〇近未来の病室
　　ー数年前
ジャン「おい、アラム...大丈夫...じゃないよな」
アラム「.........うん、しばらく１人にしてよ」
　　アラムはベッドの隅っこの方で毛布を被ってうずくまっていた。
ジャン（まぁ、アラムの兄貴のことがあるから無理もないか...でもろくに食事も睡眠も取ってない様だしどうしたら）
ジャン「とりあえずメシは置いておくから...何か欲しい物があったら遠慮なく言ってくれ」
アラム「うん...ありがとう」
ジャン（今は時間が解決してくれるのを祈るしかない...後の事はその時に考えるか）
アラム「.....いただきます」
アラム「モグモグ...ウッ」
アラム（ダメだ...美味しいけど喉が通らない）
　　マーブルに来たばかりのアラムはこの様な日々を過ごしていた。
　　ー半年後
ジャン「アラム、俺は仕事に行くから帰ってくるまでちゃんとメシ食っておけよ！」
アラム「わかった、ちゃんと食べるよ」
ジャン（段々と元気になったな...）
ジャン「あ、そうだ。俺の妹が最近ハマってるアニメがあるんだけど良かったら見るか？」
ジャン（俺は見てないけど10代に人気のあるジャパニーズアニメらしいしハズレではないだろう...）
アラム「まぁ、暇だから見てもいいけど」
ジャン「じゃあ、行ってくる！留守番頼んだぞ」

〇シックなリビング
アラム「本当にコレ...面白いのかな？」
　　アラムはDVDを再生した。
　　内容は日本の選ばれた高校生が協力して戦うバトルアニメだった。

〇大きな木のある校舎
　　見慣れないアニメや文化の違いに困惑しつつもストーリーの面白さや絵の綺麗さを楽しむことができた。

〇クリスマスツリーのある広場
アラム「わぁ...」

〇渋谷のスクランブル交差点
アラム「・・・」
アラム「えっ、こいつがツリーに火を付けた犯人だったの!?」

〇桜並木（提灯あり）
アラム「あ、よかった〜ラストはハッピーエンドなんだ」

〇シックなリビング
アラム「予想以上に面白かったなぁこのアニメ!!次の巻もジャンの妹さんから借りれないかな〜」
アラム（おっちょこちょいなピン太郎も勇敢なヒロ子も魅力的なキャラクターだけど）
アラム（ヒロ子の友達の苺ちゃんが好きだなぁ...）
アラム（厳しい実家育ちで葛藤しつつも自分の気持ちを素直に生きようとしているところが何か共感する）
アラム（俺にも勇気があればなぁ...）

〇堤防
　　ーある日の真夜中
　　俺は警備をしていて不審者を懲らしめ、怪しい箱の中身を確かめた。
　　箱の中身は良くても金、悪くても死体だと思っていた...
　　だから...
　　憧れの女の子にそっくりな子が箱から出てきて凄く動揺したんだ...。