エピソード1(脚本)
〇雑踏
家を飛び出してきた・・・親父から殺される前に・・・殺す前に
マリナ「行く場所がない」
マリナ「今日はクリスマスイブか・・・関係ないし!」
マリナ「あ、でも、それなら・・・」
イブの今夜、私を泊めてくれるサンタさんはいませんか? By 女子高生
こんな寒い日に行くところがないの?喜んで泊めてあげるよ♡ By サンタ
〇渋谷駅前
マリナ「待たせるな~寒いじゃんかよ、サンタ」
翼「おねえちゃん、サンタ、探してるの?」
マリナ「うん、ここで待ち合わせてんの」
翼「ボク、見つけたよ、ほら、あそこにサンタさんいるよ。大きな袋を担いでいるでしょ」
マリナ「あれは、フツーのホームレスでしょ」
マリナ「それより、もう10時だよ、こんな時間に君、一人?」
翼「うん・・・」
この子、私と同じ匂いがする。
ちょっと、ゴメンよ、私は、少年のセーターの袖をめくってみた
マリナ「!このアザ・・・どうしたの? 君も帰る場所がないの?」
翼「ち、違うよ」
ワル1「おうおう、じーさん、でっかい荷物もって、道ふさぐんじゃねえ」
翼「サンタさん、やられちゃう!助けなきゃ」
マリナ「あ、待って」
翼「お兄さん!サンタさんに乱暴しないで」
ワル1「なんじゃ、このガキ?変なこと言うな! どけっ!」
がっ! 男が少年を蹴った。
思わず、少年とホームレス(?)の男の前に私は立ちはだかった。
そのとき、
たかお「あ、君、さっき連絡くれた人?「サンタ」です。さあ、一緒に行こう」
ガラの悪い若者は白けて去っていき、この人の好さげな「サンタ」に頼み込んで、少年も一緒に、彼の家に連れていってもらった
〇古いアパートの部屋
今晩は、ここに泊まろう。もし変なことをするようだったら、この男からなら、逃げられるだろう。その時、ドアが開いて
ワル1「おう、やっぱ、その女か、今日のお客さんは」
たかお「これで、借金はチャラにしてもらえるんですね」
ワル1「利息分はな(笑)さあ、とっとと出ていきな!」
マリナ「な、何をするの!?」
男は、少年を殴り倒し、私にのしかかってきた
ワル1「のこのこついてくる方が悪いだろがよ。宿代は払うのが常識だろ」
急に辺りが明るくなった、
若者は床に倒れていて、部屋の中央には
「さっきのおじいさん(サンタさん)??」
サンタクロース「ほ、ほ、ほー、そうとも、私はサンタクロースじゃ、子どもたちの守り神だよ」
サンタクロース「マリナちゃん、翼君、君たちに一番、いいものをあげよう。それには、時間を1時間ほど戻さないといけない」
〇渋谷駅前
マリナ「それより、もう10時だよ、こんな時間に、君、一人?」
翼「うん・・・」
あ、メールだ、「サンタ」からかな?
マリナ「え?誰から?「子供シェルターのご案内」?」
そこには、行き場のない子供を助けてくれる、とある団体の連絡先が書いてあった。
マリナ「ねえ、少年、私は、帰るところのない子供を助けてくれるっていう所に行こうと思うけど、君も一緒にどうかな?」
翼「え、僕も?いいの?」
マリナ「うん、一緒に行ってみようよ」
サンタクロース「困っている子供を見つけて助けるのが私の仕事。今日日、おもちゃだのゲームだのは、高くて手が出せんしな・・・」
メリークリスマス!
終わり
子ども達にとっては最高のサンタさんだと思います。
温かい家庭で、プレゼントを待ってる子どもばかりじゃありませんものね。
いやな世の中だなぁと思っています。
この作品では救われたみたいでよかったです。
本当にサンタさんだったのか…。
まぁサンタさんのイメージなんて、赤い服着て白髭生やしてる感じですし、取ったらわからなそうですね。
にしても良いプレゼントを貰えて忘れられない日になりそうですね!
何よりのクリスマスプレゼントですね。実話であってほしいと願う読者は多いはず。物のありがたみ、人の温かさが失われない事を祈るばかりです。