ヴィラト・ミシェル親衛隊

香坂ヱヰ

エピソード5 シュルーゼルの過去【Ⅱ】(脚本)

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〇海
  ──!!
シュルーゼル「────!──!!──!?・・・・・・!!」
「どうにか乗り越えたな・・・・・・」
シュルーゼル「・・・・・・そうだな。ただ、また攻撃を受ける様な事があれば・・・・・・っ!?」
「え!?え、ええ!?」
「敵発見!!」
シュルーゼル「包囲された」
「ええ!!じゃあどうするの!?」
シュルーゼル「そうだな、例えば・・・・・・」
シュルーゼル「包囲された挙げ句、機銃掃射か」
「せ、船体がどんどん傾いていないか!?」
シュルーゼル「気の所為だ」
「ええ!?」

〇海
シュルーゼル「・・・・・・」
シュルーゼル「艦橋、手伝いに来たぞ」
シュルーゼル「・・・・・・艦橋?」
「お、おい、これは・・・・・・!?」
「ば、馬鹿な・・・・・・!!こんな事・・・・・・出来る訳が・・・・・・!!」
シュルーゼル「息のある者を助けられそうか、医療班!」
「・・・・・・や、やってみます!!」
シュルーゼル「艦長は此れより俺が勤める」
「はい!」
シュルーゼル「・・・・・・旗艦、モゼル!旗艦モゼル、応答を!!」
「駄目です!モゼル、炎上中!」
シュルーゼル「なら、他の艦に連絡つかないか!?」
「バレンセル、こちらシラホォン、応答を」
シュルーゼル「こちらバレンセル、どうした」
「後方の潜水艦、ランヌが沈んだ。それと後方の艦は一隻しか残っていない」
「そちらは」
シュルーゼル「モゼルが炎上中だ!それから敵艦隊がもう近い・・・・・・!!」
シュルーゼル「目視出来る!」
「なら・・・・・・──」
シュルーゼル「・・・・・・何だ?」
シュルーゼル「シラホォン、応答を。シラホォン!」
「おい、シュルーゼル・・・・・・」
シュルーゼル「・・・・・・何故だ・・・・・・?」

〇海
「偵察機、戻ってきました!」
「報告します!シラホォン、沈没した模様!」
「同二番艦シラフォス、大破。空母ソハナ轟沈、二番艦スハナ撃沈、三番艦セハナ爆沈!」
「沈み過ぎだ!!」
シュルーゼル「・・・・・・」
シュルーゼル「・・・・・・仕方ない。もう敵は目の前だ。対艦戦闘用意」
「対艦戦闘用意!!」
シュルーゼル「・・・・・・」
シュルーゼル「・・・・・・少し出ている。何かあったら適当にやっていてくれ。来るんじゃないぞ」
「・・・・・・え?ちょ、シュルーゼル!」

〇宿舎の部屋
シュルーゼル「・・・・・・」
シュルーゼル「・・・・・・嘘だろ」
シュルーゼル「・・・・・・嘘だ・・・・・・!!」
シュルーゼル「畜生め・・・・・・!!」
シュルーゼル「そんなに戦力差があるのか・・・・・・!?」
シュルーゼル「我が国が負けるなど、あり得ない・・・・・・あり得ないんだ!!」
シュルーゼル「何が違う・・・・・・!?一体、何が違うんだ・・・・・・!?」
シュルーゼル「何が違う!!」
シュルーゼル「我が国は、完璧なんだ・・・・・・!完璧なんだ!」
「シュルーゼル!?お前、大丈夫か!?」
シュルーゼル「来るなと言っただろう!」
「シュルーゼル、それはごめん!」
「ただな、座礁しそうなんだ!」
シュルーゼル「どういう事だ!?」
シュルーゼル「操舵はどうなっているんだ!?」
「敵を避けていたら、島の方に追い詰められて・・・・・・!!」
「うわっ!!」
シュルーゼル「艦橋に戻る!退け・・・・・・!」

〇断崖絶壁
シュルーゼル「操舵!北に七海里行けば抜けれる筈だ!面舵一杯!」
「左舷、魚雷衝突の模様!」
「艦長!舵が・・・・・・!」
シュルーゼル「砲撃を!残弾は!?」
「問題なし!」

〇断崖絶壁
「だ、駄目です!速射砲の砲身がもう持ちません!」
シュルーゼル「主砲は!?」
「駄目です!持ちません!」
「魚雷衝突及び着弾の模様!」
シュルーゼル「消火は!?急がせろ!」
「はい!!」
「シュルーゼル!もう砲身が持たない、火が火薬庫に付いてしまう!!」
シュルーゼル「なっ!?」
「──爆発する!!」

次のエピソード:エピソード6 間幕

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