とある王国の異世界難民問題

ぽんたろう

第11話『多難』(脚本)

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〇コミケの展示スペース
ユーリ・エルファール「なんだこれ?」
山田「みんなで頑張って再現しました」
村田「僕、手先は器用なんで」
ユーリ・エルファール「どうなってんだよ ここだけ異世界なんだけど」
山田「あ、さすが、ユーリさん」
山田「ここは同人誌即売会会場を再現したんです 支給された資材と廃材を利用して美術が得意な有志を募り作りました」
ユーリ・エルファール「生き生きと早口で喋るな」
ユーリ・エルファール「何でそんな才能持ち合わせてんだよ」
ユーリ・エルファール「やけに最近やる気だなと思ったら」
ユーリ・エルファール「こういうことか」
村田「あ、今置いてあるものはイメージとして 飾りを置いていますが」
村田「あ、作品の印刷が終わり次第 並べるんで」
ユーリ・エルファール「こいつら、自分語りになると やたら饒舌になるよな」
ユーリ・エルファール「今頼まれたものは 印刷させてるから待ってろ」
ユーリ・エルファール「気になったんだけど これなんだ?」
村田「あ、フィギュアです」
ユーリ・エルファール「やけにあれだな」
ユーリ・エルファール「生々しいな」
山田「岩本さんが木彫りで作りました」
ユーリ・エルファール「あいつ、何者なんだ」
ユーリ・エルファール「どっかの僧侶が そんなことやってたな」
村田「色塗りは僕がやりました」
村田「美術と図工はいつも高評価でした」
山田「美術は積極性とか必要性ないからね」
ユーリ・エルファール「要はお前ら向きってことか」
ユーリ・エルファール「まあ、この人形も」
山田「フィギュアです! そこ間違えないでください!」
ユーリ・エルファール「分かったよ」
ユーリ・エルファール「意味分からない切れ方するなよ」
ユーリ・エルファール「沸点わからなくて怖えよ」
ユーリ・エルファール「とりあえずこのフィギュアも 何体かは複製依頼出してるから まっててくれ」
村田「ありがとうございます!」
ユーリ・エルファール「まあ、お前らがやる気を出してくれたから こっちも応えてやらないとな」

〇荒廃した街
ユーリ・エルファール「もう夕方じゃねえか」
シャルティア・グレーシア「ユーリ大変!」
ユーリ・エルファール「どうした?」
シャルティア・グレーシア「王国内で魔物が暴れ出してるらしいの」
ユーリ・エルファール「何だと!?」
シャルティア・グレーシア「それで、国内の村や町に警戒令が出されたの」
ユーリ・エルファール「ここらへんの村も危険だな」
シャルティア・グレーシア「だから、色々なところに軍隊が 派遣されてるんだけど」
ユーリ・エルファール「うちの村は除外されたわけだな」
シャルティア・グレーシア「うん」
シャルティア・グレーシア「一応お願いしたんだけど 不要と判断されたみたい」
ユーリ・エルファール「仕方ない この村は認められていないからな」
シャルティア・グレーシア「どうしよう」
ユーリ・エルファール「ここには騎士2人、騎士見習い1人 兵士5人はいる」
シャルティア・グレーシア「ここの村なら私たちで守り切れるけど」
シャルティア・グレーシア「問題はラーヒユ村なんだよ」
シャルティア・グレーシア「王国でも辺境だから 援軍送れるのは時間がかかるらしいの」
ユーリ・エルファール「そうか」
ユーリ・エルファール「仕方ない」
ユーリ・エルファール「こちらから援軍を送ろう」
シャルティア・グレーシア「いくら、ここ周辺の魔物が弱くても 凶暴化してるらしいし」
シャルティア・グレーシア「守りはギリギリだよ」
ユーリ・エルファール「分かってる」
ユーリ・エルファール「だから俺が行く」
シャルティア・グレーシア「えっ?」
ユーリ・エルファール「一旦、みんなを集めよう」

〇城の客室
ジュノ・アリアス「本当はこんなことしたくなかったけど 仕方ないか」
ジュノ・アリアス「邪魔者には消えてもらわないとね」

次のエピソード:第12話『不穏な出陣』

コメント

  • 転生オタたちの口調や、特定分野のみ饒舌になるところが🤣
    イワッチさん、もとい、岩本さんの才能が……同人誌作成に加えて、フィギュアの木彫りって😂
    そんな彼らの愉快な言動をよそに、しっかりと進むストーリー本筋も気になって仕方ないです✨

  • 再現された同人誌即売会場……異世界の中に現れた異世界空間ですね!
    岩本さんの底知れぬ才能と、オタの方特有の習性の描写に笑ってしまいましたww

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