エピソード2-2(脚本)
〇ハイテクな学校
佐野 つむじ「何とかいつも通りの時間帯に来れたわ・・・・・・ あぁ・・・本当に行きたくない」
川上 るな「佐野さん! おはよう!! 朝からどうしたんですか?」
佐野 つむじ「川上さん、おはようございます。 いいえ、なんでもないですよ。 心配させてごめんなさいね」
佐野 つむじ(クラスメイトの川上るなさんね。朝から本当に元気だけどこっちはそれどころじゃないのよ。仲良くしてくれてるから嬉しいけど)
つむじが通っている【私立風見学園】は制服という概念は無いため、皆私服で登校している。
その分、学力には力を入れており周辺校の中では群を抜いた実力者の集まりでもある。研究するためにわざわざ遠くから来る人もいる
生徒による生徒のための学園とも言われ、人気でもある。
退学者は現在のところ誰も出ていない。
川上 るな「・・・で 今日クラスで催し物決めるじゃないですか!! 何したいかとか決めてますか!! って、佐野さん話聞いてますかー!?」
佐野 つむじ「え!? えぇ・・・聞いていましたよ 催し物の出し物ですよね。 楽しいのでしたらなんでも構いませんよ」
佐野 つむじ(しまった!もうすぐ文化祭じゃないか・・ うちのところ変なタイミングで行事やるからな。 昨夜のことですっかり忘れてた・・・)
佐野 つむじ(何とかなることを・・・・・・祈るしかないな)
佐野 つむじ「さぁ、教室へ行きましょう。 立ち話をしていては、皆さんの邪魔になってしまうでしょうから。」
川上 るな「はーい!」
〇おしゃれな教室
川上 るな「おはよー!!! 佐野さんと今日は登校できたー!! ちょー嬉しい!」
佐野 つむじ「みなさんおはようございます。 今日も一日頑張りましょうね」
川上 るな「てか聞いて! 佐野さんめっちゃ他クラスの男子たちから声掛けられてたの! すごくない!? チョー憧れる!」
佐野 つむじ「か、川上さん それは言わないでくださいよ・・・・・・ 単に皆さん挨拶してくれてるだけなんですから・・・・・・」
女子生徒1「さすが、うちらのクラスの優等生! てかるなと一緒とか超羨ましいー うちも一緒にいきたかったー!」
男子生徒「相変わらず綺麗だよなぁ・・・・・・ 佐野さんって彼氏とかいんのかな・・・・・・? いねぇなら、俺告ろうかな・・・」
男子生徒2「ばっかじゃねぇの!! あぁいうのは眺めて拝んでるのが一番いいんだって!! ほんと絶世の美女だよなぁ・・・・・・」
男子生徒2「それにお前じゃ合わねぇよ 俺の方があう!!」
佐野 つむじ(ホント皆好きかって言ってくれるなぁ 眼中にねぇよんだよこっちは!! 席についてさっさと推し摂取しよ・・ あれ・・・?)
佐野 つむじ(しまった!急いできたから携帯置いてきちゃった・・ 推しを摂取しないで1日生きるのはしんどいんだけど・・・ やるしかないか)
担任「ほら座れー とっくのとうに、チャイムなってるぞー!」
〇おしゃれな教室
担任「じゃあ、今日は文化祭の出し物決めるぞー 何かやりたいのあるかー?」
佐野 つむじ(別になんでもいいんだけど・・・ つーか、推しの摂取をさせて欲しい)
女子生徒2「食べ物ってありなんですかー!! ありならば、喫茶店とかやりたいです!」
男子生徒「それならメイド喫茶やろうぜ!!」
男子生徒2「おーいいな!! それ最高!」
女子生徒1「えーじゃあ 男子は、執事でもやってよー 私たちだけそんな格好とかしたくないんだけどー!」
担任「わかったから落ち着きなさい もちろん食べ物も出せるぞ それに、今回はステージでの出し物もあるからな」
佐野 つむじ(は?うそでしょ?? そんなのやったら私が死ぬっての! そういうのは推しに奉公する時だけでいいっつーの!)
川上 るな「メイドかぁ・・・・・・ なんかおもしろそーだよね!! 佐野さんどう思う??」
佐野 つむじ「え・・・ そ、そうね。 ただ、女子生徒さんが盗撮などされないように注意だけすれば問題ないと思います」
担任「皆が、それでいいってことなら・・・・・・ じゃあ、メイドと執事喫茶をするってことでいいか??」
「さんせーい!!!」
佐野 つむじ(決まってしまった。 でもここで文句とか言ってられないから仕方がないか 乗り切るしかない。)
佐野 つむじ(それよりも・・・・・・推しが摂取できない昼休みって・・・・・・なんなのよ・・・・・・)
〇学校の屋上
昼休み
佐野 つむじ「やっと1人になれたけど・・・・・・ 推しが見れないのはつらい・・・ ちゃんと携帯持ってるか確認すればよかった・・・」
秀一「その【携帯】とやらはこの小さいやつのことか?? 女」
佐野 つむじ「し、秀一様!? な、なんでここに!? って・・・・・・これ私の携帯・・・・・・ あ、ありがとうござ・・・・・・あれ?」
佐野 つむじ「あのー・・・・・・秀一様 携帯返してくれませんか? 届けに来てくださったのでは無いのですか? 届かないんですが・・・」
秀一「貴様に渡してやるとは一言も言ってない 【学校】とやらが気になったので来てみたが、随分とあいつらの前では違うんだな」
秀一「中々見ていて飽きなかったぞ 俺の前では随分と砕けて表情もコロコロ変えてたくせに他の奴らの前では笑みひとつでいるとはな」
佐野 つむじ「し、仕方がないでしょう オタクなんて知られたら、周りがバカにしてくるんですよ 何か問題でもありますかね!」
秀一「何も無い。 だが、面白いな。 さて、これを返して欲しければここにいる俺様の説明をしてもらおうか?」
佐野 つむじ「う”わぁぁぁぁぁ!!! あんた何勝手に見てんだよ!!! 変態!バカ!顔面偏差値つよつよイケメン!」
秀一「勝手に光って、これみたら俺様がいたんだよ!! どういうことだ! 話によっちゃ今すぐここで喰らうぞ!女!」
佐野 つむじ「これは携帯といって 遠くの人と話が出来るものなんです。 さっきのは本の中の貴方のイラストをここに出るようにしてるんです」
佐野 つむじ(この学校生活のためにな!!!! じゃないと私の精神がもたねぇよ!!!)
秀一「【携帯】ねぇ じゃあここに写ってるのは俺様であるが、俺様ではないってことか 俺の方が断然かっこいいからな」
佐野 つむじ「ともかく話したんで・・・それ返してください」
秀一「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 断る」
佐野 つむじ「はぁ?! ちゃんと返して!! 推しを!!!私に推しを摂取させろ!!!」
秀一「てめぇ・・・ 俺様と絵の俺様どっちがいいか一目瞭然だろうが!!! こっちみやがれ!!!」
佐野 つむじ「な、なに・・・・急に・・・ そんなの・・・ 現実の推しがいちばんいいに決まってるじゃない!! けど今はこっちを見させて!」
秀一「あぁそうかよ・・・ これだから人間は嫌いなんだよ・・・」
秀一「まぁいい 俺も【学校】とやらに通う方法を模索するか。」
佐野 つむじ「・・・はぁ やっぱ、推しは最強だわ 私の推しはほんとなんでも完璧だわ」
佐野 つむじ「でも・・・ 1番はここにいる秀一様だけどね こんな現実に現れるの見れたの絶対私だけだよねぇ・・・」
佐野 つむじ「かっこよくてくっっそ強い おまけに、好きなやつにはとことん優しくて愛してるんだもんなぁ 最強の鬼ときたら惚れない奴いない」
秀一「っ!! おい、女 それ以上言ったらぶっ殺すぞ」
佐野 つむじ「は?なんで?? って秀一様熱でもあるんですか? 帰って寝た方がいいですよ??」
佐野 つむじ「私も今日はこの後授業無くなったんで、帰りますから 一緒に帰りましょうねー 酒呑童子の体温って人間と同じですよね?」
秀一「はぁ・・・もうわかったわかった 好きにしろ あそこで待ってればいいか?」
佐野 つむじ「あそこって・・・あぁ校門前で待っていてくだされば行きますから」
佐野 つむじ「って! みんなにバレないようにしてくださいね! いいですね!! チャイムなったんで行きますからね!!」
秀一「わーったから さっさといけ。女 ふん・・・そんなの俺様の勝手だ」
秀一「・・・・・・まぁ、困らせたら俺様の立場も危うくなるから・・・気をつけてやるか。」