エピソード6 作戦会議と小休止(脚本)
〇潜水艦
ソム「・・・捕まえたが? 外に出たいのか?」
カラスはソムの手の中でじっとしている。
シロサキのスマホにメッセージが届いた。
『持ち主アサノクロオの位置情報を特定しました・・・』
シロサキ「そのカラス、やっぱりアサノくんのスマホなんだ・・・! お願い、行かせてあげて!」
ルドルフ「・・・分かった、浮上する」
ルドルフが潜水艦を浮上させ出入り口を開けてやるとカラスはウェルペルト帝国へ向かって飛び立った。
シロサキ「賢いカラスね・・・」
〇潜水艦
アサノ救出作戦会議が始まった。
シロサキ「私、黒い服を借りてきたのよ! これ着て潜入しましょう!」
ルドルフ「なるほど。考えたね、シロサキさん」
ソム「・・・仕方ないか」
シロサキ「アサノくんのカラスが位置情報を送ってくれたよ!お城と研究所のマップもあるわ!」
シロサキ「お城には誘拐されてきた人たちが閉じ込められている地下牢があるみたい・・・」
ルドルフ「噂は本当だったようだな 俺はそっちに行こう。ソムはシロサキと一緒にアサノを助けに行ってくれ」
ソム「・・・ひとりで平気なのか?」
ルドルフ「マップのデータを貰っておこう これで心配ないさ」
ソム「・・・戦えるのか?」
ルドルフ「なんだ、そっちの心配か? 平気だよ、俺を誰だと思ってんだ?」
ルドルフは棺桶のようなアタッシュケースを開けてみせた。
中には銃器の部品がたくさん詰まっている。
シロサキ「これは何?部品ばかりだけど?」
ルドルフ「ああ・・・使う時にクラフトするんだよ、こういう風にさ」
ルドルフが部品の中に右手を突っ込み、引き上げると瞬時に組み合わされた部品からグレネードランチャーが出来上がった。
シロサキ「え・・・何・・・どういうこと?」
ソム「貴様も普通の人間ではないようだな・・・」
ルドルフ「いつ生まれたかは忘れてしまったが、俺は武器の・・・妖精さんみたいなものさ」
シロサキ(なんか無理して可愛くした・・・???)
〇潜水艦
シロサキ「ところで二人共、お腹すかないの?」
ソム「俺は「聖霊の泉の水」があれば生きられる・・・食事は必要ない」
ルドルフ「ソムみたいに擬人種ってのは基本食べなくても生きていられるからな・・・ 俺はその場のノリ、付き合いで酒も飲む」
ルドルフ「シロサキさん、お腹すいたの? 非常食ならあるよ」
シロサキ「あ、実はアルディナ城でお昼ごはんをいただいた時にラヴィデさんからお弁当をもらったから大丈夫!」
シロサキ「サンドイッチ・・・」
シロサキ「ソムも食べる?」
ソム「・・・いい」
シロサキ「ノリわるい〜 ルドルフさんは?」
ルドルフ「せっかくだから、いただいておこうかな」
シロサキ「はい、どうぞ」
ルドルフ「ありがとう!・・・そうだ!アルディナ国に戻ったらお気に入りのカフェに連れて行ってあげるよ」
シロサキ「え?ほんと!ありがとうございます!」