女子学園の池田先生

れこん

エピソード5 池田育人の場合 中編(脚本)

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れこん

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〇大衆居酒屋
  仕事終わり、
  俺は佐藤先生と酒を飲みに来た。
  普段佐藤先生と全く来ないから。
  とても新鮮だ。
佐藤留美子「ごくごく・・・ぷは」
佐藤留美子「すみませーん。 ビールもう一杯くださーい」
池田育人「佐藤先生、意外といい飲みっぷりっすね」
佐藤留美子「当然よ。私こう見えて”お酒が強い”から」
池田育人「はぁ・・・」
池田育人(その割には顔が赤くなってるけどなぁ)
佐藤留美子「ところで、今日の放課後、 あの生徒と二人きりで何してたんですか?」
池田育人「宇津木とですか? なんか珍しく放課後に勉強教えて欲しいとか言ってて」
池田育人「なんだかんだ言って、俺って生徒からけっこう頼りにされてるんだと思います」
佐藤留美子「ふーん・・・ 池田先生が頼りにされてるねぇ・・・」
佐藤留美子「私にはあの子が別の目的があって、 放課後に勉強を教えてくれるようにしてたんだと思いますよ?」
池田育人「別の目的・・・? 例えばなんすか?」
佐藤留美子「教えません。この鈍感」
佐藤留美子(あの宇津木とか言う生徒、 いっちょ前に私に嫉妬してたわ)
佐藤留美子(多分先生に恋してるのね。 分かるわ・・・でも──)
佐藤留美子「それより! 池田先生って、ほーんとっ、若い子達に人気がありますよね!」
池田育人「え・・・どしたんすか急に」
佐藤留美子「あーもうほんと腹立つ! どうせ私みたいなオバサンなんかより、」
佐藤留美子「若くてピチピチの生徒の方が良いと思ってんでしょでどうせ!」
池田育人「ええ? 佐藤先生会話がいきなりすぎっす 滅茶苦茶酔ってるんじゃないっすか!?」
佐藤留美子「うっさい! ごくごく・・・」
佐藤留美子「すみません。ビールもう一杯!」
池田育人(おいおい、ペースやばくねえか?)
池田育人「まあまあ、今日は佐藤先生の愚痴聞いてあますから、ちょっと抑えましょう」
佐藤留美子「ふん・・・そこまで言うならちゃんと聞きなさいよ」
佐藤留美子「私はですねぇ、 池田先生に超ムカついてるのよ!」
佐藤留美子「普段へらへらしてるくせに、 何故か生徒から好かれてるし」
佐藤留美子「私なんて真面目にやってるのに裏で生徒に BBAや、性格きついとか散々言われてるんですよ!」
佐藤留美子「あんたもそう思ってんでしょ!?」
池田育人「そりゃまぁ性格はきついと感じる──」
佐藤留美子「はあああ!?」
池田育人「──じゃなくて、佐藤先生は真面目で美しいと思うますよ(お世辞)」
佐藤留美子「それ・・・本当に本当?」
池田育人「ええマジですよ(適当)」
佐藤留美子「そう・・・」

〇水玉2
佐藤留美子「えへへ♡ 嬉しい♡」

〇大衆居酒屋
池田育人(えっ・・・? 佐藤先生って、こんな反応すんのか!?)
池田育人「・・・」
佐藤留美子「んー? どうしたんですかぁ、ぼーっとしちゃって」
池田育人「な、なんでもないっす」
池田育人(気のせい、気のせい、気のせい ──)
  池田先生!

〇黒背景
  池田先生・・・
  何故だろう。
  急に頭の中に、宇津木が不安そうな声で
  俺の名前を呼ぶイメージが湧く。
  今日は気持ちが変だ。
  もしかしたら、
  俺も酒を飲んで酔ってるからなのかもしれない。

〇大衆居酒屋
池田育人「・・・」
佐藤留美子「ふふ、良かった・・・」
佐藤留美子「実は私、本気で池田先生が ロリコンだと思ってたんです」
佐藤留美子「なんか最近、池田先生が生徒から告白されたとか噂で聞いて」
佐藤留美子「ついうっかり、池田先生が生徒になびいちゃんうんじゃないかって心配してたの」
池田育人(早坂との事が噂で広まってるだと!?)
池田育人「俺は自分の生徒を大切にしてます! 絶対に手を出したりしません!」
佐藤留美子「ふふ・・・そうよね。 だって私の事美しいって言ってるんだもの」
池田育人「ま、まあその・・・。 普段と違う佐藤先生の姿にビックリというか、ドキッとした感じっす」
佐藤留美子「池田先生・・・」
佐藤留美子「ふふふふ!! 勝ったあああああ!!」
佐藤留美子「池田先生私に墜ちた! はい、これもう恋人同士確定ですね!」
池田育人「はいいい????」
佐藤留美子「実は私池田先生の事が・・・ だーい好きなんです♡」
池田育人「ええええっ!! マジっすか!?」
佐藤留美子「ごくごく・・・ぷはぁ。ヒック」
佐藤留美子「みらさーん、聞いてくらさーい!」
佐藤留美子「わらし達ぃ・・・好きどうしなんれーす!」
池田育人「なああああ!!! やめてください佐藤先生 人前で叫ばないで!」
池田育人「あと好きなんて一言も言って無いっす!」
佐藤留美子「ええー? なにー? 私の事が好きぃー? やだーもぅ♡」
池田育人(やばいこの人、 酒に酔って判断ができてねえ)
居酒屋の店員「あの、お客様、 他のお客様のご迷惑になりますので、 どうかお静かに・・・」
池田育人「すみません。もう出ますんで 会計お願いします」
佐藤留美子「やらあー! まだビール飲むー!」
池田育人「いいからもう店出るっすよ!」

〇ネオン街
佐藤留美子「ううっ・・・ふらふらするぅ。 もう無理ぃ、留美子歩けなーい」
池田育人(うわっ、キッツいなぁ)
池田育人「ほら、佐藤先生、座り込んじゃダメっすよ」
佐藤留美子「やらやら!(ヤダヤダ) 歩けないったら歩けないー!!」
佐藤留美子「ラッコして!!」
池田育人「ラッコ?」
池田育人(はて・・・なんで海の生き物のラッコ? てか酔って呂律回ってねえから 聞き取りづらいな)
佐藤留美子「ラッコったらラッコ!!」
池田育人「ああ! もしかして抱っこ!?」
佐藤留美子「うん!」
佐藤留美子「はやくしてー♪」
池田育人「いや無理っす」
佐藤留美子「うえええええん!! なんれ、なんれえええ!?」
池田育人「なんでってそりゃ・・・ 佐藤先生、いい歳した大人じゃないっすか」
  ザ・言葉の暴力
  これ以上はいけない
佐藤留美子「びええええええん!! 池田先生が酷いこと言ったあああ!!」
池田育人「ええええっ!?」

〇ネオン街
通りすがりの女性「うわっ、何アレ。 幼児みたいにわめいて、 恥ずかしくないのかしら」
通りすがりの男性(うわあ、恥ずかしい大人達。 とりあえず動画取って晒そう)
酔っ払い「おーい兄ちゃん。 女を泣かしちゃいけねえな」
酔っ払い「男は女の願いを叶えてやるもんだ。 抱っこしてやんな!」
池田育人「うっせー! 黙れよ酔っ払いめ!」
池田育人(マズい、騒ぎを聞きつけた 野次馬が集まって来やがった)
佐藤留美子「ヒック・・・ヒック。 池田先生ぇ、らっこ(抱っこ)してくれないんれすか~(ガチ泣き)」
池田育人(あーもう! 佐藤先生も動く気がねえし このままじゃ埒が明かねえ)
池田育人「抱っこは流石に無理っす。 けど背中に背負って運びますから。 それで勘弁してください」
佐藤留美子「うん、それでいい」
  こうして、俺は周りの視線に晒されながら
  佐藤先生を負ぶって、
  安全な公園まで避難した

〇公園のベンチ
佐藤留美子「ううっ・・・気持ち悪い。 ほんと最悪っ」
池田育人「佐藤先生、コンビニで水買ってきたっす」
佐藤留美子「池田先生・・・。 申し訳ありません」
池田育人「いいから、これ飲んで酔いを覚ましてください」
佐藤留美子「ええ・・・」
  佐藤先生は正気に戻ったようだ。

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コメント

  • 池田先生気まずい〜!
    据え膳食わぬは男の恥とは申しますが、同業者は気まずいの境地!!
    どうなる、この2人!?

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