突然訪れる~放課後のカフェ編~

八野なな

宿題しようとしたら訪れた!(脚本)

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〇テーブル席
先輩「今日は家に帰る前に宿題をやろう。 やろうと思っても家に帰るとギリギリまで手を付けないからなー」
先輩「早くやって、早く帰ろう」
なほ「せんぱ~い! すみません、お待たせしました!」
先輩「!?!?」
なほ「遅れちゃってすみません! も~、あの数学の先生チャイム鳴っても授業続けるから・・・・・・」
なほ「いくら授業だからって時間はちゃんと守って欲しいですよね!」
なほ「なんて、時間に遅れちゃった私が何言ってんだ!みたいな」
先輩「・・・・・・」
なほ「・・・・・・」
先輩「いや!待ってねーけど!! というか、待ち合わせしてないよ!?約束してないよ?」
なほ「・・・・・・」
先輩「いや、こわいこわい!ヤバい! え?何?ヤダ、この展開! 取り敢えず無表情はやめて!?」
なほ「も~、冗談ですよ。 帰ってたら先輩がお店に居るのが見えたので、私を待ち伏せしてるんだなぁと思って先に声をかけたんです!」
先輩「待ち伏せしてねーよ!自分の都合良く解釈しないで!!」
なほ「先輩・・・・・・私、嫌だとは言ってませんよ。待ち伏せされた事」
先輩「してないんだよ!?マジで!! 頬を紅く染めてんじゃないよ!」
なほ「はいはい、分かりました。 私も何か注文してきますね!」
先輩「・・・・・・うらやましい程に自由過ぎる」
先輩「おっと、そんな事より宿題、宿題!」
先輩「えーっと、この問題は・・・・・・」
  (カリカリカリカリ)
なほ「お待たせしました! って、先輩何やってるんですか?」
先輩「ん?あぁ、宿題をな。 家だとギリギリまでやらないからな」
なほ「えぇ~!先輩とおしゃべりしようと思ってたのに! 宿題なんてやめましょうよー」
先輩「いや、そんな言われてもな」
なほ「はい!早くノートを閉まってください。 そして・・・・・・」
なほ「私だけを見てください・・・・・・」
先輩「アホな事を言うんじゃないよ!! 聞いてるこっちが恥ずかしいわ!!」
なほ「そうですか。なら、良かったです!」
先輩「何が!?良くねーよ!? しかし、これじゃあ宿題なんて出来ないしなぁ。仕方ない、片付けるか」
なほ「ふふ。 先輩は口では文句を言いながら、体は正直ですねぇ」
先輩「言い方!その言い方はいろいろ良くないよ!?」
なほ「うわー。先輩・・・・・・あんなセリフで顔を真っ赤にして」
先輩「何ドン引きしてんだ! 誰のせいだ!!誰の!!」
なほ「まぁまぁ、取り敢えず飲み物飲んで落ち着いてください」
先輩「誰のせいで取り乱したと思ってるのかなぁ!? まぁ、いいや。 ・・・・・・ゴクッ」
なほ「先輩が飲んでるのは・・・・・・オレンジジュースですね!」
先輩「コーヒーだよ!?色が全然違うよ!? 俺、コーヒーカップでオレンジジュース飲まないよ!!」
なほ「冗談ですよ。冗談」
なほ「・・・・・・コーヒーですか。ブラックですか。 なるほど、私が思うに」
なほ「コーヒー注文して、『俺はブラック飲める大人です』と店員のお姉さんにアピールしたかった。そういう事ですね?」
先輩「ダサい、ダサいよ!! 今時そんな事する人いないよ!?」
なほ「先輩・・・・・・カワイイですね」
先輩「お願いだから人の話聞いて!?」
なほ「ところで先輩・・・・・・」
先輩「うん?」
なほ「さっきから、その・・・・・・ずっと見てますよね?私の・・・・・・ そんなに見られたら私、恥ずかしいです」
先輩「はぁ!?えっ、何、何が!?見てないよ!? 変な事言うんじゃない!!」
なほ「見てるじゃないですか。 私の・・・・・・注文したケーキ」
先輩「絶対わざとだなぁ!? 何がしたいの!?ねぇ、キミは何がしたいの!?」
なほ「ケーキ、お金くれたらあげますよ!」
先輩「それはあげるじゃなくて売りつけてんだよ!?堂々と転売するんじゃないよ!」

〇開けた交差点
先輩「あーあ。結局宿題出来なかったよ」
なほ「まぁまぁ。私に見つかってしまった先輩のせいです」
先輩「何が俺のせいだ! というか、見つけるんじゃないよ!!」
なほ「ふふ。 あっ、私こっちなんで。また学校で!」
先輩「はいはい。 じゃあまたな!」
なほ「あっ、そうだ先輩!」
先輩「ん?何だ?」
なほ「私、先輩が何処に居ても・・・・・・見つけますからね」
先輩「・・・・・・」
先輩「オイ!待て待て待て!! それはこわい!マジでこわい! というか、嫌だこんな終わり方!! あと無表情はやめて!?」

コメント

  • なほちゃんのこの可愛らしさと恐怖感とのバランスが、やっぱり最高です…😂
    ラブコメとホラーの境界線って感じですね✨
    この次の回、2人はどんな顔をして会話しているのか想像して楽しくなります😊

  • 安定の自由すぎるなほさん、更に今回は小悪魔感もアップして、一層魅力的です!
    そしてこのラスト、いろんな意味で破壊力が凄まじいですねww

  • 回を追うごとに、だんだんなほの言動がホラーじみてきたような…。先輩の本心がどこにあるのか今ひとつ掴みきれませんね。こうなったら着地点がどこになるのか、二人の行く末を最後まで見届けたいと思います。

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