姉弟の運命(脚本)
〇明るいリビング
こうた(俺が2人に出来る事・・・ 一緒に居る・・・、これは違うなぁ じゃあ音楽・・・、いやお父さんにバレるか・・・)
こうた「何がいいんだ・・・」
あおと「どうしたんだ、こうた?」
こうた「あおとか、何も無いよ」
あおと「少しくらいは俺も頼ってよ・・・ 姉ちゃんの事守りたいのは俺もなんだから・・・」
こうた「あおと・・・」
こうた「ありがとな 実は2人に何か楽しい事をしてあげたいんだけど、思いつかなくてさ」
あおと「うーん・・・」
あおと「こうたのチョコトリュフとかどう?」
こうた「確かにあおい、ホワイトデーにあげて凄く喜んでくれたなぁ」
あおと「姉ちゃん、いつかまた食べたいって言ってたからいいんじゃないかな?」
こうた「わかった すぐに材料買ってくるよ」
あおと「ん、じゃあ部屋で待ってるわ」
こうた「OK インターホン鳴っても無視しといて」
あおと「わかった こうたも気をつけて」
こうた「うん、じゃああおいをよろしくな」
あおと「うん!」
あおと「さて、俺も姉ちゃんの部屋に行って起きるの待とうかな」
〇スーパーの店内
こうた「お~、いつも以上の混み具合 何かやってるのか?」
ゆうま「今日は野菜と果物が安いので、人が多いんですよ」
こうた「おっ、ゆうまくん! 久しぶりだね!」
ゆうま「久しぶり! 彼女が居るとなかなか難しくて、来れなかったんだよね」
こうた「みそらさんか・・・ 別れるのは難しいの?」
ゆうま「それが出来たら俺もそうするけど・・・」
みそら「ゆうまく~ん♪ 終わったよ~♪」
みそら「アンタ、うちのゆうまくんと何話してるの? 下民のアンタがゆうまくんと話すなんて許さないから」
こうた「音楽は技術だけじゃない 想いを乗せることも必要だ」
みそら「ふんっ、アンタが何言おうが関係ない! このわたくし達と同等の技術を手に入れないかぎり、ゆうまくんと話す事は許さない!」
ゆうま「みそら・・・」
みそら「ゆうまくん、顔色悪いけど大丈夫?」
ゆうま「別れよう」
みそら「な、何言ってるの? 愛してるって言ってたじゃない! 何で・・・」
ゆうま「だいぶ前から別れたかったんだ・・・」
みそら「わたくしの何が悪かったの? 教えてよ、ゆうまくん・・・」
ゆうま「異常すぎる重い愛だよ 束縛に、盗聴器、GPSで俺の行動を見てるのも知ってるし」
こうた「それじゃ、別れるのは当然だよ、みそらさん」
みそら「な、何で全て知って・・・」
ゆうま「さすがにわかるよ じゃ、俺はこうた達と住むから帰って」
みそら「無理よ! わたくし、ゆうまくんと一緒じゃないと帰らないから!!」
こうた「ちょっと待ってて」
みそら「お願いよ!」
警察官「君、一旦署に来てもらうよ」
みそら「嫌よ、やめて!! ゆうまくん、助けてよ!!」
ゆうま「自業自得だよ」
みそら「嫌だ~!!!!」
ゆうま「やっと終わった・・・」
こうた「ゆうま、お疲れ様」
ゆうま「こうた、本当にありがとな」
こうた「いやいや、あおい達のためでもあるからさ」
ゆうま「そうだよな みそらが普通の愛を知る事が出来ればいいんだけど・・・」
こうた「それでも、みそらさんはみそらさん ゆうまと会ったら同じ事になるんじゃないか?」
ゆうま「かもね さて、買い物続きしよ」
こうた「おう!」
〇女性の部屋
あおい「ねぇ、急に外暗くなってない?」
あおと「確かにね まぁ、そろそろこうたも帰ってくるはずだから」
あおい「何も無いうちに帰ってくるといいんだけど・・・」
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