かわみさき(脚本)
〇山中の川
ニアヴ「おおぅ・・・ちもちわるいよぉぅ・・・」
深月「深星、大丈夫?」
深星「ん・・・」
深星はずっと朦朧としてる・・・
終蔘「・・・元々生きてる人間が来る世界じゃねぇ」
終蔘「深星が朦朧とするのもわからなくは無いが」
終蔘「お前さんがハッキリ意識があるのが 逆に気になるな・・・」
深月「俺は・・・もう黄泉の住人になってるって ことでしょうか・・・?」
終蔘「さあな。知らんがまあやるだけやるか」
終蔘「・・・ま、帰れなきゃこの世界で楽しく 暮らしゃいい」
深月「で、できれば帰りたいです・・・」
終蔘「ひひっ・・・冗談さ」
終蔘「・・・道を探してやるよ・・・」
〇木の上
「ん?」
かわみさき「終蔘か、何をしている?」
かわみさき「祭りにゃいかんのか」
〇山中の川
終蔘「かわみさき・・・ 悪ぃなちょっと休ませてくれ」
〇小さい滝
〇山中の川
〇山中の川
終蔘「この川はこいつの縄張り・・・」
かわみさき「ふーん、人間か?」
かわみさき「盆で迷い込んだか」
終蔘「お前さんは話が早くて良い」
〇小さい滝
かわみさき「・・・ふむ」
かわみさき「この時期だ。簡単だろう」
かわみさき「死者の場所に行き聖霊馬に乗り 帰りゃいい」
終蔘「・・・あのな、どうやって・・・」
〇神社の本殿
「あそこにゃ俺達は寄り付けねぇ」
面倒なのが終始見張ってんのはお前も
知ってんだろ?
〇小さい滝
深月「聖霊馬って何ですか?」
終蔘「盆に先祖がうつし世に帰るための馬だな」
かわみさき「胡瓜や茄子に竹の足をつけ馬にしたものだ」
深月「あー!見たことある!」
かわみさき「ふふっ・・・童はかわゆいのぅ」
かわみさき「うつし世なぞ帰らずアタシんとこに いたら良い」
かわみさき「兄弟揃って永久に可愛がってやろうぞ」
終蔘「おい、それよりさっきの話だが」
かわみさき「ひひ・・・なんだ終蔘 随分に過保護なことで」
終蔘「アホか・・・」
〇神社の出店
〇祈祷場
〇小さい滝
終蔘「ここまで付き合ったんだ・・・ 無事帰るまで見届けてぇだろ・・・」