グレイテストワンデック勝利への願いと絆 - 妹を救える唯一の道 -

ぽむ

エピソード4 -三人のエース-(脚本)

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〇ジャズバー
  ・・・
  「いまは、夜中の二時を回ったな。」
  
  
  カイトは自分の
  腕時計を見て言った。
  カイト
  「どうだい?
   モニターに映し出された人たちの
   ナンバーとカードは一致したかい?」
  俺「できたよ。
    余ったカードは、エースの4枚、
    JQK絵札が全部12枚と
    赤黒のJoker二枚だ。」
  俺はモニターと
  テーブルに配置したカードの
  写真を撮った。
  俺「モニターには番号があり
    映る人は個々に
    カードに相当する
    マーク数字がつけられてる。」
  俺「エース以外の数字カードが
    全部の人に割り振られていたよ。
  
    犬のペコは動物だから
    番号がないのかな。」
  カイト
  「そうか、ありがとう。」
  俺はひとつ、気になることがあったが、
  言わなかった。
  
  まだカイトが、信用に足るか
  分からなかったから。
  少しクールで高飛車な態度と、
  ゲームに詳しそうなあたり
  俺はまだ疑っていた。
  出し抜かれる可能性も否定できない。
  俺(父に渡された手帳、その中に
    印のついた街の地図がある。
  俺(軽く見ただけだが、
    その地図とモニター番号の
    地番が一致している。)
  俺(ということは、
    俺は、全員の
   【番号のある人達の現在の居場所】
    を把握している、ということだ。)
  俺(それがゲームにどう
    関わるか、わからない。
    しかし情報は重要だろう。)
  俺(カードを並べているうちに、
    冷静になってきた。
  俺(予想通りなら、
    おそらくゲームは
    この街区の中で、
    おこなわれるのだろう。
  俺(手帳の地図の地番通りなら、
    扉が開き外に出られた時に、
    ペコのところまで行ける。)
  俺(ペコに会えると思うと、
    少し安堵感がした。
    この状況で信頼できるのは
    犬のペコだけだ。
  カイト
  「人が確定してないのは
   エースと絵札とJokerか。
   エース二枚は僕達だろう?」
  カイト
  「あとのエースは二枚。
   ということは・・・」
  カイト
  「そこに隠れているんだろう?
   隠れてないで出てこいよ。」
  俺「カイト!?」
  バッ
  
  カイトは舞台裏の
  カーテンをめくった。
  そこには、女の子が、震えながら
  うずくまっていた。
  
  「キャッ」
  女の子
  「見つかった!
   ごめんなさい!ごめんなさい!
   襲わないでください!」
  カイト
  「襲わないよ。
   いいから君のナンバーを
   教えてくれないか?」
  少女はプルプル震えながら
  一枚の布を、カイトに渡した。
  
  食事用の布ナプキンに
  赤文字で書いてあった。
  カイト
  「ダイヤのエースか。」
  俺
  「これでエースが三人目・・・か。」
  
   (とすると、あとひとり
    ハートのエースは、どこだろう?)
  カイト
  「君も参加者なんだろう?
   僕らもこれに参加しに来たんだ。」
  カイトは
  グレイテストゲームの
  募集用紙を右手に掲げた。
  女の子は
  「・・・アナタも参加者なの?」
  カイト
  「君も影で見てただろう?
   そうだよ。僕は、カイト。
   僕もエースを引いたんだ。
   君と同じだよ。」
  俺
  「そうだよ、
   俺らは君の味方だよ。
   同じエースを引いたってことは、
  俺
  「エースの振り分けといい、
   状況的に、このカードを
   使ったゲームだろう?」
  俺
  「どんなゲームかわからないけど
   ゲームに勝つのに
   協力できればいいんじゃないかな。」
  女の子
  「アナタは何処かで見たことが・・・
   あっ
   あのゲーム配信の人!ユキトさん!?」
  俺「あれ、見てたのか。
    恥ずかしいな。」
  女の子
  「ワタシ、あの配信好きで、
   見てました!本物!」
  俺「少しは信用してくれた?
    俺はユキト。
    君、名前は?」
  女の子
  「ワタシは、カズミ。
   お母さんがいなくなったの。」
  俺
  「君のリスクは【お母さん】って事か。
   協力して、助け出さないか?」
  カズミは、うなずいた。
  
  俺はカズミの手を取って
  起こしてあげた。
  カズミ「ありがとう。」
  
  涙で滲んだ頬を少し赤らめた。
  カシャーン
  
  なにかが、落ちてくる音がした。
  俺「なんだろう?」
  ひとつの箱が落ちていた。
  カイト「開けるぞ。」
  俺たちは
  カイトが箱を開けるのを
  見守った。
  何が出てきても、おかしくないからな。
  箱の中には、
  リストバンドとインカムが入っていた。
  カズミ「コレは何?」
  俺「無線機かな。
    リストバンドは、それぞれ
    スペード、クラブ、ダイヤ、ハート
    マークがついてる。」
  俺「でもハートのエースは、
    今いないぞ?
    これはどうしたらいいんだ?」
  カイト「とりあえず、
      箱に残しておこう。
      いずれココに
      来るのかもしれない。」

〇闇カジノ
  影の声
  「エースの諸君、お待たせ。
  
   きちんと食事は済んだかい?」
  俺「こんな状況で
    飯が喉を通るかよ。」
  影の声
  「君たちは、選ばれたのだよ。
   光栄に思うが良い。
  影の声
  「お気づきの通り、
   事前にナンバリングされている。
   配られたリストバンドに
   その番号が書かれてるだろう?
  影の声
  「それを装着するんだ。
   こちらの指示をきいたり、
   お互いに会話もできる。
  俺「もう装着済だよ。」
  影の声
  「リストバンドと
   インカムの電源を入れてくれ。
   起動すると必要に応じて
   案内が流れる。」
  影の声
  「ワタシの声や
   装着者同士の会話が可能だ。
   うまく使い給え。」
  影の声
  「ゲームの始まりは、お祭りだ。
   派手にいこう。」
  カイト「派手にって?」
  影の声
  「街の中にある、
   駅前やグラウンドの
   大型ビジョン、
   テレビ、ネット同時中継だ。」
  影の声
  「ここまで秘密裏にすすめた為、
   準備は凄く大変だった。
   予算も膨大な国家事業だ、
  俺「国家事業?だって!?」
  影の声
  「そうだ。これは世界当時中継の
   ビッグイベント。
   人類救済プログラムだ。」
  俺
  「人類救済!?
   何おかしなことを
   言ってやがる。」
  影の声
  「そうこれは思考実験。
   君たち次第で
   人類の未来が変わる。」
  影の声
  「今までのゲームはテストである。
   今回は、命懸け!
   本当に一回きりの大事業!
   決して失敗は許されない。」
  影の声
  「まぁ、失敗したら、
   全員が責任をとることに
   なるんだけどね。ハハハ。」
  俺「何がハハハだよ。」
  影の声
  「ルール説明だが、
   スタートと同時に置かれてる封筒を
   開け、その指示に従うのだ。」
  影の声
  「さて始めよう!
   一枚のカードに命をかけて!
   ゲームスタートだ!」

〇豪華な社長室
  男?「ようやく始まりますか。
     ココまで来るのに
     長かったですね。」
  女?「そうね、やっと
     ゲームが始まるのよ。」

〇刑務所の牢屋
  ピチャーン
  
  水の音がした。
  はやく・・・助けて。
  
  お願い・・・
  女の白い腕が見える。

〇黒背景
  つづく

〇一戸建て
  次回予告
  
  始まるゲーム!妹は何処に?
  早く犬のペコのところへ行かなきゃ!!!
  次回、♤スペードのエース!
  
  お楽しみに!

次のエピソード:エピソード3 -謎の男と秘密のカード-

コメント

  • ついにゲームが始まりそうですが、このゲームが「国家事業」で「人類救済プログラム」!?
    このゲームの全貌がますます気になります!

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