気まぐれ短編集

春島傑郎

『アイサツ』 (味付:やや切ない)(脚本)

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〇白
  ・・・
  どこだ・・・?
  ・・・
謎の少年「カチャカチャ・・・ カチャカチャ・・・」
  男の子?
  なんだか複雑な機械を忙しなく操作しているな
謎の少年「ん?」
謎の少年「あっ!!」
謎の少年「いまお仕事中だよ」
  あぁそうなのか
謎の少年「お仕事は楽しいんだ」
謎の少年「僕がいつもこうやって動かしてたの」
謎の少年「すごいでしょ?」
  うん。すごいね
謎の少年「へへ」
謎の少年「僕のご主人さまは良い人なんだよ」
謎の少年「僕が失敗しても優しく助けてくれたし」
謎の少年「いつも気にかけてくれてたんだ」
謎の少年「ずっと楽しくお仕事できたよ」
謎の少年「だからありがとう!!」
  それは私に言われても・・・
謎の少年「さいごだから・・・」

〇シンプルな一人暮らしの部屋
  夢か・・・
  寝過ごした
  あれ?
  いつもこの時間はアイツが起こしてくれるんだけど

〇おしゃれなリビング
  おかしい
  動いてないな
  男はお掃除ロボに近づき、いくつか操作をする
  ダメだ
  動かない・・・そんな

〇白
謎の少年「さいごだから・・・」

〇おしゃれなリビング
  ・・・
  私もちゃんと礼を言っておくべきだったな・・・
「・・・」
「今迄ありがとう・・・」
  可愛いがっていたお掃除ロボは、もう動くことはなかった

次のエピソード:『神様の裏切』 (味付:救いのある悲しさ)

コメント

  • 短編が好きで春島さんも書いていらっしゃるのを発見
    来ました👍
    擬人化でしたか
    なんか明日から掃除機に優しく出来そうです

    他のお話と繋がっているんですね!
    素敵な演出です

  • 短い物語の中で、切ないけれど優しくて温かい空気を表現されていてとても好きな作品です
    長編とはまた違った短編の物語の良さを再認識できました

  • シンギュラリティマンネタでしたか。
    最初飼い犬かと思って電車の中で号泣するとこでした。機械でギリセーフです。
    短編いいですね。

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