女子学園の池田先生

れこん

エピソード2 早坂メグミの場合(脚本)

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れこん

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〇グラウンドのトラック
  ボクは今・・・きっと誰よりも早く走れる
  だって恋をしてて、気持ちがワクワクしてるから!
早坂メグミ「ハァハァ・・・(この調子なら行ける!)」
  ゴール。記録終了

〇グラウンドのトラック
早坂メグミ「ハァハァ・・・先生、記録は?」
剛力先生「すごいぞ! 結果は前のタイムを大幅に更新だ!」
剛力先生(くぅうう。これなら我が美咲女子学園陸上部は数年ぶりに地区予選を突破して全国大会出場できる)
剛力先生(頑張って早坂を指導したかいがあった)
剛力先生「うおおお早坂ぁ! 全国を目指せるぞ! 共に成長した喜びを分かち合おう!」
剛力先生「さぁ来い!」
  剛力は早坂と喜びを分かち合うために手を大きく広げて待ち構えた
早坂メグミ「先生!!」
剛力先生「早坂ぁ!」
  スカッ(通り抜け)
剛力先生「・・・あれ?」

〇グラウンドのトラック
早坂メグミ「池田先生。ボクの朝練見ててくれてたんだ」
池田育人「おう。たまたま気になってな」
早坂メグミ「嬉しい、ありがとう!」
  ダキッ
早坂メグミ「ねぇねぇ聞いてよ、さっきボクね自己ベスト更新したんだ」
池田育人「お、おう・・・偉いな。でもちょっと離れろ、色々図的にマズイ!」
早坂メグミ「ええ? そうかなぁ~別にマズイとは思わないけど」
池田育人「お前わかっててやってるだろ。いいからもう離れろ。汗臭いぞ」
早坂メグミ「あっ! ひっどーい!」
早坂メグミ「女子高生の汗はご褒美なのに!」
池田育人「バカ、そんな訳あるか!」
池田育人「いいからさっさとシャワー浴びて、出席に遅れるなよ」
早坂メグミ「はーい♪」
剛力先生「・・・」
  嫉妬(#^ω^)
  大☆爆☆発☆
剛力先生「陸上部顧問じゃなく担任の池田先生と喜びを分かち合うだと!?」
剛力先生「チクショオオ!! 許せーん」

〇事務所
剛力先生「池田先生、ちょっとよろしいですか?」
剛力先生「今朝の陸上部の練習の時なんですけど・・・」
池田育人「えーと、それが・・・?」
剛力先生「池田先生。”ウチの”部員の早坂に抱きつかれてましたが、アレは少々問題なのでは?」
剛力先生「てか、もしや生徒とイケない関係を築かれてるのですか?」
池田育人「いや誤解ですって。あいつは毎日あんな感じで距離が近いんです」
剛力先生「ならばあの行動を辞めさせて下さい!」
剛力先生「あなたは部外者の癖に早坂と親密すぎる!」
池田育人(部外者って・・・俺はアイツの担任だぞ!)
池田育人「あのですねぇ・・・」
剛力先生「池田先生、よーく聞いて下さい!」
剛力先生「現在、我が陸上部はエースの早坂を筆頭に、」
剛力先生「今度の大会に優勝して全国大会に出場することを目指しているんです!」
剛力先生「けど、もしも池田先生が早坂を注意せずに問題行動を見過ごすなら、外部に噂が広まってしまい──」
剛力先生「最悪の場合、事が大きくなって大会出場を辞退するハメになるかもしれないんです!」
池田育人「そんなワケ──」
剛力先生「無いと言い切れますか!?」
池田育人「・・・ですね、はい」
剛力先生「私は早坂は才能があって将来は日本──いや、世界で活躍する陸上選手になると思ってるんです!」
剛力先生「だから彼女のキャリアを傷つけたくありません!」
剛力先生「変な噂が立たないよう、しっかりと教師と生徒の距離感を保って下さい!」
池田育人「はい、わかりました」
池田育人「・・・はぁ」
池田育人(確かに、剛力先生が言うように、早坂は俺との距離が近すぎる事がよくある)
池田育人(距離を離そう・・・)

〇教室
早坂メグミ「──でさぁ、今朝池田先生がボクを見に来てくれてね、本当に嬉しくてさぁ」
早坂メグミ「多分明日も見に来てくれたらボクはもっと良いタイムが出せると思うんだよね」
早坂メグミ「そう思わない宇津木さん?」
宇津木サトコ「さぁ・・・、それって早坂さんの感想ですよね?」
宇津木サトコ「多分、元々早坂さんが実力があって記録を更新できたから、池田先生が来たからとか関係ないっすよ」
早坂メグミ「えぇ! そんなぁ・・・酷い事言わないでよサトゆき!」
宇津木サトコ「誰がサトゆきだ! 元掲示板の管理人じゃねーし!」
早坂メグミ「プッ・・・アハハ、宇津木さんツッコミがおもしろーい!」
宇津木サトコ「くっ・・・(早坂さん、やりづらいな)」
宇津木サトコ(やっぱり運動部の陽キャは敵だ)
宇津木サトコ(それに池田先生も何で早坂さんの練習見に行ってんだよ。ムカつく!)
池田育人「おはようお前ら! 出席取るぞ!」
池田育人(うをっ!? 教室に入った瞬間圧を感じる!)
  ムッスー(#^ω^)ピキピキ
池田育人(宇津木、圧の正体はお前かぁ!)
池田育人(一方片方は──)
早坂メグミ(フフ、池田先生♡)
池田育人(早坂はなんてキラキラした視線を送って来るんだ)
池田育人(恥ずかしくてやりづれえよ)
池田育人「出席取ったあと授業するぞー・・・」
  この日、池田は対象的な二人の視線に晒さられて、授業がぎこちなかった。
  そして次の日

〇教室
「池田先生♡」
池田育人(うっ・・・この声は早坂か)
早坂メグミ「えへへ、先生♡」
池田育人「どうした?」
早坂メグミ「あのさ、今度の休日に、陸上大会にボク出場するから見に来てよ」
池田育人「えーと・・・」

〇事務所
剛力先生「教師と生徒の距離感を保って下さい」

〇教室
池田育人「えーとすまん。休日は用事があるから行けねえわ(嘘)」
早坂メグミ「ハァ!? 用事って何?」
池田育人「別になんだっていいじゃねえか」
早坂メグミ「怪しい・・・」
早坂メグミ「あっ・・・もしかして恋人とデートとか!?」
宇津木サトコ(なん、だと・・・)
早坂メグミ「ダメダメ!」
早坂メグミ「池田先生に恋人がいるなんて、ボク許さないから!」
池田育人「おい勝手に想像して泣くな!」
池田育人「あと、俺に恋人はいねえから!」
早坂メグミ「本当に本当? 嘘ついてないよね?」
池田育人「本当に本当だがら、嘘ついてねえよ!」
早坂メグミ「それじゃあ・・・応援・・・来てくれる?」
池田育人「あ、あぁ・・・行ってやるよ」
早坂メグミ「あっ、そう・・・安心した」
池田育人「なっ!? お前嘘泣きしやがったな!」
早坂メグミ「うん!」
早坂メグミ「それじゃあ、当日楽しみにしてるね、池田先生♡」
池田育人(ハァ・・・やられちまった)
宇津木サトコ「・・・」
池田育人「おっ、宇津木」
宇津木サトコ「──もしもし教育委員会っすか?」
池田育人「あ~!! 待て待て! 頼む、ガチで待ってくれぇ!!」

〇学校の部室
  ・・・
池田育人「・・・──てな訳でなぁ、正直早坂の扱いに困ってるんだ」
池田育人「どうしたら良いと思う、宇津木?」
宇津木サトコ「大会の応援に行かなきゃいいんじゃないっすか?」
池田育人「でもなぁ・・・」
宇津木サトコ「は? でもってなんすか?」
宇津木サトコ「もしかして先生は早坂さんの大会の様子を見に行って好感度あげて、それから親密な関係になりたいんすか?」
池田育人「そんな訳無いだろ!」
池田育人「俺は教え子と一線を超えた関係になる気は一切ねえから!」
宇津木サトコ「グハッ・・・」
池田育人「ん? どうした宇津木」
宇津木サトコ「いえ、別に・・・(ブーメラン食らった)」
宇津木サトコ「ごほん・・・えーと、とにかく!」
宇津木サトコ「ガチで困ってるなら、ここは心を鬼にして早坂さんを無視するべきっす」
池田育人「いや、それはマズイ。教師が特定の生徒を無視するのは倫理に反する」
宇津木サトコ「じゃあ、塩対応でもいいっす。とにかく迷惑してるならハッキリと言ってやるべきっす!」
池田育人「けどそれじゃあ早坂は傷つかないか?」
宇津木サトコ「でしょうね、けど全員に好かれようとしたら疲れるから、時には生徒から嫌われるのも覚悟した方がいいっすよ」
宇津木サトコ「それに・・・先生が他の生徒と親しくしてるのを見るのが辛いっす」
池田育人「最後何か言ったか?」
宇津木サトコ「べ、別に何も言ってないっすよ!」
宇津木サトコ「とにかく! 先生は早坂さんと仲良すぎて贔屓してる風に見えるっすからやめて下さい!」
池田育人「なっ・・・そうなのか!?」
池田育人「すまん。だったら宇津木の言う通り、早坂は暫く無視して関わらないようにする」
宇津木サトコ「え、ええ・・・」
宇津木サトコ(ちょっと言い過ぎたかも)

〇教室
  放課後
早坂メグミ「池田先生、部活見に来れる?」
池田育人「すまん、会議があるからまた今度な」
早坂メグミ「あっ、ちょっと・・・」

〇グラウンドのトラック
  朝練中
早坂メグミ「ハァハァ・・・」
池田育人(ヤバッ、早坂と目があった)
早坂メグミ「池田せんせーい♡」
  ギロッ
池田育人(はいはい、わかってますって剛力先生・・・)
早坂メグミ「あ、あれ? 先生ボクに気づかなかったのかな?」

〇教室
池田育人「えーと・・・この黒板の問題を誰かに問いてもらうか」
池田育人「今日は○日だから出席番号○番──早坂」
池田育人「・・・」
池田育人「やっぱやめて・・・宇津木」
宇津木サトコ「はい・・・」
宇津木サトコ(いや、先生それはあからさますぎるっす)

〇事務所
剛力先生「ヌオオオオ、何故だ!! 何が原因なんだ!!」
池田育人「どしたんすか剛力先生」
剛力先生「池田先生、実は大会が近いのに早坂の記録が落ち込んでて・・・」
剛力先生「しかもメンタルも良くないみたいなんです。いったいどうしたら・・・」
池田育人(あちゃー、絶対に俺のせいだ。今日は早坂と話そう)

〇教室
早坂メグミ「・・・」
池田育人「早坂、ちょっといいか?」
池田育人「あっ、待てよ早坂!」

〇清潔な廊下
池田育人「待ってくれ早坂!」

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コメント

  • 可愛い子達に気持ちを寄せられる池田先生に嫉妬する気持ち、わかりますꉂ🤣𐤔

  • ウンウン。メグミはストレートな性格だから、池田先生もつい逃げちゃったんですね。サトコが今回も活躍で、池田先生の好感度アップかな?
    爽やかなラストで良かったです。
    最後のあの人が予想出来ない…というか、何かやってくれそうな期待と不安があるのは私だけでしょうか?

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