「第三話 □□□□の世界」(脚本)
〇海辺
友和「・・・」
友和「前回の・・・あらすじ・・・」
友和「ジン君に世界に今危機が迫っていること」
友和「感情神の「クラス」とジン君の「マスター」としての能力について解説したこと」
友和「そしてジン君に感情神の中でも極めて危険なクラスである「ネームド」の愛情の感情神」
友和「「ティアマト」を殺す為に異世界に言って欲しいと頼んでジン君が受けてくれたは良いけど・・・」
友和「いざこれからという時に突然三人の見知らぬ人物が現れて現場をめちゃくちゃにしてくれた挙句」
友和「ジン君と分霊の白猫君を連れて異世界へと旅立ってしまった・・・」
友和「・・・」
〇幻想
・・・
ジン「うわぁぁぁ!?」
?「痛ってぇ!!悪かった!!謝る!!危ねぇから今は噛むなって!?」
?「シャァァァ!!」
?「待ってなさーい!!異世界!!!!」
?「おま・・・」
?「えぇぇぇらぁぁぁぁ!?」
〇湖畔
ジン「・・・」
ジン「酷い目にあった・・・」
?「着地も完璧!!」
?「にゃー・・・ジンーどこー?」
?「つ・・・!!冷た・・・!?」
?「い・・・池に落ちたのか・・・!?」
ジン「・・・」
?「あっ!!ジンー!!」
ジン「・・・」
?「さ・・・寒・・・!!姉ちゃん早く乾かして・・・!!」
?「なにやってんのよ・・・」
?「寒い・・・!!は・・・早く魔法で乾かさなくては・・・!!」
ジン「・・・」
?「(ゴロゴロ)」
ジン「これからどうしようか・・・」
ジン「あ、そうだ!分霊君!」
?「なーに?」
ジン「探究神にゲートをまた開いて貰えるようにお願い出来る?」
?「いーよ!!」
?「むむむ・・・」
?「むむむ・・・?」
?「・・・?」
ジン「どうした?」
?「・・・パパと繋がれない」
ジン「はぁ!?」
?「どうしよう・・・俺の通信なにかに邪魔されてる・・・」
ジン「・・・」
ジン「まさかティアマトが関係してるのか?」
ジン「どうしよう・・・このままじゃ帰れないぞ・・・」
ジン「それに・・・」
?「それっ!!」
?「熱!?熱い!?」
?「姉ちゃん!!俺の尻がこんがり焼けちまう!!もう少し弱めて!!」
?「あ、ごめんね?」
?「おかしいわね・・・?これくらいの魔法であたしがミスるなんて・・・」
?「ふぅ・・・やっと乾いたか・・・」
?「それはそうと・・・」
?「お前らぁ!!」
?「あっ」
?「熱!?」
?「セベク!!あんたねぇ?いきなり大声出して驚かせるんじゃないわよ!!」
?「ヤンが燃えちゃうところだったじゃない!!」
セベク「フンっ!!知るか!!貴様の弟如きが燃えたところで構わんわ!!」
?「なんですってぇ!?」
セベク「そんなことよりどうしてくれる!!貴様らのせいで俺は見知らぬ異世界に一文無しだわ!!」
?「知らないわよそんなの!!あんたが勝手に付いてきたんでしょうが!!」
セベク「なんだとぉ!?それは貴様らがどこからか情報を盗んであのゲートを通ろうとなどとんでもないことをしようとするからだ!!」
セベク「俺は風紀委員として貴様らを止める必要があった!!」
?「また風紀委員!!あの世界に来てまでまるで馬鹿の一つ覚えみたいに決まりを守れ!!とか!!」
?「お前ら低俗な魔族共は自粛を心がけろ!!とか無理やり押し付けてきて!!」
?「何が高尚よ!!あんたのやってることなんてそこらのクソ共と何ら変わらないわよ!!」
セベク「なんだとぉ・・・!!」
ジン「・・・」
?「・・・」
ヤン「なぁ・・・お前魔法とか使える?使えたらこの服乾かしてくんねぇ?」
ジン「ごめん・・・僕記憶喪失なこと以外は魔法が使えない一般人なんだ・・・」
ヤン「マジかよ〜じゃあ姉ちゃんの喧嘩終わるまで待つしかねぇじゃん・・・」
ジン「は、はぁ・・・」
そして二人の喧嘩は日が傾くまで続いた。
〇湖畔
?「ゼェ・・・ハァ・・・!!」
セベク「ハァ・・・ハァ・・・」
?「今日は・・・これくらいで・・・勘弁してやるわ・・・!!」
セベク「それは・・・こっちのセリ・・・フだ・・・」
ジン「あぁ・・・お二人さんもう喧嘩は終わり?」
?「・・・?誰よあんた?」
ジン「あんたに無理やり腕を掴まれた人だよ・・・」
?「あぁ・・・あんたね・・・」
?「そうね・・・私の勝ちで終わったわよ・・・」
セベク「なん・・・だと・・・!!お前の負けだろうが・・・!!」
ジン「あぁはいはいはい!!もう喧嘩は終わり終わり!!」
ジン「そんな喧嘩よりもこれからの事だよ!!」
ジン「どうするんだ情報も後ろ盾も何も無いのにいきなりこんな異世界に突然来て・・・!!」
セベク「それは俺のせいじゃ・・・」
ジン「うるせぇー!!」
ジン「元はと言えばお前らがいきなりあそこで邪魔してきたから今こうなってるんだ!!」
ジン「お前らの事情なんて僕が知るかぁー!!」
?「わ・・・悪かったわよ・・・」
ジン「謝るくらいなら手を貸せー!!」
?「わ・・・分かったわ・・・」
セベク「は・・・はい・・・」
?「うわぁージンすっごい怒ってる!!」
ヤン「あいつキレると剣幕が凄いんだな・・・」
?「でも・・・これからどうするのよ?」
?「あたし達この世界のこと何も知らないのよ?」
ジン「うるせぇー!!さっさとティアマトを探すんだよ!!そうしないといつまでも帰れないんだよ僕達!!(やけくそ)」
?「えぇ・・・」
セベク「お・・・おぅ・・・」
ヤン「あちゃあ・・・あれもうやけくそになってんぜ?少し落ち着かせた方が良いんじゃねぇか?」
?「あらら・・・」
「あのー・・・どうしたんですか?」
?「何かお困り事ですか?」
ヤン「わわっ!?」
?「あぁー!!第一住民発見!!」
?「だいいち・・・?」
?「えっとn・・・」
ヤン「あぁそうなんだ!!実は俺達すっごい困ってたんだ!!」
?「むー!!」
?「あ、やっぱりそうだったんですね・・・!!」
ヤン「あぁそうなんだ、実はよ・・・俺達すっごい遠くから来たんだけど道に迷っててよ?」
ヤン「ここら辺に街とかないか?」
?「街・・・ですか」
?「街ではないですがここのすぐ近くに私の住んでる村がありますよ」
ヤン「へ・・・へぇーそうなんだ〜!!」
ヤン「教えてくれてありがとな〜!!」
ジン「うるっせぇー!!」
ジン「ティアマトが見つかるまでお前ら眠るんじゃねぇー!!」
?「え?ティアマト様?」
ヤン「え?お前何か知ってんの?」
?「は、はい・・・ティアマト様はこの群島で信仰されている女神様の名前です」
?「ティアマト様は群島を毎日一つずつ巡って島民に加護を与えてくださるんです」
ヤン「え・・・?ティアマト、居るの?」
?「今はこの島には居ませんが数日後には来てくださると思いますよ」
ヤン「・・・」
ヤン「おーい」
ジン「喧嘩したのはお前らの自業自得でしょうが!!」
ヤン「おーいってば」
ジン「え?風紀委員?知るか!僕達が世界の危機を止めようとしてるのを風紀委員が邪魔するんじゃないよ!!」
ジン「え?自分は止めようとしただけ?止められてないじゃん!!」
ヤン「おーい!!」
ジン「何!?」
ヤン「ティアマト見つかったぞ」
ジン「あぁそうかい!!ありがとう!!」
ジン「・・・」
ジン「・・・」
ジン「え・・・?」
?「とりあえず皆さん宿の目処はありますか?よければ私が村に案内しますよ?」
ヤン「そうか?ありがとうな!」
ジン「あり・・・がとう?」
?「やっと説教が終わったわ・・・なんであんなに雰囲気凄かったのかしら?」
セベク「あ・・・あれが日本のオカンというやつなのか・・・?」
?「やったー!!とりあえず何とかなりそう!!」
?「村まではすぐそこです、皆さん私に付いてきてください」
〇集落の入口
?「着きました!!ここが私の住んでる村!!」
?「「海風村(うみかぜむら)」です!!」
ジン「着いてしまった・・・お金無いのに・・・」
?「皆さん宿はこちらです、付いてきてください」
?「・・・ところで皆さんはどの島からこちらに来たんですか?」
ジン「あぁえっとだね・・・」
ジン「(どうする・・・なんて言う?)」
?「日本から来たの!!」
ジン「(うわぁぁぁ!?分霊君!?)」
?「ニホン?それはどの島ですか?」
ジン「えっとだね!?ニッポンはここからうんと遠くの場所にある島なんだ・・・!!」
?「え・・・?」
ジン「(やばいぃぃ!!)」
?「この群島ではなく・・・?」
?「はるか遠くの場所・・・?」
ジン「(あ・・・終わった・・・警戒される・・・)」
?「・・・」
?「す・・・」
ジン「・・・」
?「す・・・」
?「凄いです!!」
ジン「・・・」
ジン「え!?」
?「群島の外に島があってそれに人が住んでたなんて!!」
?「ほんとに凄いです!!村のみんなにも知らせなきゃ!!」
ジン「えっと・・・」
?「あ、いけない!!まずは皆さんの泊まる場所が必要ですね!!」
?「皆さんぜひ私の家に来てください!!きっと両親も喜びます!!」
?「色んなお話聞かせてください!!」
ジン「あ・・・うん」
ジン「とりあえず・・・何とかなりそうかな?」
・・・
?「・・・」
〇畳敷きの大広間
?「ふわぁ・・・」
ジン「・・・」
?「ジンーもう寝ようよ?」
ジン「・・・」
?「何か考え事?」
ジン「あぁ・・・ちょっとね・・・」
ジン「(僕はこれからティアマトを殺さなきゃならない・・・)」
ジン「(しかし上手くいくんだろうか・・・)」
ジン「(数日後にはティアマトがここに来る)」
ジン「(その時が来たら・・・)」
?「ジン、もう寝よう?」
ジン「ん・・・うん、分かった」
?「おやすみ〜」
ジン「おやすみなさい」
〇黒背景
あぁ・・・またこの夢か・・・
少女「・・・」
え・・・?
少女「愛情様!!見て見て!!」
いつもの夢と違う・・・?
少女「えへへ・・・上手でしょ?」
少女「明日は愛情様も一緒にみんなで作ろ!」
愛情様・・・
少女「・・・うん!」
少女「約束!!」
少女「・・・そく」
少女「・・・」
あ・・・待ってくれ・・・君は誰なんだ?
行かないでくれ・・・
行かないで・・・
逝かないで・・・!
〇畳敷きの大広間
ジン「・・・はっ!?」
ジン「今・・・のは・・・?」
to be continued