二人、どうやら同じ幻覚を見ているようです?

歯車

エピソード5 不思議な力と目覚めたカラス(脚本)

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〇潜水艦
  シロサキとソムはルドルフの潜水艦でウェルペルト帝国へ向かうことになった。
ルドルフ「シロサキさん、通信機器は持ってるかい?」
シロサキ「持ってますけど・・・実は電源が入らなくて・・・」
ルドルフ「それなら、艦内にある充電台を使うといい。復活したら俺のグループに招待しよう」
シロサキ「ありがとうございます・・・!」
シロサキ(この世界、L○NEもあるの!?)
  シロサキは充電台に自分のスマホとアサノが置いていったスマホを置いて様子を見てみる。
シロサキ(良かった・・・充電できてる!これで使えるようになるわ・・・)

〇闇の要塞
  その頃アサノは──

〇牢獄
アサノ「やっと俺の番か?」
  黒服集団が今度はアサノを呼びに来た。

〇魔法陣のある研究室
  地下第一実験室──
  巨大なガラスケースの中でレイベルが眠っていた。
  レイベルの髪は長く伸び、上半身は人と変わらないが下半身は蛇の姿に変異していた。
キール「ようやく見つけた「邪神の器」・・・うまく適合しているようですね・・・」
レイベル(あれ・・・・俺は何を・・・?)
邪神イヴル・レーヴァ(起きたか、人間・・・)
レイベル「うわああ!? な・・・何か、居る? え? は? ここどこだ・・・!?」
レイベル(なんだ? 何か・・・おかしいな・・・)
  違和感を感じたレイベルは下を向いて衝撃を受けた。
レイベル「足が・・・ない・・・ この身体は蛇・・・???」
邪神イヴル・レーヴァ(半分は我のもの・・・お前は「邪神の器」にされたのだ・・・)
レイベル「ふ・・ざっけんなよ! 誰がこんな・・・」
キール「おやおや?もう目が覚めたのですか?」
キール「元気そうで何よりです・・・邪神サマ」
レイベル(なんだ・・・意識が・・・)
キール(暴れられたら困りますからね、まだ眠っていてもらいましょう・・・)
キール(さて・・・人と邪神の融合実験はうまくいきましたし、他のやつらの事はどうでも良くなりましたね・・・適当に注射しておきますか)

〇怪しい実験室
  アサノが連れてこられたのは城の中にある古い研究室だった。
アサノ(儀式の間なんて言うから魔法陣とか不気味な飾りとかある部屋に連れて行かれると思ったけど・・・意外と近代的だな・・・)
黒服の女「ここで待て、キール様が来てくれるそうだ」
  ガチャ、と重たい扉が開きアサノの前に赤髪の男が現れた。
キール「ジャミラスから聞いたよ、君が異世界から来た者・・・?」
アサノ「そうだけど?」
キール「ジャミラスは異世界から来た者のほうが適合するとでも思ったのかな?君も災難だったねえ・・・」
キール「選ばせてあげるよ ジャミラスに従う邪教徒の仲間になるか、邪神の生贄になるか、どっちがいい?」
アサノ「どっちもイヤだ!」
アサノ「レイベルはどうしたんだよ!?」
キール「知り合いですか? 残念ですがレイベルは死にました・・・」
アサノ「お前ら・・・何のために・・・こんな・・・」
  アサノは湧いてくる怒りを握りこぶしに込めてキールを睨みつけた。
キール(おや?怒らせてしまいました・・・ 面倒ですね、さっさと注射してしまいましょう)
キール「そいつをしっかり抑えておけ・・・」
「分かりました!」
アサノ「おい、何をするつもりだ!?」
キール「少し、静かに してもらいましょうか」
  キールは注射器を1本取り出すとアサノの方へ歩いてきた。
アサノ(あれ、ぜったいヤバい・・・・・・逃げないと!)
黒服の女「暴れるな、受け入れろ」
黒服の男「心配するな、一瞬でラクになる」
アサノ(クソ!動けない! 誰か 助けてくれ!)
  キールの持つ注射器の針がアサノの首へ
  刺さりそうになった、その瞬間──

〇怪しい実験室
  『クロウモード を 起動します』
アサノ「・・・・・・」
アサノ「・・・・・・」
キール(気絶しましたね・・・いったい何が? たいへん気になります!)
キール「地下第二実験室に運べ、あとは私がやる」
「はい!分かりました」

〇潜水艦
  その頃シロサキは──
シロサキ(アサノくんのスマホが光ってる・・・)
  『クロウモード を 起動します』
  光がおさまるとアサノのスマホはカラスになっていた。
  驚いたシロサキの前でカラスは艦内を飛び回る。
ルドルフ「何事だ?」

次のエピソード:エピソード6 作戦会議と小休止

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