エピソード1(脚本)
〇シックなバー
へんな殿カフェでバイトすることになってしまったノラたち──
女将さん「いいですか、皆さん。お客様のことは殿またはお代官様と呼ぶように──」
ノラ「やだ。僕もう帰る、こんな怪しい店──」
30円──
フェンリル「そんなんじゃ、おやつは買えないし、歯医者も行けないし、三日月丸のCDも買えないぞ」
ノラ「兼さん〜」
フェンリル「国広くーん」
バイトしよう!!
〇屋敷の大広間
ふすまをそっと開ける──
ノラ女装「いらっしゃいませ~」
女将さん「こちらは新しく入った ノラ奴とフェン奴です」
ノラ女装「ノラ奴です〜どうぞよろしく〜」
なかなかかわいいですなー
フェンリル「フェン奴です、どうぞよろしく」
これはなかなかのべっぴんさんですなー
フェンリル「触んなクソジジイー」
女将さん「すみません、ご隠居さま。お触りは禁止なので」
そうでしたなー
女将さん「フェン奴あやまって」
フェンリル「フンッ」
女将さん「ほら皆さんにお酌をして」
ノラ女装「はーい」
ノラ女装「お代官様どうぞ〜 こちらの殿も〜」
お代官様「フェン奴、ノラ奴を見習えー」
お代官様「金が欲しいんだろ、金が、」
札束でフェンリルの頬を叩く──
フェンリル「むっ」
チリンチリン──
殿「ドンペリ一本追加ー」
ただいまー
宴もたけなわ──
お代官様「半蔵を呼べ」
半蔵「半蔵でございます。お呼びにより参上つかまつりました」
お代官様「半蔵、小銭セット持ってまいれ」
小銭セット1,000円──
半蔵「どうぞお代官様」
ノラ女装「何が始まるのかな?」
お代官様「芸者ども小銭じゃぞー 拾え、拾えー」
きゃーっ
ノラ女装「僕も拾いたい──」
フェンリル「拾うな!あんな小銭!欲しかったら私がやるから」
女将さん「皆さんーそろそろ戦国ショーの時間ですよー 今日はバジリスクですよ」
女将さん「ノラさんたちは休憩に入って」
〇おしゃれな廊下
ノラ女装「何でこんなところに来ちゃったんだろう・・・」
外国人観光客「エクスキューズミー」
ノラ女装「はい何でしょう?」
外国人観光客「where is here ?」
ノラ女装「多分あっちです。詳しいことは地元の人に聞いてください」
外国人観光客「サンキュー」
ノラ女装「ふぅ」
殿カフェというコンセプトが天才的。ショータイムに甲賀忍法帖のバジリスクとは!実在したらインバウンドにもぴったりで話題になって流行るんじゃないでしょうか(ただしエロ無しで)。女装ノラは可愛いけれど若すぎるので、黒子として雑用バイトの方がいいかな…。