突然訪れる~買い物編~

八野なな

買い物しようとしたら訪れた!(脚本)

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〇広い改札
???「オイ、そこのお前!ちょっと待てよ!!」
先輩「へっ!?俺ですか!?」
なほ「・・・・・・ふふ、私でーす。 すごくビビってるじゃないですか、先輩!」
先輩「オイ!!やめろ!マジでビビったわ。 ヤベーのに声かけられたかと思ったわ!!」
なほ「ビビり先輩って呼んでいいですか? いいですよね!?」
先輩「逆に聞くけど、何でいいと思うよ!? 人間としての気持ち失くしたの!?」
なほ「言ってる意味が分からないです」
先輩「こわ!真顔で、こわ!! うちの後輩マジでヤバい!!」
なほ「まぁまぁ。そんな事よりこんな所で何してるんですか? 他校の生徒のナンパですか?」
先輩「アホか!誰がするか!」
なほ「そうですよね。 ビビり先輩には無理ですよね、そんな事」
先輩「悲しそうな顔で、悲しい事言うんじゃないよ!」
なほ「それで?本当は何してるんですか?」
先輩「買い物だよ。ノート買おうと思ってな。ここの駅ビルの中にお店あるだろ」
なほ「全くもう。 授業中に落書きばかりしてるからノートがなくなるんですよ!」
先輩「授業中に勉強してるからノートがなくなるんだよ!!」
なほ「はいはい!分かりましたから。 早く買いに行きますよ」
先輩「いや、誘ってないよ!? ・・・・・・行くけど」

〇雑貨売り場
先輩「確かここに売ってたな」
なほ「カワイイ雑貨がいっぱい売ってますねー。 どれ買ってもらおうかなぁ」
先輩「買わねーよ!?」
なほ「冗談ですよ。冗談」
なほ「それに・・・・・・私、知ってますから」
なほ「先輩のお小遣いが少ない事」
先輩「泣いてんじゃねーよ! 泣きたいのは俺の方だからな!!」
なほ「先輩・・・・・・元気出してください」
先輩「もういいわ! ノート買ってくる」
なほ「あっ、待ってください!先輩」
先輩「えっ、何だ?」
なほ「そのノートじゃありません。 先輩が買うのはこっちの可愛いアヒルさんキャラがデザインされたノートです!」
先輩「いえ、違います。 この一般的なスクールノートです!」
なほ「え~。 先輩は地味なんだから、せめてノートだけでも目立っていきましょうよ!」
先輩「満面の笑みでひどい事言うんじゃないよ!! というか、そんな目立ち方したくねー」
なほ「あっ、私もノート買おうかな。 先輩、どのデザインがいいですかね? 選んでください!」
先輩「人の話聞いてる? 俺の事見えてる?」
なほ「馬鹿な事言ってないで早く早く! 選んでくださいよ」
先輩「うん?あー、じゃあこれでいいんじゃない(テキトー)」
なほ「何なんですか、テキトーに選んで! はぁ~・・・・・・買ってきます!」
先輩「買うんじゃないか! チョイス良かったんじゃないかよ!」
先輩「・・・・・・俺も買ってこよう」

〇広い改札
先輩「無事に買えたな」
なほ「先輩、ノート買うだけなのにはしゃぎ過ぎですよ」
先輩「はしゃいでねーよ!どこ見てたんだよ!!」
先輩「全く。 まぁ、買いたい物買ったし。 じゃあ、帰るか」
なほ「あっ、私寄りたい所あるので!」
先輩「ん?そうか。 じゃあ、今日は解散だな。また学校でな!」
なほ「ちょっとちょっと!何帰ろうとしてるんですか!? 先輩も付き合ってくださいよ!」
先輩「はぁ?」
なほ「はぁ?って何ですか!アホみたいな顔して。 私だって買い物付き合ってあげたじゃないですかぁ」
先輩「アホって言ったか!?いや、言ったな!誰がアホ顔だ!! それに、そっちが勝手に付いてきたんだろうが!」
なほ「・・・・・・大声出しますよ」
先輩「は?辞めろ!真顔で変な事言うな!」
なほ「じゃあ、大泣きします」
先輩「ダメに決まってんだろ! 大声も泣きもナシだ!!」
なほ「じゃあ、オッケーですね?」
先輩「ぐっ・・・・・・良いだろう」
なほ「も~先輩って素直じゃないですね。 一緒に行きたいって最初から言えば良いのに」
先輩「オイ、デコ出せ! デコピンしてやるよ!!」

コメント

  • なほちゃん…最高です😂
    彼女しか視覚情報が無いのに、2人の距離感・表情・息遣いまで想像できそうな会話がたまらないです✨
    彼女が何故そこに居合わせたのかは……偶然デスヨネ😰

  • この2人の関係性、めちゃくちゃ良いですね!
    なほさんに翻弄されっぱなしですが、こんな関係も楽しそうです。

  • このやりとり、読んでいてずっと頬が緩みっぱなしでした!何だかんだで上手に先輩をリードし操縦するなほさん、本当に魅力的です!

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