先生、死んでる場合じゃありません!

大河内 りさ

P13・違います!(脚本)

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〇城の廊下
クロエ「ふぅ、脱出成功ね」
クロエ「続きを描くのが嫌なわけではないけれど、 もう少し時間をくれたって・・・」
???「ねぇ、きみ!」
クロエ「久し振りだから手の感覚も鈍っているし」
???「そこの魔族のお嬢さん!」
クロエ「わっ!?」
???「驚かせてごめんね。 ちょっと迷っちゃって──」
クロエ「おじいさん!?」
???「えっ!? おじい──」
クロエ「光太朗さん、どうしてここに!?」
???「ええと、僕は──」
アルフォル「あっ、いた!」
アルフォル「お前、勝手にうろつくなよな」
アルフォル「・・・って、クロエちゃん。 こんなところで何してんの?」
クロエ「アルさん・・・」
???「クロエさんというのですね」
ヒースリング「僕はヒースリング」
ヒースリング「魔界との交易を行っている 人族の行商人です」

〇謁見の間
ヒースリング「まさか魔界の王と取引させていただけるとは思いませんでした」
レイヴィダス「アルフォルの紹介だからな」
ヒースリング「彼とは境界の酒場で知り合ったんですが、四天王だったとは・・・」
アルフォル「今どき四天王制度なんてねーよ。 俺はただの軍人」
ヒースリング「でも、魔王様と 直接会える身分なんじゃないか」
アルフォル「別に、たいしたことねーよ」
アルフォル「ところで・・・」
アルフォル「クロエちゃん、 締切ヤバいんじゃなかったっけ?」
クロエ「ええと、その・・・」
アルフォル「オシャレして出直してくるなんて」
アルフォル「もしかしてヒースリングに 一目惚れしちゃった?」
クロエ「そっ、そういうわけでは・・・!」
アルフォル「え・・・図星?」
「なぁッ・・・!?」
レイヴィダス「そうなんですか先生!?」
ストラスール「いけませんクロエ様。貴方様には然るべき時にふさわしい身分の相手をお探ししようと思っていたのです。我が蛇人族の中にも釣──」
アルフォル「落ち着けオッサンども」
アルフォル「いやぁ、クロエちゃんもそんなお年頃か。 兄ちゃんは嬉しいぞ〜」
クロエ「違いますっ」
ヒースリング「きみはアルフォルの妹なの?」
クロエ「いえ。諸事情により こちらでお世話になっております」
クロエ「改めまして、宮廷画家で ホムンクルスのクロエと申します」
クロエ「先程は失礼いたしました」
ヒースリング「おじいさん・・・って言ってたけど、僕はきみのお祖父さんに似ているのかな?」
クロエ「それはっ・・・」
アルフォル「それってもしかして、 まつ江ちゃん時代の旦那──」
アルフォル「ふごっ」
「アルフォル!!」
ストラスール「人族に余計なこと言わないでください!!」
レイヴィダス「先生のことは他言無用だ!!」
アルフォル「そうだった」
クロエ「え、えっと・・・そう! そうなんです!!」
クロエ「あまりにも祖父に似ていたので 驚いてしまって・・・!!」
ヒースリング「あ、でもホムンクルスに 血族はいないんだっけ?」
ストラスール「彼女の養祖父のことですよ」
ストラスール「たしかに、若い頃の姿に 似ているところがあるかもしれませんね」
ヒースリング「そうでしたか」
クロエ(ありがとうストラさん・・・!)
ストラスール「我々はこれから商談に入りますので、クロエ・・・さんはお部屋に戻ってください」
クロエ「分かりました」
クロエ「失礼いたします」
ヒースリング「クロエさん!」
ヒースリング「その・・・」
ヒースリング「またお会いしましょう」
クロエ「は、はい・・・」
レイヴィダス「なっ・・・」
レイヴィダス「なぁ〜〜〜〜ッ!?」

〇貴族の応接間
リディア「それはずばり、恋!! ですわっ!!」
リディア「クロエが一目惚れだなんて、 相手はどんな殿方ですの!?」
リディア「『わたアル』で言ったら どのキャラクターに似ていますか!?」
レイヴィダス「どれにも似てない・・・」
リディア「もうっ、つまらない!」
リディア「どんな外見なのかとか、どんな感じの人柄なのかとか、いろいろありますでしょう!」
レイヴィダス「ひょろ長い黒髪メガネ・・・?」
リディア「まぁ〜! クロエはインテリ系が好みなのね!」
レイヴィダス「うわぁああー!」
アルフォル「前世の旦那に似てるんだってさ」
リディア「あら、そうなの!?」
レイヴィダス「やめろぉおー!」
リディア「・・・レイヴィダス様はどうして そんなにショックを受けているのです?」
リディア「それではまるで、クロエのことを 好いているかのようですわ」
レイヴィダス「・・・・・・」
レイヴィダス「・・・」
「何その反応!?」
リディア「まさか、本当に・・・?」
アルフォル「おいおい本気か!?」
リディア「ロリコン極まれり・・・」
アルフォル「中身はレイより年上だからギリセーフか?」
レイヴィダス「いや、違うぞ!? 漫画家としての 先生を尊敬しお慕いしているだけで──」

〇後宮の廊下
クロエ「お行儀が悪いけれど、袖に掴まれば はぐれないから安心ですよね?」

〇荒廃した国会議事堂
クロエ「レイさんのことは 私が守ってあげますからね」

〇貴族の応接間
レイヴィダス「・・・・・・・・・」
「違くないんじゃん!!」
レイヴィダス「いやっ、そんなことは・・・」
リディア「まあまあ! 困りましたわねぇ〜!」
リディア「クロエとレイヴィダス様、 どちらを応援したらいいのかしら」
アルフォル「いや待て、クロエちゃんは旦那に似てるって理由でヒースリングに興味を持ったんだぞ?」
リディア「つまり、クロエの最推しは 今でも旦那様だと・・・?」
レイヴィダス「うるさいぞお前ら!」
リディア「自棄になるのは早いですわよ! 推しは故人ですから、チャンスはあります!」
アルフォル「だな! ヒースは今のところ外見だけだから、アドバンテージはこっちにあるぞ!!」
レイヴィダス「いいから出ていけっ!!」
アルフォル「わっ、押すなよ!」
リディア「作戦会議をするべきですわ!」
レイヴィダス「まったく・・・」
レイヴィダス「私は、先生のことを・・・?」

次のエピソード:P14・お疲れさまです!

コメント

  • 今回の内容‥

    魔王様失恋⁉️
    😱それと、
    本物の旦那様の魂は今どこにいらっしゃるのでしょうか‥

  • そっかー、旦那さんのことお祖父さんって呼ぶんですよね。そりゃそうか。うちの祖父祖母はお父さん、お母さんって呼び合ってました。若い頃のままだったんですね。
    なんだか今思い出して変に感動してしまいます。
    ヒースリングはボケかツッコミ…二択ですか!クール真面目くんキャラじゃないんですね。さて、本当に元の旦那と全く関係がないのか…気になります。

  • 新キャラ・ヒースリングさんの登場で作中雰囲気が恋愛モードに!そんなヒースリングさんも刀威さんのごとく『わたアル』にハマるのか気になりますw

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