弟愛(ぶらこん)な騎士団長殿

セーイチ

エリシアの悩み(脚本)

弟愛(ぶらこん)な騎士団長殿

セーイチ

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弟愛(ぶらこん)な騎士団長殿
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〇養護施設の庭
兵士B「うぉおおおお!」
兵士A「おりゃぁああ!」
兵士B「なかなかやるな」
兵士A「ふ、お前こそ」
エリシア「オイ!そこの二人!」
兵士A「は、はっ!」
兵士B「お呼びでしょうか!エリシア・バベル騎士団長殿!」
エリシア「貴様等、所属は?」
兵士A「はっ!自分達は勿論!団長殿率いる朱凰(しゅおう)騎士団所属であります!」
兵士B「団長殿に身命を捧げる為!家を捨てて!名を捨て!馳せ参じました!」
エリシア「そうか、ではさっさと荷物を纏めて田舎へ帰れ」
兵士A「なっ!?なぜでありますか!自分達は・・・」
エリシア「おふざけで稽古をする者など私の部隊には必要ない、とっとと失せろ」
兵士A「も、申し訳ございません!そんなつもりは・・・」
兵士B「どうか!どうかお許しを!」
エリシア「ならん 貴様等は実家の爵位でも継いで安穏としているが良い」
兵士A「お、お願いします!団長殿!我々はもう家を捨てたのです!」
兵士B「戻る場所などございません!お願いします!平に!平にご容赦を!」
エリシア「ならば炊事洗濯掃除の手伝いからやり直すか?それなら置いてやらんでもないぞ」
兵士A「・・・」
兵士B「・・・」
エリシア「いやならとっとと・・・」
兵士A「い、いえっ!団長殿のお傍に置いていただけるのであれば!」
兵士B「我々は喜んで炊事洗濯掃除の手伝いからやり直させて頂きます!」
エリシア「ならばさっさと行け!騎士とは何たるか、初心に戻りもう一度教えを乞うてこい!」
兵士A「は、ははっ!」
兵士B「騎士の何たるか!学んでまいります!」
兵士A「し、失礼します!」
エリシア「・・・はぁ」
エリシア「入団希望者の増加は望ましいが、質の低下は目に余るな」
エリシア「なぁ、副長」
レオナルド「ある程度は致し方ありませんな、長い目で見るしかないでしょう」
エリシア「気が遠くなるな・・・」
レオナルド「我々は恵まれている方ですよ、現状、人手不足によりまともに機能していない騎士団もありますから」
エリシア「下を見ていてはキリが無かろう・・・」
???「失礼します!」
衛兵「バベル騎士団長殿!参謀本部議長殿がお呼びであります!」
エリシア「わかった、すぐに行く」
エリシア「副長、稽古の続きは貴様に任せる」
エリシア「最近は王都の治安悪化が国政の議題に上がるほどだ」
エリシア「国民を守るは我等の使命、腑抜けた稽古をさせるなよ」
レオナルド「御意に」
エリシア「では頼む」
ガロ「相変わらず厳しいっすねぇウチの団長殿は」
レオナルド「まぁな」
ガロ「もう少し肩の力を抜いても良いと思うんすけどねぇ」
レオナルド「仕方なかろう、団長殿はあの英雄ラン・バベル様の実子として将来の国軍を担うべきお方」
レオナルド「我々には想像もつかないほど厳しい世界で生きて来られたのだろうからな」
ガロ「齢16にして数多の功績を積み上げ、バベル家とは別に男爵位を叙爵されている」
ガロ「更に何者も寄せ付けない剣技に、万の民を魅了する美貌を合せ持つ」
ガロ「入団希望者が殺到するのも無理はないっすね」
レオナルド「・・・団長殿の前で言うなよ?」
ガロ「心得てますよ、副長殿♪」

〇貴族の部屋
エリシア「ふぅ、一息つけるのは自室での食事時くらいか」
エリシア「お父様、お母様、エリシアはバベル家の名に恥じぬ働きが出来ているのでしょうか・・・」
エリシア「そして・・・」
エリシア「アリエイル、私の大切な弟・・・」
エリシア「私は、アナタの姉として相応しい姿を見せられているのか・・・」
エリシア「・・・」
エリシア「・・・ん~」

〇ハート
エリシア「あぁああああああああ!!」
エリシア「会いたいよ~!アリィに会いたいよ~!」
エリシア「もう丸一年も会ってないよ~!」
エリシア「足りない足りない足りない足りない!アリィ分が足りなーい!」
エリシア「会いたい会いたい会いたい会いたい!」
エリシア「ハグしたいハグしたいハグしたいハグしたい!」
エリシア「ちゅっちゅしたいちゅっちゅしたいちゅっちゅしたいちゅっちゅしたーーい!」

〇貴族の部屋
兵士C「だ、団長殿!急報が・・・」
兵士C「げふぅ!!!」

〇要塞の廊下
エリシア「貴様「他人の部屋に入る時はノックをする」という当たり前のマナーも教わらなかったのか?」
兵士C「も、申し訳ございません!つい・・・」
エリシア「そうか、犯行動機は「つい」か ・・・よし死刑」
兵士C「お、お許しください!ど、どうしても団長殿にお伝えせねばならぬことが・・・」
エリシア「では、それを今際の言葉として遺族に伝えてやろう」
エリシア「句読点を除いて10文字まで発言を許可する」
兵士C「ひぃ!」
エリシア「今ので2文字だな」
兵士C「!?」
エリシア「後8文字・・・」
兵士C「だ、団長のご家族様が城門に!」
エリシア「4文字オーバーだ、4回斬る」
兵士C「ひぃいいいい!」
エリシア「・・・」
エリシア「・・・ん?」
エリシア「おい」
兵士C「は、はい・・・」
エリシア「今何と言った?」
兵士C「は、はい、バベル子爵家の皆様方が先程城門を通過したと知らせが・・・」
エリシア「・・・」
兵士C「・・・」

〇巨大な城門
「なぁにぃいいいい!」

〇養護施設の庭
エリシア「お父様!お母様!」
ラン「エリシア、息災なようだな」
セリファ「エリシア、アナタの活躍は我が領土にも届いていますよ」
エリシア「は、これも全てお父様とお母様の教えがあってこそ」
エリシア「しかし、なぜお二人が王都に? ご一報頂ければお迎えに上がりましたものを・・・」
ラン「何、クレア領へ行った帰りに寄ったまでの事」
エリシア「クレア?里帰りですか?」
セリファ「この子が6歳になったら会いに行くと叔父様と約束していましたから」
アリエイル「エリシアお姉様、お久しぶりです」
エリシア「ア、アリエイル・・・」
アリエイル「はい」
エリシア「!?」
エリシア(きゃぁあああああ!!)
エリシア(可愛い!可愛い!!可愛い!!)
エリシア(一年前より可愛い!肖像画の100万倍可愛いぃい!!)
アリエイル「お姉様?」
エリシア「あ、いや」
エリシア(部下達の前で緩んだ姿を見せる訳にはいかん)
エリシア「大きくなったなアリエイル、見違えたぞ」
アリエイル「はい、僕も先月6歳になりました」
エリシア「ぐぅ!」
エリシア(何という破壊力の笑顔だ!)
エリシア(しんどい!可愛さが天元突破して呼吸すら忘れてしまう!)
エリシア(あぁああ!ぎゅってしたいぃい!)
エリシア「お、弟の誕生日だ、勿論知っているぞ」
エリシア「改めて誕生日おめでとう、アリエイル」
アリエイル「ありがとうございます!」
アリエイル「あっそうだ」
アリエイル「お姉様が送って下さったプレゼント、使わせて頂いてます」
エリシア「お、おぉ・・・」
エリシア(何と言う事だ、世界最高峰と言われる宝珠のペンダントなのに・・・)
エリシア(アリィを前にすると石ころ同然ではないか!)
エリシア(アリィの可愛さは世界最高を何百乗すれば表現できるというのか!!)
エリシア「そうか、気に入ってくれたのなら何よりだ」
アリエイル「はい、お姉様のペンダントは何時も肌身離さずに身につけております」
アリエイル「お姉様が傍にいて下さると思って・・・」
エリシア「ぐふぅあ!!」
アリエイル「お、お姉様!?」
兵士A「大変だ!団長殿が突然鼻血を吹き出されたぞ!」
兵士B「まさか団長殿!先日のワイバーン討伐戦の傷が完治されていないのでは!?」
アリエイル「お姉様、お怪我を・・・」
エリシア「だ、大丈夫だアリエイル、心配ない・・・」
エリシア(あぁ・・・アリィが私を心配している)
エリシア(泣かないでアリィ・・・あぁでも瞳を潤ませるアリィも可愛いぃい!)
エリシア(何ならそのまま膝枕してくれても・・・)
ラン「情けない姿をさらすな、エリシア」
アリエイル「お父様・・・」
ラン「ワイバーン如きに手傷を負わされるとは・・・修行が足らん証拠よ」
エリシア「は、面目次第もございません・・・」
兵士A「如きって・・・あれ30体のワイバーンの群れを団長殿一人で殲滅してんだぜ」
兵士B「それでも英雄からしてみれば物足りないって事だろう」
兵士A「なるほどな、確かに俺達とは住む世界が違うわ・・・」
ラン「ちょうど良い機会だ、久しぶりに俺が稽古をつけてやろう」
アリエイル「で、でもお父様、お姉様はお怪我を・・・」
エリシア「大丈夫だアリエイル」
エリシア「私の剣はか弱き民を守る為にある、鼻血如きで地に臥している訳にはいかん」
アリエイル「お姉様・・・」
ラン「その意気や良し」
ラン「下がっていなさいアリエイル、そして民の為に立ち上がる姉の姿を目に焼き付けるのだ」
アリエイル「は、はい!」
アリエイル「頑張ってください!お姉様!」
エリシア(アリィが私を応援している・・・)
エリシア(これは負けられない!例えお父様が相手であろうとも!)
ラン「さあ来るが良いエリシア」
エリシア「お父様・・・」
エリシア「参ります!」

〇貴族の部屋
エリシア「ふぅ・・・」
エリシア「お父様からは一本も取れず・・・か」
エリシア「しかもお父様との稽古のせいで、アリエイルと全然触れ合えなかったし・・・」
エリシア「・・・」
エリシア「いや、まだだ」
エリシア「今日は皆、王都に宿泊する」
エリシア「今夜の夕食から明日の出立まで、まだ時間はある」
エリシア「その間に少しでもアリィと・・・」
エリシア「しかしアリィ、一年会わない内に更に可愛くなってたなぁ~」

〇ハート
エリシア「あぁ~可愛い可愛い可愛い可愛い!」
エリシア「ペロペロしたいペロペロしたいペロペロした~い!!」

〇貴族の部屋
兵士C「だ、団長殿ー!!」
兵士C「ぐふぅあ!!」

〇要塞の廊下
エリシア「執行猶予中の再犯は実刑以外にないと知っているな? よし死刑」
兵士C「お、お待ちください!急報!急報なのです!」
エリシア「はっ、私にとって家族が来た以上の報告など・・・」
兵士C「そ、そのご家族のことです!」
エリシア「?」
兵士C「弟君が!アリエイル様が!盗賊団に拉致されたと!」
エリシア「・・・」
兵士C「・・・」

〇西洋の城
「なぁにぃいいいい!」

次のエピソード:エリシアの怒り

コメント

  • こんにちは!
    団長の弟愛がコミカルに描かれていてとても可愛かったです!弟を拉致した盗賊、、根絶やしにされるかも!

    弟もとても可愛いし、二人の会話と心の声がテンポよくてあっという間に読み終わりました!
    続きが楽しみです!

  • 普段とのギャップが楽しいです。変態さがどんどん加熱していくのも最高ですね。

  • アリエイルへの愛が、もう重すぎて深すぎて、笑いが止まりませんでした!
    ころころ変わるエリシアの雰囲気、これは楽しいですww

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