エピソード1 出会い(脚本)
〇教室
──二月八日──
──ミンヒェル女子学院──
クローディア「アスタシアさん、昨日誕生日だったんですって?」
クローディア「おめでとうございます」
アスタシア「ありがとうございます、クローディアさん」
アスタシア「これでやっと皆様の年齢に追いつきます」
クローディア「嗚呼、学級で一番遅い誕生日ですものね」
クローディア「それにしても、建国記念日と誕生日が一緒なんて、素晴らしいですね」
アスタシア「そう?建国記念日のお陰で誕生日祝って貰えない事、多いですよ・・・・・・?」
クローディア「・・・・・・それもそうですわね・・・・・・」
クローディア「そうだ、この後一緒にお茶でも如何?」
アスタシア「是非」
クローディア「では、行きましょう」
〇華やかな裏庭
──モノセロス家──
アスタシア「只今帰りました」
シルヴィア「お帰りまさいませ、お姉様」
アスタシア「シルヴィア、今から近衛女子連隊?」
シルヴィア「はい。行ってきますね」
アスタシア「行ってらっしゃい、気をつけてね」
シルヴィア「はい!」
アスタシア「・・・・・・私も行かないと」
〇城の会議室
──ヴィラト・ミシェル親衛隊会議室──
「アスタシア・モノセロスであります」
「入れ」
アスタシア「失礼致します」
親衛隊隊長「良く来たな」
親衛隊隊長「これで全員揃った。では始める」
親衛隊隊長「また街に不穏分子がいるらしい」
親衛隊隊長「ここまでやっても不穏分子は後を絶たない。そこでだ」
親衛隊隊長「今回は学徒にペアになって街を警備してもらう」
親衛隊隊長「では、ペアを発表する──」
〇城の会議室
親衛隊隊長「──アスタシア・フォン・モノセロスとシュルーゼル・T・フォン・ライヌーズ」
アスタシア「シュルーゼル・・・・・・?」
シュルーゼル「・・・・・・」
アスタシア「・・・・・・」
「大丈夫かよ、あのペア・・・・・・」
「嫌な予感しかしないな・・・・・・」
「貴族のペアで、両方トップクラスの学校行ってるんだろ?」
「終ったな、あのペア・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
〇噴水広場
「・・・・・・・・・・・・」
シュルーゼル「・・・・・・おい、何かあるだろ」
アスタシア「・・・・・・何?挨拶?それとも自己紹介?」
シュルーゼル「両方だな」
アスタシア「はい、ではどうぞ」
シュルーゼル「何故だ?」
シュルーゼル「お前から名乗れよ」
アスタシア「女性から名乗らせるのは貴族としてどうかと思うけど?」
シュルーゼル「シュルーゼル・T・フォン・ライヌーズだ。侯爵家」
アスタシア「アスタシア・フォン・モノセロス。同じく侯爵家」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
親衛隊隊長「大丈夫かよ、あの二人・・・・・・」
侯爵家の令嬢なのに学徒兵ってかっこいい。具体的にどのような任務なのか早く見てみたいです。シュルーゼルとの出会いもツンデレ同士という感じで、これからどんなバディになっていくのか楽しみ。