〇駅のホーム
　　タケルと骸骨
タケル「はぁ・・・疲れた」
タケル「毎日残業なんて馬鹿みたいだなぁ・・・ 終電ギリギリか・・・」
骸骨「こんばんは、お兄さん」
タケル「うわ!?が、骸骨!?」
骸骨「はい。アナタは西条健さんですね？」
タケル「そうですけど・・・もしかして、骸骨TVの出演依頼ですか？」
骸骨「お、わかっていらっしゃるなら話しが早いですね。 タケルさんに、出演して欲しくお願いにまいりました」
タケル「骸骨TVに出演か・・・どんな願いも叶えてくれるんですか？」
骸骨「えぇ・・・世界征服した方、好きな人を蘇らせた方等いろんな方の願いを叶えてきました」
タケル「願いを叶える骸骨の噂はほんとなんですね！」
骸骨「はい、但し骸骨TVに出演し魂（ソウル）を沢山集めて視聴率が高かった人のみとなりますが・・・」
タケル「どんな願いもか・・・ちなみに、番組はいつ放送に？ 見た事ないのですが・・・」
骸骨「地獄でした放送しません。 出演を集め次第に放送しますよ」
タケル「試しに出演してみたいです」
骸骨「ありがとうございます、一度出演を承諾しますと取り消せませんのでご了承を」
骸骨「タケルさんはどんな願いを叶えたいですか？」
タケル「別れた彼女と寄りを戻して、金持ちになり平和に過ごしたい」
骸骨「意外と普通の願いですね」
タケル「失礼だな」
骸骨「皆さん結構強欲でしたので、タケルさんのような分かりやすくシンプルな願いはいいです」
タケル「それ、褒めてませんよ」
骸骨「願いは叶えるもので褒めるものではありません」
タケル「や、そうですけど・・・」
骸骨「それではスタジオまでお送りします」
骸骨「先ずは１人目・・・つぎにいきますか」

〇教室
　　ユメカと骸骨
ユメカ「もう、また掃除押し付けれちゃった・・・」
ユメカ「溜め録りしたアニメ見たかったのになぁ」
骸骨「こんにちは、少女」
ユメカ「が、骸骨!? ドッキリ!?」
骸骨「本物です」
骸骨「ほら、バラバラになるんです」
ユメカ「うわぁ!?怖いから！」
骸骨「失礼。早乙女夢花さん、骸骨TVに出演しませんか？」
ユメカ「骸骨TVって地獄で放送してる・・・ 本当にやってるんですね」
骸骨「ええ、残念ながら地上では放送できませんが・・・願いを叶えたくないですか？」
ユメカ「願い・・・私の願いを叶えてくれるですか？」
骸骨「はい、番組に出演していただければ」
ユメカ「私の願いは、心から信頼できて一緒にアニメ見る友達がほしいです」
骸骨「アナタも小さな願いですね」
ユメカ「ダメですか？」
骸骨「構いません。悩むJK悪くありませんね」
ユメカ「一度でいいから友達と楽しく過ごしてみたいです」
骸骨「願いを叶えるためにスタジオに行きましょうか」
骸骨「あっさり２人目確保。次はと」

〇劇場の楽屋
　　ライトと骸骨
ライト「今日の僕も最高だね。 我ながら惚れ惚れするよ」
骸骨「こんにちは、ナルシストな青年」
ライト「失礼な奴だ。誰だよ、お前」
骸骨「骸骨と申します。 雪泉光さん、骸骨TVに出演を・・・」
ライト「僕はカッコイイから番組にいたら華やかになるけど、事務所を通してくれるかい？」
骸骨「出演したくないということですか」
ライト「そうは言ってないだろ！」
骸骨「出演してくださるですか？」
ライト「僕が出演して何か僕にメリットあるかい？」
骸骨「願いを叶えて差し上げましょう」
ライト「願い・・・僕の願いというかほしいものがあるんだ」
骸骨「何ででしょうか？」
ライト「古代生物。実物をこの目で見たくてね・・・ 悪魔ならそれぐらい叶えれるだろ？」
骸骨「ええ、可能ですが・・・」
ライト「じゃあ、決まりだね。 ほら、案内したまえ」
骸骨「・・・はい、スタジオまで行きましょう」
骸骨「はぁ・・・たまに変なのがいるが困りますね。 さて、次はと・・・おや、少し面倒くさそうです」

〇貴族の部屋
　　ユキナと骸骨
ユキナ「・・・嫌な風の音ね」
骸骨「お邪魔します、お嬢様」
ユキナ「あら・・・どうやって入ってきたのかしら？ 警備がいたと思うけど」
骸骨「空間の隙間から入ってきました」
ユキナ「ふぅん・・・今から寝るから帰ってくださる」
骸骨「桜音友希那さん、あなたに骸骨TVに出演をお願いしたいのですが・・・」
ユキナ「嫌よ。目立つことはしたくないの」
骸骨「本当に嫌ですか？願いを叶えたくありませんか？」
ユキナ「お願いなら何時でも叶えてもらえてるし、今の状況に不満がないの」
ユキナ「お父様もお母様もユリの事ばかり構って・・・わたくしを構ってくれない わたくしだって構って欲しいのに」
ユキナ「え、何よ!?今の・・・」
骸骨「両親に構って欲しいが願いですか。 可愛いですね」
ユキナ「違うわ・・・願いなんかじゃない。 お父様もお母様もわたくしが甘えたから可愛がってくれるもの」
ユキナ「それに、ユリに構うのも付ききりなるのも仕方ないわ・・・」
ユキナ「病弱で直ぐに倒れちゃうし・・・姉のわたくしが甘えれないのは仕方ないの」
骸骨「では、妹を丈夫な体にし両親に甘えるという願いでよろしいですね？」
ユキナ「ちょっと、何勝手なこと言ってるの！」
骸骨「人の願いって案外作れるものです 甘えたい気持ちがあるのも嘘ではないでしょう」
ユキナ「ええ、甘えたい時だってあるわ。けど、あなたに叶えてもわなくていいの！」
骸骨「願いを聞けたら充分です」
骸骨「ユキナさんは選ばれたのです。 骸骨TVへ出演するしかありません」
ユキナ「え・・・あ・・・」
骸骨「やれやれ、素直じゃないのは困りますね」
骸骨「さて、出演者は集まりました」
骸骨「今宵の骸骨TVの始まりです」