悪の秘密結社所属の戦闘員

ザサ

chapter1 episode1[俺が戦闘員になったきっかけは〇〇〇](脚本)

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ザサ

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〇宇宙船の部屋
アルタイル(流石、世界最大の悪の秘密結社・・・まさか施設案内に一日中付き合わされるとは)
アルタイル「・・・・・・・・」
アルタイル「・・・・・・・・・!」
アルタイル(ダメだ・・・全く声が出ないし、出る気配もない)
アルタイル(声がでないと、アイツらに文句の1つも言えやしない・・・)
アルタイル「・・・・・・・・・!!」
アルタイル「・・・・・・・・・ウ!!」
アルタイル(はぁ・・・先が長いな・・・)
  コンコン
Mr.ドック「おーい、飯を持ってきてやったのじゃ!入っても良いかの?」
アルタイル(・・・ドックか、そう言えば・・・昨日はなんも食って無かったのに、腹が減らなかったな・・・)
アルタイル「・・・・・・・・・」
Mr.ドック「おはよう!元気そうじゃのぅ、アルよ!」
アルタイル(全然元気じゃないぞ・・・・・・オメェらのせいでな・・・)
Mr.ドック「ほれ、飯じゃぞ!」
アルタイル(何これ?)
アルタイル「・・・・・・?」
Mr.ドック「本来であれば、改造人間である、アルは飯を食わんでも良いんじゃが・・・流石に一日中食事をしなかったら、精神的にキツイじゃろ」
Mr.ドック「じゃが、こんなものでスマンの・・・・・・ワシもそこまでボイコーポイントに余裕がある訳では無いんじゃ・・・」
  ボイコーポイント:ND内で使える仮想通貨。外でエネルギーを奪って、ダラダーラ様に献上すれば、その見返りとして付与される。
アルタイル「・・・・・・・・・」
アルタイル(ボイコーポイント・・・昨日の案内の時に教えてもらった奴か・・・)
Mr.ドック「アル・・・・・・考え直さんか? やはり、何の娯楽も無しに生活する・・・と言うのはいつか限界が来るぞ?」
Mr.ドック「・・・アルが戦闘員になりたくないのは知っておるが・・・やはり・・・」
アルタイル(・・・昨日も聞かれたけど、俺は戦闘員になる気は無い)
アルタイル「・・・・・・」
アルタイル(俺が戦闘員として暴れる事で、お父さんやお母さん、弟や妹、姉ちゃんにこの矛先が向くかもしれないしな・・・)
アルタイル「ふるふる」
Mr.ドック「・・・・・・やはり・・・嫌か?」
アルタイル「・・・・・・」
アルタイル「コクリ」
Mr.ドック「・・・・・・そ、そうか」
Mr.ドック「ボイコーポイントで買える物の中には、”ゲーム”もあるんじゃが・・・」
アルタイル「・・・・・・・・・!?」
アルタイル(ゲ、ゲーム・・・そう言えば、この部屋には、パソコンもなければ、テレビも、スマホも無い!)
アルタイル(現代日本人にとって、スマホはもう手放せない物・・・それに俺は、所謂”ゲーム依存症”と言うやつになってしまっている・・・)
アルタイル(・・・まさか、ドック・・・この事を知っていて、ゲームの情報を流したのか!?)
Mr.ドック「やはり・・・ダメか?」
アルタイル「・・・・・・」
Mr.ドック「わかった・・・今回は諦めるのじゃ・・・」
アルタイル「・・・・・・・・・ム・・・」
Mr.ドック「・・・む?」
アルタイル「・・・ゲ・・・え、ム・・・した・・・イ」
Mr.ドック「・・・ゲームしたい・・・か?」
アルタイル「・・・・・・コク・・・」
Mr.ドック「・・・・・・では・・・戦闘員に・・・なるんじゃな?」
アルタイル「・・・・・・コク・・・」
Mr.ドック「おお!それは良かった!!」
アルタイル(ごめん・・・父さん・・・母さん・・・)
アルタイル(俺・・・)

〇実験ルーム
  ・・・・・・
Mr.ドック「よし!もう起きていいのじゃ!!」
アルタイル「・・・・・・」
Mr.ドック「何処か痒い所は無いか?偶にスーツのナノマシンが悪さをする事があるのじゃ」
アルタイル「・・・ふるふる」
Mr.ドック「違和感等も無いか?」
アルタイル「・・・コク」
Mr.ドック「そうかそうか!!戦闘員になった奴の大半はこの時点で何かしらの問題がでるのじゃが・・・」
Mr.ドック「・・・違和感すらも無いとは・・・・・・アルは相当優秀な戦闘員になれるのじゃ!」
アルタイル「・・・・・・・・・」
アルタイル(・・・ポイントが十分に溜まるまでの辛抱だ・・・一刻も早く部屋の中に引きこもるだけのポイントを稼がないと・・・)
アルタイル(俺がこの組織に染まるのはなんとしてでも避けたい・・・)
Mr.ドック「・・・よし!ではアル、早速じゃが・・・実技練習場に言って、そのスーツの使い心地を・・・・・・」
Mr.ドック「・・・・・・・・・」
Mr.ドック「・・・・・・アル!?何処に行ったのじゃ!?」

〇魔法陣のある研究室
アルタイル(えーっと・・・ドックから教えてもらった、出撃の際に持っていくものは・・・)
  ND製魔物返還ボム:人や物に向けて爆発させる事で、対象を魔物化させる事が出来る、悪の組織では割とメジャーな物
アルタイル(この、魔物を作り出す爆弾・・・とりあえず2つ程持っていくか?)
アルタイル「えーっと、後は・・・昨日渡されたこれだな・・・」
  ドック製作/アルタイル専用 元気回収装置:ドックがアル専用に作った元気回収装置・・・普通の物よりも手軽に元気を回収出来る
アルタイル「・・・・・・・・・」
アルタイル(・・・趣味悪いカラーだな・・・)
アルタイル(満タンまで溜まると、100ボイコーポイント(1万円分)だったな)
アルタイル(一日1回出撃すれば、上手く行けば日給1万円・・大怪人クラスにまでなると、1回の出撃での満タンで1万ボイコーポイントになる)
アルタイル(・・・一生働かずに過ごせるだけのお金は、1億でも足りないかもしれない・・・)
アルタイル(そう考えると、最初の目標は・・・怪人クラス・・・だな・・・雑魚兵のままだと、流石に数億は現実的じゃない・・・)
アルタイル「・・・・・・・・・」
アルタイル(考え込んでいても仕方ない・・・か・・・)
アルタイル(一日1回は出撃すれば、そのうち上がるだろうし・・・)
アルタイル「・・・・・・・・・」
アルタイル(良し・・・行くか・・・)
アルタイル(気楽に行こう・・・緊張していても、何も変わらないしな・・・)
  アルタイルは転送装置の上に乗ると、すぐに転送が開始された・・・

〇屋上の端
アルタイル「・・・・・・」
アルタイル(すげーな・・・一瞬で転送されたぞ・・・)
アルタイル(えーっと、戻る時もこの魔法陣に入れば良いんだったな・・・)
アルタイル「・・・・・・」
アルタイル(まぁ・・・とりあえず・・・・・・)
アルタイル(戦闘員・・・やってみましょうか!)
アルタイル「・・・・・・ゥ!」
アルタイル(・・・・・・締まらないなぁ・・・)

次のエピソード:chapter1 episode2[初出撃]

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