ある勇者と魔王の物語

パロレイ

第一話:小さな異変(脚本)

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〇寂れた村
  翌日・・・
アレン「・・・ん?」
シャルル「・・・」
アレン「あいつ、どうしたんだ・・・?」
「おや、アレンじゃないか」
アレン「こんにちわ、マダム·フォーチュン」
アレン「さっきシャルルが走っていったのですが、 何か知りませんか?」
占い師「・・・さてねぇ」
占い師「未来視の精度は私よりもあの子の方が 高いから、何か視たのかもしれないねぇ」
占い師「・・・それでも、森に行くのは感心しないが」
アレン「・・・?」
占い師「まだ森の奥深くまでは入ってないはずだよ」
占い師「追いかけたいなら、用心して行くといい」
アレン「ありがとうございます」

〇森の中
アレン「シャルルー!」
アレン(あいつ・・・どこにいるんだ?)
アレン(俺が素振りしてる時に呼びに来る以外で あまり森に入らないはずなのに・・・)
  キャー!
アレン「この声・・・シャルル!」
シャルル「いや・・・来ないで・・・!」
シャルル「いやーっ!!」
アレン「だああああ!!!」
シャルル「アレン!?」
アレン「シャルル、無事か!?」
シャルル「え、えぇ・・・」
シャルル「なんなの・・・?」
アレン「いいから下がってろ!」
シャルル「・・・! 分かったわ」
アレン(なんでこんなやつがこんなとこに・・・?)
アレン「いや、今はコイツを倒すのが先だ・・・!」
アレン「・・・いくぞ!」

〇屋敷の書斎
  同時刻、トファス村【占いの館】・・・
占い師「・・・久し振りだねぇ」
占い師「数年前に依頼に来て以来じゃないかい?」
「・・・元気そうだな、マダム」
傭兵「アンタなら、今日俺が来ることも 分かってたんじゃないのか?」
占い師「おや、分かってるじゃないか」
傭兵「・・・」
占い師「だからこそ分かってるんじゃないのかい?」
占い師「・・・何度占っても、 お前さんの運命は変わらない」
傭兵「・・・そうか」
占い師「今言えることは、この村から出ることさ それもなるべく早く」
占い師「近い未来・・・」
占い師「“勇者”と“魔王”がぶつかる時が来る・・・」
占い師「きっと、もう・・・ 変えられない未来なんだろうさ」

〇森の中
  トファス村、近くの森・・・
アレン「くそ・・・っ!」
アレン「なんでこんなにたくさんいるんだよ・・・!」
シャルル「アレン・・・!」
アレン(後ろには戦えないシャルル・・・)
アレン(一体や二体ならともかく、数が多い・・・!)
アレン(いったいどうすれば・・・)
シャルル「避けて、アレン!」
アレン「!」
アレン「くっ・・・!」
シャルル「ほっ・・・」
アレン「シャルル、見えるのか!?」
シャルル「え、えぇ・・・なんとか」
シャルル「水晶が無いからちょっとしか見えないけど・・・」
アレン「いや、十分だ!」
アレン「いくぞ、魔物ども!!」
シャルル「アレン・・・」
シャルル(貴方は・・・どこまでも進んでいくのね)
シャルル(私の言葉を受け入れようと、 受け入れまいと・・・)
シャルル(どこまでも、どこまでも・・・ 走り抜けていくのね・・・・・・)
シャルル「アレン・・・」
シャルル「どうか・・・目を逸らさず、 走り抜けて・・・」

〇寂れた村
  トファス村
アレン「はぁ、はぁ・・・」
「アレン、シャルル! 二人とも無事だったか!?」
アレン「あ、あぁ・・・」
アレン「魔物が襲いかかってきて、たくさんいて・・・」
アレン「魔物が押し寄せてきて、それで・・・」
「実は、村にも魔物が・・・ ゴブリンが襲いかかってきたんだ」
アレン「村にも魔物が!?」
アレン「それって大丈夫だったのか!?」
「あ、あぁ・・・」
「たまたま、すんごく強い人が来てたから・・・ その人が全部蹴散らしちまったんだ」
シャルル「ぜ、全部・・・!?」
「『こんなの肩慣らしにもならん』 って言って、どっかいっちまった・・・」
アレン「結構な大群だったんだぞ・・・?」
シャルル「・・・」
占い師「二人とも、戻ってこれたね」
シャルル「お師匠様・・・?」
占い師「無事で何よりだ。 話したいことはあるだろうが・・・」
占い師「まずはウチに来な 話しはそれからだ」

次のエピソード:第二話:決意、そして旅立ち

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