せめてマトモに拒否されたいエプォパ信者の勧誘日記

東龍ほフク

3・ナチュラル先輩(脚本)

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〇白いアパート
  私!神尾 信子!
  エプォパ教の信者!
  エプォパのおかげで、仕事やプライベートの
  ツラかった事イヤな事・・・
  全部吹っ飛んじゃった!
  こんな素敵な教え、他の人にも
  教えて広めなくっちゃ!
  先輩方みたいに、私も皆さんに教えを広めるぞ!
神尾 信子「こんにちは〜!」
住人C「はい・・・?」
神尾 信子「こんにちは〜」
神尾 信子「エプォパをご存じですか?」
住人C「エプォ・・・パ・・・」
住人C「あっ・・・!」
住人C「エプォパって・・・最近・・・」
住人C「信者の方が、エプォパの教えのせいで 輸血が必要なお子さんの輸血を 拒否して・・・」
住人C「失血死した、ってニュースが・・・」
神尾 信子「それは・・・」
神尾 信子「世間をお騒がせして、ごめんなさい・・・」
神尾 信子「私も、あの事件にはショックを受けました」
神尾 信子「でも、もし私もその人と同じ立場になったら・・・」
神尾 信子「もしかしたら、輸血を 拒否してしまうかもしれない・・・」
神尾 信子「ごめんなさいね。 エプォパ怖いよね・・・?」
住人C「あっ。いえ・・・」
住人C「それは別に問題ないんです・・・」
神尾 信子「・・・?」
住人C「実は私『輸血・献血』という 行為が嫌いなんです」
住人C「注射怖いし」
住人C「「血と血を混ぜる」ってよくよく考えたら 黒魔術的な怖い行為なのに、 妙に推奨されてるのも違和感あって」
住人C「何にせよ「テメェで血ィ作れないような 奴にくれてやる血はねぇよ」な考えで」
神尾 信子「・・・おぅ?」
住人C「あと『臓器移植』という行為も 本当に嫌い・・・怖くて」
住人C「あれって、つまりは「どこかの誰かが 無傷でとっとと死にますように」と 願い続ける事ですよね?」
住人C「子供の頃に「人の死を願ってまで 生きたいんか、おどれら」と 思ってしまって以降・・・」
住人C「無理なんですよね・・・」
神尾 信子「えっ、えぇ〜・・・」
住人C「・・・で、エプォパは輸血献血・臓器移植も 教えで反対してるじゃないですか」
神尾 信子「・・・まぁ、一応」
住人C「私、エプォパなんかに入らなくても その考え・・・」
住人C「その境地だったんですよ」
神尾 信子「・・・はぁ」
住人C「私、ナチュラルにエプォパで あなたより『先輩』という事になりません?」
神尾 信子「・・・」
神尾 信子「・・・?」
住人C「ところで私、今とてもノドが乾いてるんですよね」
神尾 信子「・・・はぁ」
住人C「何か飲み物を買ってきてくれません?」
住人C「私のほうが・・・先輩なので・・・」

〇川に架かる橋
神尾 信子「怖い・・・」
神尾 信子「なんかあの人、怖いよぉ・・・!」
神尾 信子((で、でも・・・エプォパに入らなくても  輸血献血反対派だったなんて・・・))
神尾 信子((確かに、私よりエプォパで先輩  じゃないのかしら・・・?))
神尾 信子「・・・」
神尾 信子「やはり・・・ジュース買っていったほうがいいわね!」
  信子は、仕事と宗教勧誘の
  ボランティア活動の狭間で疲れていた!

次のエピソード:4・間が悪い人

コメント

  • このシリーズ面白いです〜。
    クセの強い住人に圧倒されてて何も宣伝できないエフォパちゃん…🥺
    今回はまともな外見だからいけるかなって思ったら、血液過激派でしたね。
    エフォパは遠慮したいけど応援したくなっちゃいますね。

  • おっと、これまでで一番踏み込んだ回! と思うも、住人さんのキャラが何よりもヤヴァイですねww そんな中での安定の信子さん、彼女のピュアさと真面目さがタマリマセン!

  • 言われてみれば、人の血を混ぜるっておぞましさありますね。同じ血液型でも普通に拒否反応みたいなのあるみたいですし…
    あと信子がかわいそ面白くて私の信仰はだいぶエプォパに傾いて来ました😂

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