急な変更にご注意を!〜サンタクロースの舞台裏〜

藤也いらいち

サンタクロースの舞台裏(脚本)

急な変更にご注意を!〜サンタクロースの舞台裏〜

藤也いらいち

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〇おしゃれなリビングダイニング
  12月22日 23時
克俊「遥からサンタさんへ?」
智恵「えぇ、寝る前にツリーの下においてたみたいなの」
克俊「内容は?」
  サンタさんへ
  プレゼントは魔法使いのステッキじゃなくて
  天使の本にしてください
  はるかより
克俊「天使の本?」
智恵「わからないの 調べてみたけれど、多すぎて絞り込めないわ」
克俊「明日、それとなく聞くしかないな 帰りに本屋に寄ってくる」

〇おしゃれなリビングダイニング
  12月23日 7時
裕太「おはよう あれ?遥まだ起きてないの?」
智恵「おはよう、裕太 今日は早いのね、ちょうどよかったわ」
裕太「ん? なに?」
智恵「天使の本って知ってる?」
裕太「あぁ! 遥の言ってるやつね!」
裕太「天使の料理が書いてある本らしいよ クラスの友達に教えてもらったって言ってたけどどこに売ってるかわからないんだって」
智恵「そうなの、ありがとう あ、そろそろ遥を起こしてきてくれる?」
裕太「はーい」
智恵「うーん、どうしよう・・・」

〇本屋
  12月23日 19時
書店員「申し訳ありません そういった本はお取り扱いがございません」
克俊「そうですか、ありがとうございます」
克俊「はぁ、どうするか」
克俊「お願いしたプレゼントではなかったら遥はがっかりするだろうし ん?」
克俊「これだ!」

〇おしゃれなリビングダイニング
  12月23日 22時
克俊「ただいま」
智恵「おかえりなさい どうだった? 見つかった?」
克俊「いや、天使の料理本はどこにも売っていなかったよ」
智恵「そう・・・ もともと、お友だちとの噂みたいな話らしいから売っているものではないのかも」
克俊「あぁ、だからこういう本を買ってきた」
智恵「え? 手作り本の作り方? 貴方もしかして・・・」
克俊「あぁ、どこまでできるか分からないが 本を作る」
智恵「え! クリスマスイブまであと3日よ?」
克俊「できるところまでやろう 元になりそうな情報は調べて、材料は買ってきた あとは文字と絵を描く」
智恵「絵を描いてって 貴方、絵描けないじゃない」
克俊「うっ、それはそうだが 頑張るさ」
智恵「そうね なら分担しましょ」
智恵「私は絵を描く 貴方は文字を書いてね」
克俊「智恵・・・ ありがとう」
智恵「何言ってるの、遥のためでしょ 分担するのは当たり前よ」

〇おしゃれなリビングダイニング
  12月24日 クリスマスイブ 8時
「いってきますー!」
智恵「いってらっしゃい」
智恵「・・・よし、やろう」
智恵(料理の本と言っても、本当に作れるもじゃないのよね 克俊さんが考えた創作レシピが実際にどんな料理か絵にできればいいから)
智恵(ページ数はB512ページ、製本キットを買ってきてるからその紙に印刷するのね なら、これが使える)
智恵(子どもたち用に買ったけれど私の分も欲しくなっちゃったのよね ペンもあるしこれでいいわね)
智恵(昔の趣味がこんなことに役立つとは思わなかったわ)
智恵「最初は雲のからあげね ふふっ、からあげって天使なのにガッツリいくのね」
  12月23日 12時
智恵「よし、8ページ目おわり いいペースね」
智恵「この調子なら間に合いそう」

〇おしゃれなリビングダイニング
  12月24日 クリスマスイブ 21時
克俊「裕太、遥、クリスマスイブで楽しい気持ちはわかるがそろそろ寝ないと サンタさん来れないぞ」
裕太「そうだった! 早く寝ないと あー、明日が楽しみ!」
遥「そうだね! 天使の本、くるかなー!」
克俊「ふたりとも、おやすみなさい」
智恵「ふたりとも布団に入ったわよ」
克俊「よし 文は仕事の合間に考えてきたぞ 全部出来てる」
智恵「よかった 私の方も終わったわ 文章と絵を組み合わせて印刷しましょう」
克俊「なんとか間に合いそうだな よかった・・・ん?」
克俊「ツリーになにか引っかかってる」
智恵「まさか、裕太?」
  サンタさんへ
  プレゼントはペンタのゲームじゃなくて
  ロボコンにしてください
  間に合わなかったらペンタでいいです
  裕太
智恵「どうしましょう 間に合わなかったらいいなんて書いて・・・」
克俊「遥の変更は聞いて裕太の変更は聞かないなんてことできないだろう まだやってるおもちゃ屋はどこだ?」
智恵「駅向こうの電気屋さん、おもちゃ売り場が広くて夜遅くまでやってるわ」
克俊「行ってくる 智恵は製本を頼む」
智恵「えぇ、よろしくね」

〇高級一戸建て
克俊「雪が降ってるのか 慎重に行こう・・・」

〇おしゃれなリビングダイニング
智恵「よし、印刷終わった そしたらここを糊付けして・・・」

〇大きいデパート
克俊「なんとか間に合った ロボコンはどこだ」

〇おしゃれなリビングダイニング
智恵「背表紙をつけて 次は」
  ガタッ
智恵(起きてきた! テーブルに布を被せて)
裕太「母さんまだ起きてるの? あれ、父さんは?」
智恵「ちょっとお買い物よ 明日の朝ごはんのパンがなかったの 帰ってきたら母さんたちも寝るわ」
裕太「そっか おやすみなさい」
智恵「よかった バレなかった」

〇雑貨売り場
克俊「最後の一つだったが 買えてよかった」
克俊「早く帰ろう」

〇おしゃれなリビングダイニング
  12月24日 1時
智恵「本、完成!」
克俊「ロボコンも無事に買えた」
智恵「これで明日の準備は完璧ね 間に合ってよかったわ」
克俊「あぁ でも、智恵がこんなに本を作るのが上手いとは思わなかった なにかやっていたのか?」
智恵「あら、そんなことはないわよ それよりあなたの行動力よ 雪が降ってる夜に買いに出るとは思わなかったわ」
克俊「それはそうだろう 遥と裕太のためなんだから」
智恵「ふふ、喜んでくれるといいわね」

〇おしゃれなリビングダイニング
  12/25 クリスマス 7時
「あー!プレゼントだ!」
遥「サンタさんすごい! 天使の料理の本だ! 探しても見つからなかったのに!」
裕太「昨日プレゼント変えたのに! ちゃんとロボコン届けてくれた!」
智恵「ふたりがとってもいい子だったの、サンタさん見てたのよ」
遥「この本大事にするね!」
裕太「俺も! ロボコン大事に使うよ!」
克俊「そうか、きっとサンタさんも二人が喜んでくれて嬉しいと思うぞ」

コメント

  • この両親にサンタクロース・オブ・ザ・イヤー賞を授与したい。両親の愛情と汗と努力で出来ている「天使の本」。どんなに大金を積んでも遥以外の人間は決して手に入れることのできない幻の本ですね。

  • お母さん絶対同人誌とか作ってましたよね。笑
    あまりにも手慣れているもので!
    でも、自分たちで作るって発想すごくいいですよね。
    ないものは作ればいいって、ご両親の子ども達への愛を感じました。

  • 手作りの本、前日に変更されるプレゼントの対応……子どもたちの願いを叶えるために頑張るご両親、素敵でした!
    天使の料理の本、読んでみたいです(笑)

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