推しのために世界を救います

決心ロード(脚本)

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〇可愛らしいホテルの一室
女神様「これがすべてです・・・ もはや私の光属性の魔法どころか何も効果がありませんでした・・・」
アイリ サキ「また随分と大ごとだったわけね・・・ 全く・・・」
女神様「黙っていて申し訳ありませんでした・・・ もし、手伝えないようでしたら元の場所へと送ります」
アイリ サキ「なにいってるわけ?」
アイリ サキ「私はやるわよ。引き下がるわけにはいかない。こんなの間違ってるのだから」
女神様「良いのですか?」
アイリ サキ「大丈夫よ。最悪、あの女だけでもそっちに送ればいいんでしょ? 私は平気よ」
アイリ サキ「そのぐらいの覚悟だってできているわ。 それに、同じ読者としても許せないもの・・・」
アイリ サキ「それに、今話を聞いてよくわかったことが一つあるから。 明日から忙しくなるわよー!」
女神様「それは・・・どういう意味ですか?」
アイリ サキ「今の話を聞いていて思ったの。 レオナルドは恐らく魅了にかかってない。 ううん、言い方を変えるんだったら・・・」
アイリ サキ「洗脳が解けているっていったほうがいいかもね。 彼は確か、そういったものには強い耐性を持っていたはずよ」
女神様「そ、そうなのですか?! いえ、確かにそういったものに強い方はいらっしゃいますが・・・自分で解いたなんて・・・」
アイリ サキ「おそらく・・・痛みで耐えたんでしょうね。気に食わなかったんじゃないかしら。彼の矜持に反していたんだから」
アイリ サキ「レオナルドは守られるのが当然なんていう考えをひどく嫌っていたの。だから、強くなりたくて冒険者ギルドに入った」
アイリ サキ「私の世界では、マンガでそう書いてあったわ。 だから・・・」
女神様「だから・・・ どうしたのですか? 急に黙ってしまいましたが・・・」
アイリ サキ「ここからは私の仮説にもなる。 でもどう考えてもこれしか当てはまらない」
アイリ サキ「彼は自分を傷つけて『痛み』という感覚で魅了にかからないようにした。 そして、仲間からわざと一定の距離を取った」
アイリ サキ「元々彼は・・・ソロクエストなんてしないのよ。仲間と行くことが多い人物だったから。それだけレオン達といるのが楽しかったから」
アイリ サキ「けどヒロインが来てから・・・場になじめなくて彼はソロクエストをし始めて・・・命を落とした」
女神様「そ、そんなことが・・・! ですが今回彼を助けてます。 もしかして・・・」
アイリ サキ「そう・・・彼が生きてるから。まだなんとかできる。ダメならば話を崩せばいい。いいえ、崩すのよ」
アイリ サキ「元のストーリー性を壊せばいい。 そこから・・・あの女を切り崩す」

〇可愛らしいホテルの一室
アイリ サキ(よく考えてみたら・・・私が読んでるときからきっとあの女がストーリーを変えていたんだ・・・何で気づなかったんだろ)
アイリ サキ(どこまでが策略かはわからないし・・・正直女神に関しても信用できるかもわからない。操られていたりしたら・・・)
アイリ サキ(ともかく今は自分だけを信じて本当に信用できる人だけ懐に入れよう・・・ いくら推しの世界とはいえ・・・こんなの間違ってる)
アイリ サキ(なんとか・・・しよう・・・ 今日はもう眠いから・・・ 明日に備えて・・・寝よう・・・)

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