　　このプレイヤー、戦闘よりも探索が好きなタイプなのかな・・・
　　教皇様の日記？このタイミングで読んでも何も面白くないでしょ・・・
　　勝手に読めるのは仕様だけど──
　　××年〇月△日
　　私、アルマ・エスティアは教皇に任命された。街の皆の為、イリア様のお言葉をしっかり聞き取らなきゃ！
　　うんうん、責任感のある素敵な教皇様ね。流石、私とキャラ人気１位の座を争うだけはあるわ。
　　××年〇月△日
　　イリア様のお告げによると、近々新しいナイト様がこの世界に現れるらしい。
　　ミーナにお願いして探してもらわなきゃ。・・・ナイト様ならきっと、魔物の脅威から守ってくださるはず・・・！
　　うーん・・・このプレイヤー、私の話は全然聞かない癖に教皇様についてはしっかり見るわね・・・
　　××年〇月△日
　　今日はミーナがナイト様を見つけて下さった。
　　・・・ん？
　　ナイト様は洞窟の調査を引き受けて下さった。イリア様の予言通り、ナイト様はこの世界を救ってくださるのでしょう。
　　やばっ・・・
　　さっき起きたことなのに既に日記に書かれちゃってる・・・！
　　こんなに早くこの部屋にきて日記を読むなんて想定されてないから・・・
ミーナ「ナ、ナイト様！早く外に出ましょう！」
　　あっ・・・教皇様・・・
　　流石に怒られるんじゃ・・・
ミーナ「あっ、えっと・・・」
アルマ「魔物の現れた洞窟は教会都市の東にあります。お２人にイリア様のご加護があらんことを」
　　あ・・・
　　イベントの直後だからセリフが固定されてる・・・良かった
　　部屋の主がいるのに・・・
　　堂々と引き出し開けてお金を取るなんてどういう神経してるのよ・・・
　　あーもう色々倒していって・・・
　　同情いたします、教皇様・・・
アルマ「?」
　　ミーナの心労はまだまだ続く・・・