幽便屋

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近くて、遠い場所(脚本)

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〇空
  あなたは、大切な人を無くしたことはありますか──
  また、会いたい、声が聞きたい
  と思ったことはありますか──
  この話は、互いの『想い』が繋がる──
  そんな、お話──

〇月夜
  空のとある場所
朝野 翔(あさの しょう)「めぐ調子はどうだい?」
奏 めぐ(かなで めぐ)「準備は整いましたわ──」
  優しく、聞いていてどこか心地よい声で確認をする、翔(しょう)に対して
  めぐは、自慢げに子供っぽい声で返事を返した。
朝野 翔(あさの しょう)「それは良かった──」
朝野 翔(あさの しょう)「めぐ、ならこれは何かな──?」
  めぐに対して疑問げに投げかける
  翔(しょう)の手には、めぐ専用のノートが
  あった。
奏 めぐ(かなで めぐ)「あ・・・そ、それは、今から持って いくところでしたのよ!」
  めぐは、少し慌てながら子供のように
  返事を返した。
朝野 翔(あさの しょう)「それなら、よかった──」
朝野 翔(あさの しょう)「なら、待たせても悪いから早く行こうか めぐ──」
奏 めぐ(かなで めぐ)「そうですわね、参りましょうか」
  こうして2人は、とある場所へと向かって行った。

〇オフィスのフロア
  とある会社のオフィス
琴葉(ことは)(課長に頼まれていた仕事やり忘れたー!これからやらないと・・・)
  私、琴葉は、終業間際に上司から
  頼まれた仕事を思い出し、定時で帰れない絶望を味わっていた...
恵美(えみ)「お疲れ様 琴葉は、もうあがり?」
琴葉(ことは)「いや〜 頼まれてた仕事を思い出して これからやるところ・・・」
  彼女は、恵美(えみ)。
  職場の同僚で、いつも一緒いる親友だ。
恵美(えみ)「そうか〜、少し手伝おうか?」
琴葉(ことは)「ありがとう、でも大丈夫だよ! 恵美に悪いし──」
琴葉(ことは)「それに、今日誰に会いに行くって言ってなかったっけ??」
恵美(えみ)「そうなんだけど、少し顔を合わせずらい人に会いに行くから、少し会いに行きづらくて・・・」
  恵美は、肩を落とすようにして大きなため息を着きながらもどこか、悲しそうな表情をしていた。
琴葉(ことは)「この間のこと・・・?」
  琴葉(ことは)は、恵美(えみ)心配しながら、何かを言いかけたが口の中に留めた。
恵美(えみ)「どうかしたの?」
琴葉(ことは)「ううん、なんでもない! それで、ほんとに行かなくていいの?」
恵美(えみ)「わかった・・・ 手伝えなくてごめんね。 この埋め合わせは、今度するから!」
琴葉(ことは)「いいよ、そんなの〜私の仕事なんだから〜気にしないで!」
恵美(えみ)「ありがとう〜! 琴葉も根詰め過ぎないでね!」
琴葉(ことは)「ありがとう〜!」
琴葉(ことは)「彼氏か・・・ さて、やりますか!」
  琴葉は、恵美には見えないように
  少し悲しげな表情を浮かべながら、仕事に取り掛かった。

〇幻想空間
  魂がたどり着く世界
奏 めぐ(かなで めぐ)「ようやく着きましたわね」
朝野 翔(あさの しょう)「そうだね、 近そうに見えてここは、遠い場所だからね」
奏 めぐ(かなで めぐ)「仕方ないですわよね。 今日は、どなたにお会いになられますの?」
朝野 翔(あさの しょう)「そうだね〜 今日は、青年だね──」
奏 めぐ(かなで めぐ)「それで、今回のご依頼は どのようなものなんですの?」
朝野 翔(あさの しょう)「まぁ、それは依頼主に会ってから 分かることだからね、なんとも──」
奏 めぐ(かなで めぐ)「確かにそうでしたわね── ですけれど、どこかの誰かさんはいつも──」
  2人は、いつものように
  仕事の話をしながら並んで歩いていた。

〇オフィスのフロア
琴葉(ことは)「ようやく、終わった〜!!」
琴葉(ことは)「思った以上に仕事かかったちゃったな──」
  ようやく仕事を終えた琴葉は、
  帰り支度を始めた。
琴葉(ことは)「さてと、帰りますか・・・」
  琴葉は身支度を整え、忘れ物を確認し
  オフィスを後にした。

〇華やかな広場
朝野 翔(あさの しょう)「めぐ、お疲れ様 ここが、今回の依頼主との待ち合わせの場所だよ」
奏 めぐ(かなで めぐ)「ようやくですわね。 毎回思いますけれど、どうしてこんなに 長い距離を移動しなければならないんですの──」
  依頼人との待ち合わせの場所に着いた
  二人は、目印を背にして話をしていた。
朝野 翔(あさの しょう)「めぐ、依頼主がこられたようだよ」
  そう、翔が言いながら向けている目線の向こうに1人の人が現れた。

〇住宅地の坂道
  帰り道
琴葉(ことは)「今日も疲れた・・・ 人は良くても、仕事が疲れるし・・・」
  帰り道を歩く琴葉は、足取りを重くしながら
  呟いていた。
琴葉(ことは)(帰って、家事をやらないと・・・ それと、明日の資料も目を通さなきゃ行けないし・・・)
琴葉(ことは)「憂鬱だな・・・」
  琴葉は、肩を落としながら呟いた。
琴葉(ことは)「はぁ・・・」
  琴葉は、肩を落としため息を着きながら
  地面を見つめていた──。
奏 めぐ(かなで めぐ)「そこの貴女(あなた)少し、お時間いただけるかしら」
琴葉(ことは)「え?わ、私──!?」
  突然、話しかけられた琴葉はあたふたしていた──。
奏 めぐ(かなで めぐ)「貴女以外誰もいませんわ──」
琴葉(ことは)「ですよね...って、あれ??」
奏 めぐ(かなで めぐ)「どうしたんですの?」
  めぐを見て固まる琴葉に対して、めぐは
  様子を伺いながら聞き返した
奏 めぐ(かなで めぐ)「なんなんですの??私が、迷子だとでも 思ってらっしゃるんですの?」
奏 めぐ(かなで めぐ)(だから、私が行ったら子ども扱いされて 話がややこしなると言いましたのに... これからどうしましょ...)
奏 めぐ(かなで めぐ)(はぁ・・・)
  琴葉に聞き返しても、反応がない
  めぐは、自分を送り出した翔に対して
  すこし、怒りをあらわにすると同時に
  自分の容姿とこの後のことを考え、ため息を着いた。
琴葉(ことは)「あなた──」
奏 めぐ(かなで めぐ)「そ、その私は迷子ではなくて・・・ 仕事で──」
琴葉(ことは)「あなた、凄い私のタイプだわ〜!!」

コメント

  • すごくいい感じの出だしだったので、これから先が気になります!
    幽便屋というネーミングも気になってます。
    楽しそうな雰囲気ですが、これから何かありそうな…そんな感じです。

  • 幽便屋、とても魅惑的なネーミングですね。冒頭の読者への問いかけから、どのようなサービスなのか想像はつきましたが、これからこの依頼人にどんな展開が待っているのかわくわくしています。

  • どういうお話なんだろうと思いながらずっと読んでましたが、最後のひと言でさらに謎が深まりました。続きが気になります。

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