第二話「偽の告白でピンチなんですけど」(脚本)
〇教室
教師「次の問題は・・・ 速水。答えてみろ」
教師に指名された。
どうする?
1 笑う
2 なでる
速水泰星(先輩から聞いた話をまとめると コマンドには4つのルールがあるらしい)
教師「お前、どこを見ているんだ?」
速水泰星(一つ、 コマンドは本人にしか見えず コマンド選択中は身動きが取れない)
速水泰星(二つ、 コマンドは制限時間内に選択しないと)
速水泰星(手持ちのコマンドから ランダムに選択されてしまう)
速水泰星「はっはっはっ!」
教師「お、お前! バカにしているのか!?」
速水泰星(三つ、 コマンドは選択した瞬間に)
速水泰星(どんな状況においても 必ず一定時間は実行される)
速水泰星「あははっ! おっかしい!」
教師「笑ってないで質問に答えろ!」
速水泰星(四つ、 コマンド使いに出会うことで)
速水泰星(素質のある人間のみ コマンド能力に目覚めることがある)
教師「もういい! 廊下に出てろ!」
〇学校の廊下
速水泰星(先輩はコマンドも慣れてくれば なかなか便利だとか言ってたけど・・・)
速水泰星(失敗ばかりだ・・・)
スマホを取り出し、莉乃の写真を眺める。
速水泰星(でも莉乃ちゃんとのデートまで あと一週間・・・なんとかしなくちゃ!)
〇学食
速水泰星「先輩。こんなところに座ってて コマンドが増えるんですか?」
中田雷神「人を待ってるんだ」
速水泰星「人?」
長谷部英子「中田くん、この子?」
中田雷神「ああ。話を聞いてやってくれ」
速水泰星「あ、あの・・・こちらどなたですか?」
中田雷神「三年の長谷部英子だよ。 お前、好きだって言ってただろ?」
速水泰星「は?」
中田雷神「修行開始だ。あとは頑張れ」
速水泰星「ちょ、ちょっと先輩!」
長谷部英子「私、君とどこかで面識あった? なんで私のこと好きなの?」
速水泰星「い、いや、それはその──」
先輩女子に迫られている。
どうする?
1 笑う
2 なでる
速水泰星(また出た!)
長谷部英子「ねえ、なんとか言いなさいよ」
速水泰星(せ、選択肢が少なすぎ! って 初対面の人、なでられるわけないだろ!)
速水泰星「あは、あはははは! あーはっはっは」
長谷部英子「君、相当感じ悪いね」
速水泰星「あ、あの! これは僕の意思じゃないというか!」
長谷部英子「笑ってごまかすんじゃなくて・・・」
長谷部英子「いきなり頭をなでるとか そういう意外性が欲しかったな」
速水泰星(そっちが正解かよ!)
長谷部英子「でも、ちょっと君のこと考えてみたいから返事までは時間ちょうだい」
速水泰星「いや違うんです。これは訳があって」
北見静香「おっつー。あ、あんたが速水くん? 私、二年の北見静香です。よろっ!」
速水泰星「へ? どちら様ですか?」
北見静香「ふふふ。聞いたよ。 あんた、私のこと好きなんだって」
速水泰星「えっ!?」
長谷部英子「ちょっと、どういうこと? あなた私が好きなんじゃないの?」
速水泰星(な、なにがどうなってんの~! って、あそこにいるのは先輩!?)
柱に隠れている中田が
グーポーズをしている。
速水泰星(全部あの人の仕業か!)
先輩女子たちから迫られている。
どうする?
1 笑う
2 なでる
速水泰星(こ、ここで出た! 頼むから他の選択肢も出てくれ!)
速水泰星(さっきはなでるが正解みたいな感じ だったけど・・・今度はどうなんだ?)
速水泰星(ギャルっぽい先輩に怒られないか?)
速水泰星(あ~! どうしよう。早くしないと)
北見静香「きゃっ! 何してんのよ!? なんで急に頭をなでて来るわけ?」
速水泰星「え、あ、それは・・・」
速水泰星(まだ選んでなかったのに! 時間切れってことか!?)
長谷部英子「あんた。彼になでられたからって いい気にならないでよ」
北見静香「はあ? なってねーし!」
速水泰星「お、お二人とも止めてください!」
速水泰星(ど、ど、どうしよう! 絶体絶命だ。このままじゃ──)
速水泰星(え? 何、今の音? もしかして僕にしか聴こえていない!?)
速水泰星(そうか! もしかして今の レベルアップの合図! だったら──)
長谷部英子「この際、はっきりさせましょう。 私とあなた、どっちを選ぶか。 彼に決めてもらえればいい」
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こんにちは
コマンドが増えてわくわくしてたら、
えー拍手!使い道がわからないんですが
怒る、叩く、罵倒する、みたいな攻撃的なものがないのは主人公の人柄の良さでしょうか