短い昔話vol01

ぱさん

エピソード1(脚本)

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〇集落の入口
  むかしむかし、ある村にたいそう徳の高い坊さんがおったそうな。
  坊さんは村の者たちのために、毎月一回、寺でありがたーい法話を開いておった。
  村の者たちはよくわからんかったが、何しろ偉いお坊さんじゃ。みなありがたがって集まっておったそうな。
  ある朝のこと。坊さんは久しぶりに散歩に出かけることにした。村の小道を歩いておると、向こうから馬子の茂吉がやってきた。
  どういうわけか、茂吉はえらく疲れたような、ぼんやりとした様子じゃった。
坊さん「これこれ茂吉、どうした?具合でも悪いのか?」
茂吉「いえ、お坊様、昨日のお坊様のお話で夜眠れずに困りましたで・・・」
  それを聞いた坊さん、自分の話が馬子にも感銘を与えたと思い嬉しくなった。
坊さん「そうか、それは悪いことをしたの。で、一晩何を考えておったのだ?」
茂吉「いやいや、昨日の坊様の話のとき、気もちようずっと寝てたんで、夜眠れなくなりまして」
  むかしむかしのお話じゃった。

コメント

  • こういう昔話系、大好きです🌟
    他のシリーズも気になります〜😆

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