雪が体を溶かすので

雨降地固不

好きぴしか勝たんもん(脚本)

雪が体を溶かすので

雨降地固不

今すぐ読む

雪が体を溶かすので
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇遊園地
  冬の寒さは可燃式。
  赤薔薇に触れれば紫の炎を立てて凍っていく
  金魚の尾はひらりひらりと夏の空を舞って
  そのまま何処へ行くのでしょう
  炭酸の泡に、恋が熔け
  テトラポットの下にはミカンの皮の大軍が
私(あ、少しだけ寒いかも・・・・・・)
  ミカンの皮の大軍。コタツの中に隠れたバニラアイスはドロドロに溶けて、流れて、滝になる。海になる。
  猫。あぁそうだ猫も混ぜよう。猫の滝登り。
私「・・・・・・・・・・・・フフッ・・・」
「え〜?なにあの子〜」
「お人形さんみた〜い」
「あ〜でもあんな服さぁ、」
「よく着れるよね」
「ね〜笑 私は無理だわ〜」
私(明日はハムスターに星をつけなきゃ。 ハムにされてしまう前に)
  人は、現実は、
  いつだって冷たい。
  現実に耳を傾けてしまったら、凍てつく氷柱に殺されてしまうので
  私は空に逃げるのです
私「さて、次は・・・・・・」

〇観覧車のゴンドラ
  馬鹿と煙は高いところが好き とよく言うが
  煙は人々を見下して何を考えているのでしょう
  地に足をつけて無駄に必死に生きる我々を、金魚の尾はどう見ているのでしょう
  りんごの皮に毒を塗って、パイシートに切れ目を入れる。
  ニシンが飛んで明日は絶好の肉日和
私「やっと・・・・・・2人っきり、ですね?」
私「えぇっ!?そ、そんな・・・かわいい、だなんて・・・・・・!!」
私「"赤薔薇のようだ"・・・・・・?」
私「うれしい・・・・・・。色々悩んで選んだんですよ」
私「あ、写真写真!撮らなきゃ!!」
私「____よし。いい感じ」
  冬の寒さは可燃式
  見知らぬ人間が冷やせば冷やすほど
「はい、お疲れ様でした〜。 お気をつけて降りてくださいね〜」
私「はい。 ありがとうございました」
  よく、燃える。

コメント

  • 冒頭の台詞はあり得ない世界観を表現していて斬新ですね。私には到底真似ができません。少女のファッションも可愛いですね。人がなんと言おうが挫けないでね。

  • 言葉や描写がとても綺麗で素敵だなと思いました。そして主人公な独特の世界観に引き込まれ今まで読んだ事のないような作品でとても楽しかったです!

  • 少しだけ他の人の頭の中へ入り込ませてもらった気持ちです。楽しく旅させていただきました。ありがとうございました。ミカンのモチーフもかわいいです。

コメントをもっと見る(5件)

成分キーワード

ページTOPへ