グレイテストワンデック勝利への願いと絆 - 妹を救える唯一の道 -

ぽむ

エピソード9 -二枚のJOKER-(脚本)

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〇学校の校舎
  俺「よし行くぞ!ペコ!」
  
  犬「ワン!」
  俺たちは学校に入っていった。

〇教室
  俺
  「明かりのない教室は
   なんか怖いよな。」
  犬「くぅーん」
  俺「あっ、ペコ、待てよ!」
  ペコは何かを咥えている
  俺「カード!?
    これはクラブの7だな。」
  カードは父さんと対になるカードだ。
  父さんを探し出して、一緒にゲートを通らせなきゃ。
  カードは紛失したら
  その持ち主は即脱落。
  脱落するとカードは赤く染まる。
  
  まだカードは赤くなっていない。
  俺「近くにいるのか?」
  犬「ワン!ワワン!」
  ペコは掃除用具入れに向かって
  吠えている。
  バアン!
  男はうずくまって、そこにいた。
  口はタオルで、手足は紐で
  縛られているようだ。
  俺「おい!大丈夫か!」
  男「ぷはーっ。助かったー!
    酷い目にあったよ!」
  犬「ワン!」
  俺「何故こんなところに?
    そうだ、このカードは君のだろ?」
  男「どうも。いきなり殴られ
    縛られて、そこにいたよ。
    殴ったヤツの顔は覚えてる。」
  俺「俺が最初に運ばれたのと似てるな。
    俺も殴られた。
    
    俺はユキト。君は?」
  男
  「ユキト?あー!
   どこかで見たことあると思ったら、
   有名配信のユキトさん!」
  俺「俺、そんなに有名なの?」
  男
  「マサキ先輩と一緒に対戦して、
   めっちゃ面白かったです!
   あんな技は初めてみましたよ。」
  男
  「僕は「フミヒコ」って言います。
   マサキ先輩と同じマンションに
   住んでます。」
  フミヒコ
  「それより、ココはヤバいですよ。早く逃げましょう。
   沢山いるんですよ、ヤバそうなヤツが。」
  俺「ヤバそうなヤツ?」
  フミヒコ
  「武装してるヤツが、なぜか
   ココには沢山いるんです。」
  犬「ウー、ウウー」
  ペコが突然、うなり始めた。
  俺「何かいるのか?」
  フミヒコ
  「ヤツらが来たのかもしれない。
   とりあえず隠れて!」
  俺「ペコ、ステイ!ステイ!」
  ペコは大人しく俺のところに来て、
  ロッカーに隠れた。
  もう満杯だ。
  カツカツカツ
  
  ガラッ
  影の男
  「異常はないか?」
  カツカツカツ
  
  
  足音が近づいてくる。
  ガタン
  
  何かがロッカーの扉を開けようとした。
  俺は内側から鍵を必死で抑えた。
  ガタンガタン。
  
  絶対に開けさせてなるものか!
  「開かないな。」
  影の男
  「仕方ないから、撃ってしまいましょうか?」
  俺(撃たれる!?冗談じゃない!)
  バターン!
  俺が手を緩めたスキに
  ペコが飛び出した!「ワン!」
  ペコは男の腕に思いきり噛みつくと、
  男は持っていた銃を手放した。
  「なんだコイツ!いてててて!!!」
  俺は飛び出して、落ちた銃を拾ってかまえた。
  フミヒコ
  「アイツに間違いない!俺を殴ったヤツだ!」
  影の男「ちくしょう!」
  バタバタバタバタ
  行った・・・。
  
  俺の手は強く握っていたからか
  痛み、痺れている。
  銃をかまえた時、
  眼の前にいたのは・・・
  
  
  カイトだった。
  俺「カイト、どうして?」
  
  (アイツは味方じゃなかったのか?)

〇学校の廊下
  俺たちは、
  明かりの点く部屋を探した。
  俺
  「入る時は気づかなかったが、
   確かに武装してる隊員が
   窓から見えるな。」
  フミヒコ
  「そうなんです。
   最初は何かの訓練と思ったのですが
   避難指示が発令されて
  フミヒコ
  「武装集団が学校を取り囲んだのです。」
  フミヒコ
  「カードを持たない人は
   護送車に乗せられ
   どこか連れて行かれました。」
  俺
  (時間内にゲームを終わらせないと
   街が消滅するって言ってたな)

〇散らかった職員室
  ガラッ
  俺は銃をかまえた。
  父さん
  「そんな物騒なもの
   コチラに向けるなよ。」
  俺
  「父さん!俺、さらわれたんじゃ?
   なんで学校にいるんだよ?」
  父さん
  「役所からの出向で臨時職員で来てる、
   母さんはどうしてる?」
  俺
  (なんかおかしいな。
   母さんが血まみれで倒れた時に、
   一緒にいたはず?)
  母さんが言ってたな
  (新しく服を買ってもらった)
  俺「父さん、カードは持ってる?」
  父さん
  「あぁ持ってるさ。」
  俺「ちょっと一緒に来て欲しい所がだけど・・・」
  父さん「今は忙しいんだが?」
  
  俺「本当にすぐだからさ!」
  父さん「しょうがないな。少しだけだぞ」

〇学校の校舎
  俺はフミヒコに耳打ちした。
  フミヒコ「わかった。」
  父さん
  「ユキト、何処に連れて行くんだ?」
  俺「こっちこっち!」

〇学校の駐輪場
  父さん
  「こんなところに連れてきて何を・・・」
  俺「ゲートオープン!」
  俺「フミヒコ!今だ!
  フミヒコ「ありがとう!」
  父さん「ユキト!」
  俺「ごめん!父さん!」
  バタン。
  俺「これしか方法がないんだ。」
  俺「あとひとり・・・母さん・・・」

〇学校脇の道
  ピピッ
  
  俺はインカムを繋いだ。
  俺「カズミ!カズミ応答してくれ!」
  ガーッ ガッ
  
  ノイズしか聞こえない。
  俺「手がかりもないし時間もない、
    カジノルームに戻ろう。」

〇闇カジノ
  バタン
  俺「カズミは何処へ行った?」
  俺「カズミ!カズミ!」
  カズミがいない。

〇ジャズバー
  俺は立ち止まった。
  
  眼の前にカイトがいる。
  学校で見たときと同じ、
  武装する隊員みたいな服装で
  佇んでいる。
  俺「カイト。
  
    なぜ裏切った?」
  カイト
  「裏切る?僕は裏切ってはいない。
   最初からそうだっただけだ。」
  カイト
  「俺はエースだ。
   市民のトップになるためのな。
   市民を統率するための手段だ。」
  俺
  (なにかおかしい。
   はっきりとは分からないが)
  突然、部屋に音楽が鳴り響いた。

〇闇カジノ
  影の声
  「【市民】は全員生き延びたかい?
   でもゲームは終わらない。
   まだ貴族が11人もいる。」
  俺「もう市民はエースの俺らと
    二人しか残っていないぜ。」
  影の声
  「選ばれし戦士たちよ、戦うが良い。」
  影の声
  「ゲームは、あとわずかで終わる、
   その時に勝敗は決まるのだ、
  俺「御託はいいから、
    早く続きを始めてくれよ。」
  影の声
  「ここからはサドンデスゲーム。
   サドンデスは、突然死の意味。
  影の声
  「いまは人数の少なくなった
   市民が完全に不利だろう?
   
   それではゲームが面白くない。」
  影の声
  「カードの中には
   二枚のJokerがいる。
  【赤のJoker】【黒のJoker】
  影の声
  「赤のJokerは【貴族】に、
  なりすました市民。
   黒のJokerは【市民】に、
  なりすました貴族、だ。
  影の声
  「つまり、身分を隠して
   暗殺を行っている
   スペシャリストが二人いる。
  影の声
  「それらを探し出して、先に
   捉えるか消した方が勝利者、
   その時点でゲームが終了だ。」
  俺
  「Jokerは何処にいるんだ?」
  影の声
  「Jokerは何にでも化けられるんだ。
   残りのメンバーの中に
   いるってことだろう?」
  影の声
  「Jokerは狙った相手は逃さない。
   死を待つだけだ。」
  俺「なんだって!」
  影の声
  「視聴者は
   お楽しみいただけたのかな?
   オッズを紹介しよう。」
  カイト
  「オッズ?
   俺たちを賭けの対象に
   してたのか?」
  影の声
  「そりゃあねぇ。
   おっと、あんまり言うと
   抗議がたくさん来てしまうネ。」
  影の声
  「とにかくもうすぐ終わるのさ。
   お祭りは最後まで楽しんでくれたまえ!
  影の声
  「一枚のカードに命をかけて!」

〇豪華な社長室
  男?「まだ続けるつもりですか?」
  女?
  「そうね、面白くないわ。
   ワインおかわり。」
  男?「もうボトル開けちゃったんですか?
  しょうがないなぁ。」

〇黒背景
  つづく

〇ジャズバー
  次回予告
  
  ユキトの選択は!?
  ゲームの行方はいかに!?
  次回、エピローグ!
  
  お楽しみに!

次のエピソード:エピソード8 -♡ハートのエースはどこに-

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