マッチョボタン「押す」◀「押さない」?

ぽむ

エピソード1(脚本)

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〇教室
  キーンコーン カーンコーン
  コーンカーン キーンコーン
マッチョの女神「見つかっちゃった!?」
松千代「お前ダレ!?」
松千代「ていうか、俺は、忘れたカバンを 取りにきただけなんたけど!」
マッチョの女神「ワタシは「マッチョの女神」! マッチョの国から来た女神よ! 見つかっちゃったなら しかたないわ!」
マッチョの女神「学校全体を異空間に飛ばしたの! これでアナタはここから出られない・・・」
マッチョの女神「ここから出たければ! 「マッチョボタン」を押すのよ!」
松千代「え? その変なボタン押さないと 俺、帰れないの?」
マッチョの女神「そうよ! ここから永遠に 出られなくすることもできたけど!」
マッチョの女神「あえて! この「マッチョボタン」を押す権利を、 アナタに与えたのよ! ありがたいと思いなさい!」
松千代「はぁ・・・」
マッチョの女神「このボタンは、一回押すごとに 結界が解けて 近くの扉が一枚だけ開くけれど、 誰かのもとに「マッチョ」がやって来るわ!」
松千代「ま、マッチョ!?」
マッチョの女神「アナタが、ボタンを「押さない」と 10分に一回! アナタに「マッチョ」が召喚されるわ!」
マッチョの女神「この学校敷地のエリア外に出られたら 元の世界に戻れるわよ!」
マッチョの女神「さぁ、押しなさい!」
松千代「え、えー!? 押すしかないのか?」
松千代「試しに・・・」
  ポチッ
「わーーーーーーーーー」

〇教室
  ガラッ!
  
  勢いよく教室の扉が開いた!
松千代「扉が開いた!?」
楊木「うわーーーーわーーーーー!!! たーすーけーてー!」
マッチョの鬼「フシュー」
楊木「突然、コイツが追いかけてきたんだ! 助けてくれー!」
松千代(後ろに回り込まれた・・・ 俺、ピンチ!?)
松千代「おい!女神!? どうやって止めんだ!これ!?」
マッチョの女神「召喚された人は 止められませ〜ん! 大人しく襲われることね!」
楊木「なんだって!!!」
マッチョの女神「あと〜」
マッチョの鬼「フシュー!」
楊木「うわーーーーー!」
マッチョ楊木「わーーーーー!」
マッチョの女神「いい忘れてたけど〜 マッチョに襲われた人は マッチョになっちゃうの〜!」
松千代「はぁ!?」
マッチョ楊木「ま、まぁ マッチョになるだけなら いいけどよ・・・?」
マッチョの女神「マッチョのままで一日過ごすと、 最後には、 マッチョの鬼になっちゃうのよ!」
マッチョの鬼「フシュー!」
マッチョ楊木「ま、マジかよ! 俺アレになるの嫌だよ〜!」
松千代「治す方法はないのか?」
マッチョの女神「脱出して 結界が解けないと無理よ!」
マッチョの女神「あとボタンを押すことね! さもないとアナタを襲う マッチョが増えるわ!」
マッチョの女神「頑張って今日中に 脱出するのね! バイバーイ♡」

〇教室
松千代「あっ! 消えた・・・」
マッチョの鬼「フシュー」
マッチョ楊木「やべえ! また襲ってくる!」
松千代「ボタンを押してみよう!」
  ポチッ
マッチョの鬼「・・・」
  フッ
マッチョ楊木「あっ!消えたぞ!」
松千代「どこかに行ったのかな?」
  ガラッ
松千代「どこかのドアが開いた!?」
  「きゃーーーーーー!」
松千代「あっちで叫び声だ! 行ってみよう!」
  バタバタバタバタ

〇学校の廊下
松子「キャー!来ないで!」
マッチョの鬼「フシュー」
松子「あっちいってよ! えい!えい!」
松千代「あっ!あそこだ!」
マッチョ楊木「アイツ掃除モップで応戦してるぜ! 気が強いな! 俺も負けちゃいらんねえな!」
マッチョ楊木「よ、ようし! マッチョになった俺が止めるぜ!」
  ガシッ!
マッチョ楊木「お、俺がコイツを止めてる間に! 早く逃げるんだ!」
松千代「楊木!!! わかった!無事でいてくれ!」
松千代「逃げるよ!早く!」
松子「え、ええ・・・」
マッチョの鬼「フシュー!」
マッチョ楊木「えっ」
マッチョ楊木「うわーーーーーーーー!」
  フシュー
松千代「楊木! アイツ二度も襲われたら 鬼になった!」
松千代「鬼が増えた! ヤバい!逃げるぞ!!!」
  バタバタバタバタ

〇教室
  ガラッ ピシャ!
松千代「鍵!鍵をかけて・・・」
  ガチャ、ガチャガチャ。
  
  内鍵をかけた。
松子「これで入ってこれない・・・わよね?」
松千代「たぶん・・・」
松子「ここは、 さっきワタシがいた4階の教室よ」
松子「最初は、なぜか扉も開かなかったの。 扉が開いたと思ったら、 突然、あのマッチョが現れたわ!」
松千代「あのさ・・・」
松千代「このボタンを押すと、 俺の近くの扉が開くらしいんだ。 さらに誰かのもとに「マッチョの鬼」が召喚されるらしい」
松子「なにそれ!?」
松子「じゃあ、ワタシのところに 「マッチョの鬼」が現れたのも、 アナタの仕業ってわけ?」
松千代「俺にもよく分からないよ。 急にこのボタンを渡されたんだ。 10分以内に1回押さないと マッチョが召喚されるらしい」
松千代「しかも今日中に脱出できないと、 全員マッチョにされてしまうみたいなことを女神が言ってたような」
松子「今日中って! あと一時間くらいで日没よ!? いま5時でしょ・・・」
松千代「信じられないかも しれないけどさ」
松子「意味わかんない!」
松子「でも信じるも何も、 眼の前で鬼が現れたし! そのボタンのせいってことなのね!」
松子「納得はいかないけど!」
松千代「それより楊木が鬼になってしまった・・・」
松子「友達が鬼になるって、 なにか元に戻す方法はないのかしら?」
松千代「わからないけど、女神は 校舎の外に出て 結界がなくなれば、 とは言ってたかな・・・」
松子「それに、友達といえば ワタシの友達が、部活で体育館にいて、 すごい心配なんだけど・・・」
松千代「そうだ!部活! 校庭のヤツラは?」
  俺たちは窓から校庭を覗いた

〇グラウンドのトラック
マッチョの鬼「フシュー」
  わーわー
先生「みんなは早く逃げなさい! ここは柔道二段のワタシが!」
マッチョの鬼「フシュシュー」
先生「お前は何者だ! 警察に通報するぞ!」
先生「うわーーーー!」

〇教室
松子「あぁ!先生がマッチョの鬼に マッチョにされたわ!」
松千代「ぼ、ボタンを!」
  ポチッ
松千代「あっ!」

〇グラウンドのトラック
マッチョの鬼「フシュー」
マッチョ先生「うわーーーー!」
マッチョの鬼「フシュー!」
  マッチョは召喚されて
  二人になった!
マッチョ先生「うわー! やめてくれー!」
マッチョの鬼「フシュー」
  先生がマッチョの鬼になり
  3人になった!

〇教室
松子「先生が鬼になって マッチョの鬼がふえたわ!」
松千代「最悪だ・・・」
松千代「このままだと みんなマッチョになってしまう」
松子「どうしよう・・・」
松千代「10分以内にボタンを押さないと 俺のところにも マッチョが来てしまう」
松千代「外に移動するためにも ボタンを押し続けないといけない仕組みになってるし」
松千代「女神はなんのために・・・」
松子「でも脱出するしかないんでしょ?」
松千代「とりあえず、状況から考えると、 俺がボタンを押さないと 扉が開かない」
松千代「ボタンを押すと、 近い扉が開いて マッチョ鬼がどこかに召喚される」
松千代「だとすると、 扉が開いていなければ 鬼も扉が開けられない」
松千代「開けられない部屋に鬼が集められれば・・・」
松千代「どのくらい校舎に生徒がいて 鬼がいるのか」

〇グラウンドのトラック
マッチョの鬼「フシュー」

〇教室
松千代「そろそろ9分経つ。 もうボタンを押さなければ」
松千代「校庭には さっきの鬼が3人いるな。 よく見ててくれ、ボタンを押すよ」
松子「うん、いいわ」
松千代「奴らがどこに飛ばされるか・・・ それとも・・・」
  ボチッ

〇グラウンドのトラック
マッチョの鬼「フシュー」
  フッ

〇教室
松子「あぁ!全員消えた!」
松千代「全員だって! 最悪だ・・・」
松子「どういうこと?」
松千代「鬼は召喚されたやつのところに行く。 召喚されたやつは襲われて鬼になる。 全員召喚!とすると 最低でも倍で増えていく!」
松千代「いま鬼が3人だったから最悪の場合 3の倍数で鬼が増えていく・・・ 1回目で3人、 2回目で6人、 3回目で12人・・・」
松千代「24、48、186、372、744・・・ いま校舎に生徒が300人いたとしても」
松千代「ボタンを押す7回目には 校舎は マッチョで埋め尽くされる!」
松子「・・・あなた算数得意なのね」
松千代「どこかの扉が開いてるはずだ。 出口を探しに行こう!」
松千代(これからは慎重に ボタンを押さないと)

〇学校の廊下
松子「・・・いないわね。 下の階なのかしら?」
  キャー
松千代「あっちだ!」

〇謎の部屋の扉
松子「視聴覚室ね!」
松千代「あ、開かない!」
  キャー キャー
松子「明らかに複数人いるわね! でも扉が開かないってことは・・・」
松千代「出入り口は反対側にもある! 向こう側に回ろう」

〇説明会場
  ガラッ
松子「いた!」
マッチョの鬼「フシュー」
生徒「キャー!」
松千代(鬼は一匹のようだな)
松千代「おい!マッチョ! 標的はこっちだぞ!」
マッチョの鬼「フシュー!」
  マッチョの鬼は
  こちらを振り向いた!
松子「な、何をする気?」
松千代(本で読んだことがある。 実践で試したことはないけれど・・・ いちかばちか)
マッチョの鬼「フシュー!」
松千代「いまだ!」
  ドゴォ
マッチョの鬼「・・・」
  バターン
松子「えっ」
「すごーい!」
松千代「いくら鍛え上げられたマッチョとはいえ、鍛えられない部位があって」
松千代「急所と呼ばれる部分。 それを攻撃されると命に関わるくらいのダメージを受けるんだ」
松千代「だから普通の格闘技などでは 禁止されてる。 いまは緊急対応で仕方なく・・・」
松子「もう説明はいいから! アンタが強いのは、わかったわよ!」
松子「とりあえず、倒れたコイツを外に出すわよ!」
松千代「は、ハイ」

〇説明会場
生徒「本当に助かりました! ありがとうございます!」
松千代「あぁ、よかった。 君たち何をしていたか 聞きたいんだけど・・・」
生徒「ワタシたち! 映画同好会なんです〜」
松子「そういえば制服も違うわね!?」
「おじゃましてまーす!」
松千代「あれ!?それ、もしかして 文化祭で上映してた「マッチョな夏」!? 君たちが撮影してたの?」
生徒「はーい!そうでーす!」
生徒「ストーリーは、 ひとり塞ぎ込んでた少女が マッチョとの交流によって 目覚めてく、心温まるお話で〜」
生徒「そしたらー クライマックスで急に マッチョマンが実体化して・・・」
生徒「ワタシたちに襲いかかってきたの」
「怖かったー」
生徒「次に撮る映画は ホラーよねって思ったわ」
松子「実体化って・・・ 突然現れたってことでいいのかしら?」
生徒「そうなんです〜」
生徒「でも、もうそろそろ帰らなきゃ」
松子「いま外にでるのは難しいわ。 マッチョがウロウロしているし」
松千代「こんなに大勢で動くには危険だ。 俺が出口を探すから みんなはここで 待機しているといい」
松子「ワタシも?」
松千代「そうだ。 君はここにいて 彼女達を守っていてくれよ」
松千代「俺にはいざとなったら ボタンがある。 ボタンを押すと俺だけには マッチョが来ないからな」
松子「嫌よ、 ワタシにもまたマッチョが召喚されるかも、しれないじゃない。 アナタといたほうが 来る確率が減るわ」
松子「ワタシは友達のいる 体育館に行きたいの。 アナタも来るでしょ?」
松千代「うーん・・・」
生徒「ワタシたちにできることは ないの?待ってるだけ?」
松千代「そうだな・・・ 視聴覚室には パソコンが置いてあるだろ?」
松千代「学校内部のネットなら 繋がるだろうから 職員室とか他の場所に繋いで 情報を調べてくれないだろうか?」
生徒「わかったわ!そういうのなら得意よ!」
生徒「隣のワタシたちの学校にも繋がるか 試してみるわ!」
生徒「ワタシたち、ここで待ってるね! いってらっしゃ~い!」
松千代「あぁ、頼んだよ! 俺たちが出たあとは 鍵をちゃんとかけておいて!」
松千代「入るときは3回ノックする。 それでいい?」
生徒「うん、わかった!」
  ガラガラピシャン

〇学校の廊下
  ガタッガタガタッ
松子「あの教室、なんか暴れてない?」
松千代「ちょっと待ってろ、様子を見る」
  ガタッガタッ
松千代「いるな。 鬼が二匹いる」
松千代「召喚されて鬼にされたか・・・」
松子「あれ?でも2回襲われないと 鬼にならないんでしょ? 1回だけならマッチョになるんじゃない?」
松千代「中から出られなくて 2回目を襲われたんだろう」
松千代「先を急ごう、時間がない」

〇階段の踊り場
松千代「あっ」
マッチョの鬼「フシュー」
松子「どうしたの?」
松千代「シッ!静かに。 下に鬼がいる、まだ気づいてないけど」
松千代「こっちへ!」
  パタパタパタ

〇まっすぐの廊下
松子「・・・」
松千代「どうした?」
松子「ちょっと・・・ トイレに行きたいんだけど」
松子「入り口で待ってて」
  パタパタ
松千代「やべえ、時間がない・・・」
松千代「しょうがない、押すしか・・・」
松千代「周りに鬼はいないな。 さっきの計算なら次は鬼が12人・・・」
  ポチッ
  きゃあぁぁぁぁぁああ
松千代「ど、どうした!」

〇女子トイレ
マッチョの鬼「フシュー」
松子「ちょっと! 失礼じゃないのよ! こんなところに出てくるなんて 反則よ!」
松千代「・・・」
松子「アンタも! なんてこのタイミングで押すのよ!」
松子「・・・」
松千代「恥ずかしがってる場合じゃない! どいて!」
マッチョの鬼「フシュー」
マッチョの鬼「ブフォー」
  バターン
松千代「・・・見られた?」
松子「見られるわけないじゃない! もうバカ!」
松千代「ハハ・・・じゃあ良かったじゃん?」
松子「よくない!」

〇学校の廊下
松子「全くもう!」
松子「家庭科室行くからね!」
松千代「ハイ」

〇家庭科室
  ガラガラッ
エリコ「あら!あなたたち!」
松子「エリコ先生〜 無事だった!」
エリコ「良かったわ!無事だったのね! お茶でも飲んでいきなさいよ! クッキーも作ったの!」
松子「わーい!」
松千代「ありがとうございます。 でも、あまり時間もなくて。 家庭科室の様子が見たいっていうから」
エリコ「なんか外は大変なことに なってるみたいね・・・」
エリコ「外に連絡は繋がらないし」
エリコ「一応、先生たちの間では 学校内で通信用に端末を持っているのだけど。 ほら見て!」
松千代「あぁ! 鬼の様子が映ってますね!」
松千代「あれ!? これもしかして」
生徒「はーい!お疲れ様! 撮れるところの様子を 動画編集して 流しておきました!」
生徒「あと無事そうな場所の地図も 送ったので見てね♪」
松千代「君たち!ありがとう!」
エリコ「連絡取れないと困るのよね? ここにはパソコンもあるから、 その端末を貸してあげるわ。 持っていきなさい!」
松千代「先生ありがとうございます! 行こう!体育館に!」
松子「うん!ごちそうさま!」
  ガラガラ ピシャン
エリコ「さて、片付けなきゃ」
  フシュー
エリコ「え、!?」
  キャー

〇体育館の裏
松千代「やけに静かだな、嫌な予感がする」
松子「やめてよ嫌なこと言うの」
松千代「だってさ・・・」
松千代「扉開けるぞ!」
松子「うん」
松千代「次で鬼は24人・・・ よし!」
  ポチッ
松千代「・・・どうかな?」
  ガチャッ
松子「あいた!?」

〇体育館の中
  Macho Macho Men〜
松千代「なにこれ!?」
松子「踊ってるわ・・・沢山のマッチョが」
  ♪〜♫〜
松千代「友達は・・・どこ!?」
松子「わかんない・・・」
マッチョ「はい、サイドチェストー」
  サッ
松千代「今度はポーズを決めはじめた!」
松子「どうなってるの?」
松千代「でも、みんなマッチョだけど 鬼ではないな」
マッチョの鬼「フシュー」
松子「あっ鬼が、壇上にいる!」
松千代「あいつをリーダーにして 踊ったりしているのか!?」
マッチョ「Wanna feel touch my body? 俺の体に触れてみたいかい?」
松千代「え、ええー」
松子「触っていいの?」
松千代「おい、やめろ!」
  そっ
  
  と触れてみた。
マッチョ「うおおおおおおおぉぉぉぉ!」
マッチョの女神「あれ!?」
松千代「えっ!?」
松千代「ええー!」
マッチョの女神「なーんだ バレちゃった!?」
松千代「お前はマッチョの女神だったのか! なぜこんなことをするんだ!」
マッチョの女神「そりゃ〜ねぇ マッチョで世界征服!?」
松千代「世界征服!?」
マッチョの女神「そうよ。世の中は醜すぎる。 無駄な争いや足の引っ張り合い。 そんなものとは筋肉は無縁だわ」
マッチョの女神「鍛えれば答えてくれる! 筋肉は最高よ!」
松千代「何いってんだよ女神・・・」
  フルルルル
松千代「端末が!?」
  目をさまして!
  それは超高性能AIよ!
  アナタは実験されているの!
松千代「どういうこと?」
マッチョの女神「さぁ!ボタンを押すのよ! ボタンを押して マッチョで世界を埋め尽くすの!」
マッチョの女神「アハハハハハハ」
  ポチッ 
  
  ポチッ
  
  ポチポチポチポチ
  ポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
  ポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポポ

〇学校の裏門
  キィ
松千代「フラフラする・・・」
松千代「そとに・・・ でら・・・れた。 なんだったんだ。いまの」
マッチョの女神「おめでとう。 さようなら。」
  フッ
松千代「女神・・・」

〇実験ルーム
  シュウウウウウ
松千代「へ?」
生徒「目がさめたわね」
生徒「アナタはAIに脳を支配されていたのよ。 「マッチョの王」にするために・・・」
生徒「楽しい学生時代の記憶が欲しかったのね、AI・・・ いえ「マッチョの女神」は」
生徒「アナタの脳に入り込んで、 実験していたんだわ」
松千代「どういうこと?」

〇説明会場
生徒「私達が上映していた 「マッチョな夏」 あれは女神さんが欲していた物語で・・・」
生徒「ひとり塞ぎ込んでた少女が マッチョとの交流によって 目覚めてく、心温まるお話。 というストーリーだったわよね」
生徒「アナタに、その助けてくれるマッチョに なってほしかったのよ。女神は」
松千代「・・・ どうして俺なんですか?」
生徒「これよ。アナタ これを拾ってあげたことが 過去にあったでしょ?」
松千代「あぁ・・・たしか学生の時に 川から流れてきた「それ」を拾って 渡したことがあった気がする」
松千代「それは何ですか?」
生徒「これは特殊プロテインよ。 AIの元になった少女の頭脳は 実験体として様々な薬品を投与されていたの」
生徒「彼女は脳だけになり 永遠の命と引き換えに 大事なものを失ってしまったわ」
生徒「だから女神は、アナタだけは 今のあなたのままでいて欲しいと思ったのよ」
生徒「アナタの脳にハッキングしてまでね・・・」

〇病院の廊下
生徒「だから それは全部つくりものよ。 本物を大事になさい」
生徒「それじゃね。 さようなら」
松千代「あ、ちょっと・・・」
  おーい!
楊木「検査終わったか! 大丈夫そうだな!」
松千代「楊木・・・お前は マッチョじゃないんだな?」
楊木「残念なことに マッチョじゃないな。 これから鍛えるか?」
松千代「そうだな・・・」

次のエピソード:予告

コメント

  • 何と恐ろしきマッチョボタン!
    マッチョのインパクトと、脱出ゲームのごとき緻密な設定と、ステキなストーリーが共存していて、本当に魅力的な作品ですね!

  • 「マッチョ」という言葉を一生分聞いた気分です。作者さんがマッチョの素材をいっぱい使いたくて作った作品かもしれない。ラストまで設定が凝っていて面白かったです。

  • この設定は思いつかないです🙌面白かったです☺️

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