囚われの薄幸美少女エルフちゃんは選ばれたい

椰子草 奈那史

闇の市場にて(脚本)

囚われの薄幸美少女エルフちゃんは選ばれたい

椰子草 奈那史

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〇黒背景
  人間との争いに破れて
  私の一族は散り散りとなった
  逃げ延びる最中
  運悪く奴隷商に捕まった私は──
  今、闇の市場で売られようとしていた

〇黒

〇黒

〇闇の闘技場
奴隷商の男「ようこそ 今宵もお客様のお眼鏡に叶う上質な商品を取り揃えております」
奴隷商の男「まずはこちら 入荷したてのエルフでございます」
奴隷商に囚われたエルフ少女(お父様、お母様 私はいま、奴隷として売られようとしています・・・)
奴隷商に囚われたエルフ少女(それも全て 私が薄幸の美少女エルフとして生まれてきた運命とでも言うのでしょうか)
奴隷商に囚われたエルフ少女(こんなことならばいっそ──)
奴隷商の男「──それでは 購入をご希望の方はどうぞ近くでご検討ください」
富豪「どれどれ」
富豪「ふむ・・・ この特有の森のかすかな香りに」
富豪「ほのかな汗臭さがブレンドされた絶妙なアロマ」
富豪「たまらぬ! あんな器具やこんな器具を使って鳴かせてみたい!」
奴隷商に囚われたエルフ少女(ひぃっ!? お母様、初手から変●です! ああ、薄幸の美少女エルフになんて生まれたばっかりに──)
奴隷商の男「お決まりですか?」
富豪「ああ、もらおう」
富豪「その右の子を」
羽根のある少女「イヤ、そんな!」
富豪「代金だ さ、ゆくぞ、我が屋敷へ」
奴隷商に囚われたエルフ少女「・・・」
奴隷商の男「毎度ありがとう御座います」
奴隷商に囚われたエルフ少女(ひとまずは助かったわ・・・ けれど、ほんの少し絶望が先に延びただけ)
奴隷商の男「お次の方は居られますか?」
貴族「見せてもらおう」
奴隷商に囚われたエルフ少女(なんだか厳格そうに見えるけれど そういう人間ほど裏ではムッツリだと聞いたことがあるわ)
貴族「うむ、やはりエルフというのは人間にはない天性の品があるな」
奴隷商の男「さすがお目が御高い」
奴隷商に囚われたエルフ少女(やっぱり、こんな薄幸の美少女エルフを見逃してなんてくれないのね お父様、お母様、今度こそお別れです)
貴族「よし、そのエルフをもらおう」
奴隷商に囚われたエルフ少女「くっ こうなったら覚悟を決めるわ さぁ、人間よ、連れて行くがいい!」
貴族「あ、そっちじゃなくて」
貴族「右の娘のほう」
囚われたエルフの娘「いや! 近づかないで!」
貴族「さぁ、ゆくぞ エルフの娘、ボヤボヤするでないぞ」
奴隷商に囚われたエルフ少女(・・・)
奴隷商に囚われたエルフ少女(別の氏族のエルフもいたのね)
奴隷商に囚われたエルフ少女(可哀想だけど、私ももうすぐ貴女と同じ運命を辿るわ)
奴隷商に囚われたエルフ少女(・・・少し、薄幸濃度が薄かったかしら)

〇闇の闘技場
奴隷商の男「お次は居られませんか」
正体不明の男「シュゴー」
奴隷商の男「ごゆるりと」
正体不明の男「シュゴ、シュゴ、 シュゴー♥」
奴隷商に囚われたエルフ少女(ヒィ! これメッチャヤバいヤツでは!?)
正体不明の男「シュゴシュ、シュッ、シュゴゴ?」
奴隷商に囚われたエルフ少女(こっち見ないでェ!)
奴隷商の男「シュゴゴッシュシュシュ、ゴッ」
正体不明の男「ゴッシュシュゴシュゴ?」
奴隷商の男「シュシュゴ」
正体不明の男「・・・」
正体不明の男「シュゴ!」
奴隷商の男「お買い上げありがとう御座います」
奴隷商に囚われたエルフ少女(何か成立した!?)
奴隷商に囚われたエルフ少女(いやいやいやぁ! よりによってこんなのイヤァッ)
奴隷商の男「それではお連れください」
奴隷商の男「このウサミミですね」
ウサミミの少女「やだ、怖いよお」
正体不明の男「シュシューシュゴ シュ、シュ、シュゴル ゴーシュッシュ♥」
奴隷商に囚われたエルフ少女(・・・)
奴隷商に囚われたエルフ少女「・・・」
奴隷商に囚われたエルフ少女「・・・いやいや」
奴隷商に囚われたエルフ少女「待たんかい! ジブンらの目ェは節穴か!?」
奴隷商に囚われたエルフ少女「特にあの筋肉ダルマ! オ●パ●か!? オ●パ●のデカさで選びよったか!?」
奴隷商に囚われたエルフ少女「ウチはなぁ 薄幸の美少女エルフやで!」
奴隷商に囚われたエルフ少女「なんで案山子みたいに 立たされとんねん!」
奴隷商の男「ここで商品を補充いたします」
奴隷商に囚われたエルフ少女(いけない つい取り乱してしまったわ・・・)
奴隷商に囚われたエルフ少女(いかなる時でも誇り高きエルフの娘として振る舞わなければ──)
「こちらです」
奴隷商に囚われたエルフ少女「──なっ!?」
奴隷商に囚われたエルフ少女「いやどっから突っ込めばええねん! なあ なあて」
奴隷商に囚われたエルフ少女「この珍獣、どこからひったくってきたん? 商人、アホちゃうか!?」
奴隷商に囚われたエルフ少女(ん?待ちや)
奴隷商に囚われたエルフ少女(さすがにこのチン●スには勝てるやろ)
奴隷商に囚われたエルフ少女(ま、恨まんといてな これも運命やから)
奴隷商に囚われたエルフ少女(アンタもきばっとったら、そのうちワンチャンあるで、しらんけど)
東方の貴人「ふむ」
東方の貴人「はるばる東方の地より来てみたが」
奴隷商に囚われたエルフ少女(薄幸濃度、薄幸濃度・・・)
東方の貴人「我が国では見かけぬ者達ばかりであるな」
奴隷商に囚われたエルフ少女(せや これがエルフや ほんまもんやで)
東方の貴人「なんという美しき佇まい」
奴隷商に囚われたエルフ少女(言うて もっと言うて)
東方の貴人「考えるまでもなかったな」
奴隷商に囚われたエルフ少女(ほな言ってみようかー!)
東方の貴人「うむ」
東方の貴人「右の子をもらおう」
奴隷商に囚われたエルフ少女「・・・」
奴隷商に囚われたエルフ少女「えっ?」
東方の貴人「さぁ、行こうぞ」
奴隷商の男「誠にありがとう御座います」

〇黒
奴隷商に囚われたエルフ少女(待って ウチは薄幸の美少女エルフちゃうん?)
奴隷商に囚われたエルフ少女(オ●パ●はともかく あのけったいな珍獣にも勝たれへんの?)
奴隷商に囚われたエルフ少女(変●の世界って、広いんやなぁ)
奴隷商に囚われたエルフ少女「美少女エルフとかイキっとったんがアホみたいやわ」

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コメント

  • 薄幸濃度! パワーワードですね。
    オープニング数tapからの表紙ギャップがとても良かったです。ラスト、変な変態にもらわれるのか、オークションでまさかの売れ残り倉庫行き落ちなのか楽しみでした。ただのM男で良かったですね。薄幸濃度、やっぱ薄めですよね。彼女。

  • いや〜面白い爆笑必須ですね!!
    立ち絵の表情に、ぴったりのシチュエーションを持ってくるところは天才的です!!
    本音が関西弁になるのもよかったです。関西弁は不思議な効果がありますねww
    下に見てたやつが売れて、どんどん自己評価が下がる辺りエルフじゃなくて人間そのものですね!じわじわ来ます😆

  • もう笑いすぎてしまいました🤣🤣
    エルフちゃんの表情の豊かさを余すところなく引き出した作品、お見事、としか言えません😂

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