囚われハッカーちゃん

東龍ほフク

3:誘い(脚本)

囚われハッカーちゃん

東龍ほフク

今すぐ読む

囚われハッカーちゃん
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇汚い一人部屋
  ──別日。
若菜「・・・」
岡田「そんな可愛い格好であぐらはやめなよ」
若菜「いや、どうしたお前」
岡田「そんな、女子力の低い君に 今日はこれを差しあげよう」
若菜「いや、髪の毛どうした」
岡田「・・・いやぁ・・・」
岡田「君の爪をデコった日に滞在時間の規定を 無視したペナルティで・・・」
岡田「頭刈られた」
若菜「マジしょうもねぇ・・・」
岡田「・・・で」
岡田「花冠どうぞ」
若菜「なんで?」
岡田「気分上がんない?」
若菜「お前のその基準、何?」
若菜「・・・っつか、気分上がったからって なんなん?」
若菜「爪に余計なモンつけられたせいで 案の定、業務に集中できねぇ。 遅れが出ちまってる」
若菜「どうしてくれるんだ?あ?」
岡田「・・・」
岡田「そもそも」
岡田「君は働きすぎなんだよ」
岡田「ほぼ毎日150〜200%で働いているんだ」
岡田「たまには70%程度で働くのも いいんじゃないのかなぁ」
若菜「・・・」
若菜「パス解除とデータハッキングと データ改ざんするためにアタシは 生かされてるのに仕事しねぇでどうすんだよ」
岡田「空が見たくないですか?」
若菜「・・・」
若菜「ググれば出るよ」
岡田「本物を、です」

〇美しい草原
  「画面のブルーライトを見続けるより
   空の青を見ませんか?」

〇店の入口
  「店頭で、可愛い服の物色しませんか?」

〇汚い一人部屋
若菜「・・・いやいや、何?どゆ事?」
岡田「実は最近」
岡田「自分が「理系」ではなくて「文系」 だという事に気がつきまして」
若菜「あ゙?」
若菜「お前、このアタシのPC履歴の復元できる くせに何ほざいてんだ?」
岡田「なので、今夜」
岡田「夜中こっそり逃げようと思いまして」
岡田「一緒に来ませんか?」
若菜「・・・」
若菜「・・・いや」
若菜「いやいやいやいや」
若菜「外の空気は汚いし」
若菜「アタシは何も出来ないし知らないし、」
若菜「パ・・・」
若菜「パパに 許可なく」
若菜「そんな事したら」
若菜「怒られる・・・」
岡田「・・・」
岡田「何でも調べられるはずなのに」
岡田「無知だなぁ」
岡田「こんな汚部屋よか外の空気の方が キレイだし、君くらいの女の子は 父親の言う事なんてきかないもんだよ」
岡田「普通」
若菜「・・・」
若菜「・・・いや」
若菜「いやいやいやいや」
若菜「1人で出ていきゃいいじゃん・・・」
若菜「なんでアタシを誘う・・・」
岡田「── と、いうわけで今夜3時に僕が 所内のカギや監視の解除、 君の足の鎖のカギを盗っておくから」
岡田「君はこの部屋のカギくらい自分で解除してよね」
岡田「さすがに、この部屋のカギはちょっと 盗ってこれなさげな状況なので」
若菜「いやいやいや、何で・・・」
岡田「はぁ? その足の鎖のカギも僕が持ってきてあげるんだよ?」
岡田「それくらい、自分でしてよ」
岡田「君ならヨユーでしょ?」
岡田「こんな部屋のパスキーなんかヨユーで解ける」
岡田「君はいつだってこんな所から 出ようと思えば出られるだろうに」
若菜「・・・だから・・・」
若菜「なんで アタシなんかを」
若菜「・・・連れて いきたいのか、と・・・」
岡田「・・・」
岡田「・・・なんで・・・?」
岡田「改めて問われると、全くもって何でだ・・・」
岡田「何でこの僕が人を誘う・・・?」
岡田「・・・まぁ」
岡田「答えは夜中に迎えに来る時には お答えできるよう考えておきますよ」
若菜「・・・」
若菜「・・・死亡フラグ・・・?」
岡田「それはないでしょう」
岡田「「規定を破って丸刈り」なのだから・・・ 見つかったら陰毛をむしられる程度では?」

次のエピソード:4:行けるかな?マ●ー牧場🐑

コメント

  • ちょっとひねた2人のキャラがいいですね。不器用に関係を築いていく感じがほっこりしました😊
    開幕丸刈りで笑いましたが、急展開…。どうなっちゃうんだと漫画の方も読ませて頂きましたが、岡田ァ…😢!

ページTOPへ